*** 豆知識 ***

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「雑学」・「豆知識」・「うんちく」の違い トイレットペーパーは一万円札で出来ている
フラミンゴの輸送にはパンストを使う エベレストを下山時には8kgのゴミを持ち帰ること
プラスチックが分解されるには400年以上かかる パスポートの色は5色もある
電車やバスに死体を持ち込んではいけない 割り算にも「九九」がある
「リアス式海岸」は今は「リアス式海岸」ではない 恋が成就したことを何と言う
蚊の主食は血ではない 台風にはどうやって名前が付けられている
「三億円事件」に投じられた捜査費用はいくら どうしてハトが平和の象徴になった
「1馬力」は馬一頭分の力ではない コーヒーカップは右手で持つ?左手で持つ
朝と夜では身長が約2cmも違う 大根の細切りを「千六本」と呼ぶのはなぜ
「てっちり」と鉄砲の関係って 海苔には表面と裏面がある
CMに入った途端に音量が大きく感じるのは勘違い 入浴剤を入れたお風呂の残り湯で洗濯はダメ
インドの離乳食はやっぱりカレー インフルエンザは発症0日目からカウントする
レタスがパリパリのフィルムに包まれているのはなぜ  魚は釣った直後が最高に美味しいわけではない    
セミや蚊も熱中症になる いなり寿司や巻き寿司を「助六寿司」と呼ぶのはなぜ
水道の水をチョロチョロ出したらメーターは回らない 色鉛筆が消しゴムで消えにくい理由
卵の大きさはニワトリの年齢に比例する 調理師免許がなくても飲食店を開ける
建築中に火災が起きたら誰がお金を支払うの 邪魔になっている近隣の家の木を切るためには
風邪で熱が出ているのに寒気がくるのはなぜ カツカレーを考案したのはプロ野球選手
鼻が詰まると声が変わるのはなぜ 「心太」と書いてなんと読む
7つの輪があるから「七輪」 「打ち上げ」の宴会では何を打ち上げる
「ビビる」は平安時代から使われていた 日本の地域を「アジア」というのはなぜ
マイクテストで「本日は晴天なり」というのはなぜ 「チョコラBB」の「チョコラ」って何
「ウォシュレット」のそもそもの意味は 自動車メーカーの「マツダ」はなぜ「MAZDA」
イライラするのはカルシウム不足 「冷湿布」と「温湿布」の使い分け
ビスコに描かれている幼児は既に5代目 ピザは野菜である
トンボ鉛筆の最後に「w」が付く理由 「不良」と「非行」の違い
女性用パンツを初めて手に入れたのは豊臣秀吉 引越し業者が「ア」で始まる名前が多い理由
クジラはなぜ魚偏に京と書く 「ガラポン」の正式名称
本当にウナギと梅干しは食べ合わせが悪い 毎月22日は「ショートケーキの日」
学ランの「ラン」ってなに 大企業はラムネを製造することはできない
柚子胡椒にはコショウは入っていない 「松・竹・梅」は格付けを意味していない
チョコレートを食べすぎると鼻血が出るって本当 「屈辱」と「雪辱」の違い
茶碗1杯分のお米は何粒 ケンタッキー社は毎年ニワトリの供養を行っている
「冷や酒」=「冷酒」ではない 親子で同じ名前を付けることはできる
浴槽のことを「湯船」と呼ぶのはなぜ なぜお正月にお年玉をあげるの
「冠婚葬祭」の「冠」って何 「タコあげ」はもともと「イカあげ」だった
ヤカンはそもそも何をするための道具 選挙スタッフのおやつ代は500円まで
Apple製品の時計は全て9時41分になっている 「出発進行」は発車の合図ではない
宅配便に手紙を入れると法律違反になる 絶対に死刑が執行されない日がある
「ゆうパック」で小動物を送ることができる 飛行機での飲酒は2倍酔いやすい
ネジを締めるにはどうして右回し 眠いと目をこするのはなぜ
医者は自分で自分を診察してはいけない 鼻をつまむと味を感じないのはなぜ
海外の硬貨は日本で造られている 韓国人の名字は300種程しかない
なぜタイヤメーカーがグルメガイドを作ったのか 海賊が眼帯をしていた理由
清水の舞台から飛び降りた人はいるのか 戦艦大和の施設は豪華絢爛だった
日本にはかつて富士山よりも高い山があった 研究室を貸しただけでノーベル賞を受賞した人物
同じ1畳でもサイズは4種類ある 「メロドラマ」の「メロ」って何
綱引きで県境を決めている地域がある 北海道の「木彫りの熊」はスイス発祥
ネクタイはどうやって誕生した カメの甲羅は肋骨
第7の大陸が存在していた 宇宙人のメッセージに勝手に返信してはいけない
世界で最も高い木は何m 地図の海岸線は満ち潮?引き潮?
雲はゆっくりと落ちている 日本でもオーロラを観ることができる
木星には超巨大な台風が発生し続けている 世界中で最も蔓延している感染症とは
ニワトリは鳴く順番が決まっている 猫が魚を好きなのは日本だけ
宇宙から地球に帰還する際には大量の水分を飲む必要がある 新人を「新米」と呼ぶのはばぜ
「鶴の一声」には続きがある ドングリの木は存在しない
なぜ股間のチャックのことを「社会の窓」というのか 「後の祭り」は何の祭り
インフルエンザには「かかる」のに、風邪は「ひく」理由 宇宙船の中は無重力ではない
むくみを放置すると脂肪に変わる 一日に必要なカルシウムは牛乳2リットル以上
「鼻毛」の読み方は「はなげ」ではない なぜ「中国地方」と呼ぶの
犬の血液型は8種類以上もある 裁判の様子がテレビで中継されないのはなぜ
ペットボトルのキャップには小さな穴が空いている 鉛筆を揺らすと曲がって見える現象の正式名称
イギリスはスパイの募集を堂々と行っている 太陽の色を「赤」と感じるのは日本人だけ
いつから日曜日が休日になったの 野菜ジュースにニンジンを入れてはいけない
地球のN極とS極は過去11回も入れ替わっている 地球は今もなお氷河期の真っ只中である
かつて日本の首都は広島だったことがある 水泳競技で使われるプールの長さは50m2cm
郵便貯金には時効がある 「カフェ」と「喫茶店」の違い
なぜ夜に爪を切ってはいけないといわれるの チョンマゲの“チョン”ってなに
ドーナツの真ん中はなぜ穴が空いているの ロウソクを2倍も長持ちさせる方法
結婚式でお茶が出てこない理由


◆ 「雑学」・「豆知識」・「うんちく」の違い?
 「雑学」は面白い知識、「豆知識」は役に立つ知識、「うんちく」は特定の分野の知識です。
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◆ トイレットペーパーは一万円札で出来ている?
 お札(紙幣)の寿命は一万円札で3?4年、千円札で1?2年程度といわれています。
 巡り巡ってお札が日本銀行に戻ってきたタイミングで、日本銀行の鑑査室にある銀行券自動鑑査機によって様々な検査が行われます。
 枚数や偽札のチェックを行うと同時に、汚れ具合や状態もチェックされます。
 合格点を得たお札は再び流通しますが、不合格と判断された場合は復元不可能な大きさに裁断されます。
 裁断されたお札は主にトイレットペーパーなどにリサイクルされるのです。
 リサイクルも難しい裁断屑は、燃えるゴミとして処分されます。
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◆ フラミンゴの輸送にはパンストを使う?
 フラミンゴは片方の脚を折り曲げ、もう片方の脚一本で立ち続け微動だにしません。強靭な脚力を持っていますが、その脚はとても細いです。そして大変なのが動物園などへの輸送です。
 力がある反面、輸送時に暴れ出したら羽根など身体を傷つけてしまいます。過去には木綿製の固い袋に包んで輸送していましたが、身体を傷つけてしまうことが多かったといいます。そこで登場したのが女性用のパンスト(パンティーストッキング)です。
 柔らかく伸びる素材は繊細なフラミンゴの身体を保護するのに最適です。使い方は簡単です。まず左右の脚の部分を半分に切ります。そしてつま先側も切り落として筒状になるようにします。これをスッポリとフラミンゴの頭から被せるのです。
 それでもフラミンゴにパンストを被せるのは、大人が数人がかりで抑えつけなければならないので、大変な労力を要します。
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◆ エベレストを下山時には8kgのゴミを持ち帰ること?
 標高8848m、世界最高峰の標高を誇るエベレストは、過酷な登山になることは承知の上ですが、それとは裏腹に年間約400〜800人程の登山者がエベレストに挑戦しています。これほどの登山者がいると、登山道は渋滞を引き起こすそうです。さらに大きな問題となっているのが、ゴミ問題です。
 日本の富士山も、登山客の残したゴミが問題となっていますが、エベレストも例外ではありません。
 エベレストに挑戦するためには、登山道の入り口となっているネパールのネパール政府から許可をもらう必要があります。その際、下山時には8kgのゴミをエベレストから回収してくることを約束させられます。ネパール政府は深刻なゴミ問題に取り組むため、この制約を2013年に設けました。口約束にならぬよう、登山者には前金で日本円にして約44万円を徴収し、ゴミを持ち帰ってきた際に返金される仕組みになっています。ゴミを持ち帰らなかった場合は、1kgにつき約1万円の罰金が課せられます。
 約44万円という大金を取り返すため、多くの登山者はゴミを持ち帰る、と思ったらそうではありません。エベレストの登山は想像以上に過酷なものであり、容易に命を落としかねます。それゆえ、登山に必要な装備以外で8kgもの重量を背負うことは、さらに危険に拍車をかけることになります。
 環境保全よりも命が大事という考えも理解できなくはありませんが、ほとんどの登山者がゴミを持ち帰らないのが現実です。これに対し、安易に登山許可を与えるべきではないなど、多くの批判的な意見が寄せられますが、ネパール政府にとっては重要な収入源になっていることもあり、上手く折り合いがつかないのが現状です。
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◆ プラスチックが分解されるには400年以上かかる?
 私たちの生活を豊かにしてくれているプラスチックですが、その処分には世界規模で頭を悩ませています。プラスチックゴミのリサイクルが推奨されていますが、実際にリサイクルされるプラスチック製品は全体のわずか9%にしか過ぎません。
 残りの91%の内、12%は焼却処分され、79%はゴミのまま放置されることになります。プラスチックが開発された1950年頃から2019年頃までにかけて製造されたプラスチックは83億トンとされ、今や海にまでプラスチックが流れ出しているそうです。
 プラスチックは400年以上の時間をかけて分解されるとされますが、細分化されて目に見えなくなるだけで、プラスチックということには変わりありません。目に見えないほど小さくなったプラスチックは「マイクロプラスチック」と呼ばれ、深海から北極の氷の中まで、いたる所で発見されています。これが生態系に影響を与えると言われています。
 このままでは2050年には海に住む魚の全重量よりも、プラスチックの重量の方が上回るといいます。リサイクルも大切な環境保護の一環ですが、そもそもプラスチックを使わない生活が必要になっているのではないでしょうか。
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◆ パスポートの色は5色もある?
 パスポート、正式には「日本国旅券」といいます。パスポートは政府が発行する、いわば世界共通の身分証明書であり、海外旅行には必須であり、海外では命の次に手放してはならないアイテムです。私たちが普段目にするパスポートには、赤色と紺色の2色がありますが、実はそれ以外にもう3色も種類が存在します。
 一般旅券である赤と紺のパスポートの違いは、有効期限の長さにあります。赤色は10年、紺色は5年の有効期限で、申請費用に差がありますが、コストパフォーマンス的には赤の方が安いというメリットがあります。しかし20歳未満においては強制的に紺色のパスポートしか持つことができません。
 緑色のパスポートは「公用旅券」と呼ばれるもので、例えば国会議員など、国の用事で海外に渡る人やその同行者に発行されるパスポートです。公用旅券の表紙には「OFFICIAL PASSPORT」と表記されています。
 濃い茶色のパスポートは「外交旅券」です。皇族や内閣総理大臣、衆議院議長、参議院議長、最高裁判所長官、外交官などが、その名の通り公務によって海外に渡る際に使用されます。表紙には「DIPLOMATIC PASSPORT」と表記されています。
 外交旅券に比べて色が薄めの茶色は「緊急旅券」です。外国に滞在中にパスポートの紛失・盗難・有効期限の失効などがあった場合に、緊急用として発行されるパスポートで、表紙には「EMERGENCY PASSPORT」と表記されており、特殊なパスポートの中で唯一、一般人が持つ可能性のあるパスポートになります。
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◆ 電車やバスに死体を持ち込んではいけない?
 手回り品とは、自分のそばに置いておく荷物のこと、つまり手荷物です。電車やバスなどの各公共交通機関には、持ち込み可能な手回り品に関するルールが事細かに定められています。そこには持ち込み不可な品物として「死体」と明記されています。
 この場合の「死体」とは、魚や小鳥などの小動物の死体のことではなく、人間の死体のことです。例えば東京交通局のバスに持ち込めない品目として、次のように規定があります。
 死体、動物(手回り品として持ち込み可能な場合を除く。)、危険物、有害物、通路・ドア・非常扉をふさぐ恐れのあるもの、車両を汚損する恐れのあるもの等。
 真っ先に死体が明記されています。なぜわざわざ死体は持ち込み不可なのか明記されているのかというと、戦時中には死体を列車で運ぶことが当たり前のように行われていたそうで、流石にそれは禁止しなければならないだろうとルールを定めたのが、現在まで受け継がれているそうです。
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◆ 割り算にも「九九」がある?
 小学2年生になると、算数で最初に掛け算を習います。最初は何のことだか分からないけど「九九」を一生懸命に繰り返し声に出して覚えたものです。九九は大人になってからもほぼ毎日のように使う実用性の高い計算式ですが、実は割り算にも「八算(はっさん)」という九九があるのです。
 掛け算の場合は「1 x 1 = 1(いんいちがいち)」と1の位も覚えましたが、1をかけること自体にはあまり意味がありません。割り算でも同じで、1で割っても意味がないので、2?9までの8つの数字で割る計算ということから「八算」と名付けられました。
 「3 x 4 = 12(さんしじゅうに)」「7 x 6 = 42(しちろくしじゅうに)」という風に覚えた掛け算ですが、これが八算では「10 ÷ 2 = 5(にいちてんさくのご)」と覚えます。八算はソロバンをもとに作られています。昔のソロバンは現在のものとは違い、5を表す上段の5玉が2つ、1を表す下段の1玉が5つありました。式にある「天作(てんさく)」とは、天は5玉を下げて「5になりました」、作は1玉をすべて下げて「なくなりました」という意味になり、頭が混乱してしまいそうな言葉になっています。
 他にも「10 ÷ 3 = 3…余り1」と、余りが出るような式の場合は「三一三十一(さんいちさんじゅうのいち)」という風に、どんな式でも対応しています。
 こんな複雑な割り算版の九九が、昭和初期までは一般的に普及していたのです。
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◆ 「リアス式海岸」は今は「リアス式海岸」ではない?
 日本では、青森県八戸市から宮城県の金華山までの、全長約600kmの長さを誇る三陸海岸が「リアス式海岸」として有名です。リアス式海岸は簡単に説明すると、地盤の沈降または海面上昇によって、複雑な海岸線になっているところです。地図帳などで確認してみるとギザギザな海岸線になっているのが分かります。
 そもそもリアス式海岸の「リアス」とは、スペインのガリシア地方で見られる入り江に由来し、その地域の言葉で「入り江」を意味する「リア」、そしてその複数形で「リアス」と呼ばれます。
 「リアス式海岸」は中学校の社会科の授業で必ず習う項目であり、試験問題にも高確率で採用される問題です。しかし現在は試験問題で「リアス式海岸」と答えるとバツをもらうことになります。そもそもドイツの探検家によって発見され、命名されたリアス式海岸は、英語やドイツ語では「式」に該当する名称は存在しないのです。
 そのことから日本では「リアス式海岸」と「リアス海岸」という和訳が混在しており、長らく学校教育において「リアス式海岸」の呼称が教えられましたが、「リアス式」では「リアス地方の海岸地形」であると勘違いされることを防ぐため、2008年頃を境に「リアス海岸」と教えるように統一されたのです。
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◆ 恋が成就したことを何と言う?
 恋が破れた時に「失恋してしまった」と落ち込むことはあれど、恋が叶った時は単純に「やったー!」と喜ぶものです。果たして「失恋」の対義語はあるのでしょうか。
 失恋の対義語として、進行中の恋愛が成就したことを「得恋(とくれん)」といいます。「失う」の反対は「得る」という単純な対義語です。ちなみに片思い中の恋愛のことは「片恋(かたこい・かたれん)」といいます。
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◆ 蚊の主食は血ではない?
 古くから虫除けスプレーなどを用いて人間は蚊と戦ってきました。近年では研究によってより詳しく、蚊に刺されやすい人とそうでない人の違いが解明され、話題になりましたが、絶対的に蚊に刺されないようにするのは永遠のテーマなのかも知れません。
 血を吸う蚊はメスだけであり、オスの蚊は血を吸いません。まずはこれで蚊に対する憎しみが半減したことでしょう。そして雌の蚊がなぜ血を吸うのかというと、それは産卵のためです。血液を吸うことで卵巣を発達させ、卵を産む、いわば血は栄養補助食品なのです。
 それでは蚊は普段何を食べているのかというと、草の汁や樹液、花の蜜などを吸っているのです。
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◆ 台風にはどうやって名前が付けられている?
 1月1日を起点とし、台風が発生した順番に番号と名前が付けられます。以前はアメリカが英語の人名を付けていましたが、2000年からは「アジアの人々になじみのある呼び名をつけることによって人々の防災意識を高めること」などを目的とし、北西太平洋または南シナ海の領域で発生する台風にはアジア名が付けられるようになりました。
 台風の名前はあらかじめ140個の名前リストが用意されており、それを順番に使用します。例えば2020年の台風1号の名前は「ヴォンフォン」ですが、これはリストの63番目になります。毎年の台風1号の名前がリストの1番目というわけではなく、前年の最後の台風の次の番号から続きます。140番目の次は1番目の名前が使われるという風に、リストの名前を繰り返し使用します。
 リストの名前は加盟国が各自提案した名前が採用されます。日本は星座の名前を10個提案し、採用されています。
 基本的にリストの名前が変更されることはありませんが、大きな災害をもたらした台風の場合、その台風に付けられていた名前がリストから外され、別の名前に差し替えられる場合があります。
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◆ 「三億円事件」に投じられた捜査費用はいくら?
 1968年12月10日、東京芝浦電気(現・東芝)のボーナスである約3億円が強奪されました。数多くの証拠品を残しながらも、この犯罪は未解決事件として時効が成立しており、日本で最も有名な事件であるともいえるでしょう。
 「三億円事件」は通称「三億円強奪事件」と呼ばれることが多いですが、1986年に発生した「有楽町三億円事件」、1990年に発生した「練馬三億円事件」と区別するため、「府中三億円事件」と呼ばれることもあります。
 この事件で容疑者リストに載った人数は約11万人、捜査に関係した警察官は約17万人という超大規模な捜査となりました。しかし1975年12月10日には公訴時効が成立。1988年12月10日には民事時効成立してしまいます。この事件にかかった捜査費用は7年間で9億円以上とされ、盗まれた3億円の3倍もの費用がかかってしまうという結果になりました。
 三億円事件で被害にあった東京芝浦電気は保険会社によって被害額が補填され、その保険会社もまた再保険をかけていたこと、そして誰も殺傷されなかったことから、被害金額2億9430万7500円の語呂から「憎しみのない強盗」とも呼ばれます。しかし実際にはマスコミの報道被害によって自殺してしまった人や、捜査の過労で2名の警察官が殉職するなどしています。この世に平和な犯罪など存在しないのです。
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◆ どうしてハトが平和の象徴になった?
 白いハト(鳩)は平和の象徴とされ、イベントなどで大空へ飛ばす演出などが見られます。ハトが平和の象徴とされるようになったのは、キリスト教の旧約聖書に登場する「ノアの箱舟」の物語からです。
 人間が堕落した生活を送るようになったのを見かねて、神は大洪水を引き起こし、人類を滅亡させようとします。地上の様子を見るためにハトを使者として送り込んだところ、オリーブの枝を加えて戻ってきました。これにより、一度地上は浄化され、新たなる命が生まれたことを悟った神は、大洪水の罰が終わったことを知ることになりました。
 これがノアの箱舟のざっくりとしたあらすじです。これによりハトとオリーブは神と人間の和解のシンボルであり、人間が神との和解によって得た、平和な世界を共に築いていくシンボルとなったのです。
 そして1949年にパリで開かれた「第一回平和擁護世界大会」において、天才画家ピカソが描いたポスターに白いハトが描かれたことにより、世界中にハト=平和の象徴というイメージが広がったといわれています。
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◆ 「1馬力」は馬一頭分の力ではない?
 馬力は強いパワーを表す際の表現として使われますが、これは馬が非常に強い力を持っているからです。しかし馬一頭分の最大パワーが1馬力というわけではありません。馬は最大で10馬力ものパワーを持っているといわれます。
 馬力はヤード・ポンド法に基づく「英馬力」、メートル法に基づく「仏馬力」など、様々な定義があります。馬力という言葉が使われ始めたのは、蒸気機関車に改良を施し、世界中に産業革命をもたらしたジェームズ・ワットが用いたのが始まりとされます。
 平均的な馬一頭が「1秒間につき550ポンド(約250kg)の重量を1フィート動かすときの仕事率」を1馬力としたのです。
 継続的にこのパワーを出せることが馬力であり、瞬発的では馬は10馬力、人間ですら1馬力ものパワーを持っているそうです。
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◆ コーヒーカップは右手で持つ?左手で持つ?
 喫茶店でコーヒーを注文すると、多くの場合はカップの取っ手が左側にくるように置かれます。日本食でお椀の位置にマナーがあるように、ナイフやフォークの使う順番にマナーがあるように、コーヒーカップの置き方にもマナーがあるのでしょうか。
 コーヒーカップの取っ手を向かって左側に置く方式を「イギリス式」といいます。逆に取っ手を右側に置く方式は「アメリカ式」といいます。
 アメリカではコーヒーが運ばれてきたらそのまま飲むのが一般的だそうで、すぐに飲めるように取っ手は右側に置かれます。対してイギリスでは、ミルクや砂糖を入れてから飲むことが多く、左手でカップを持って安定させて、ミルクや砂糖を入れてスプーンでかき混ぜるという動作がやりやすくなっているというのです。
 また他の理由としては、イギリスではティータイムにお菓子を摘みながらカップを持つことが多かったので、左側に取っ手がくるようになったという説もあります。
 とはいえ、本当にこれらの理由が正しいのかはハッキリはしませんが、取っ手を左側に持ってくるのを「イギリス式」、右側に持ってくるのを「アメリカ式」と呼ぶのは、業界で浸透している用語であることは間違いありません。
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◆ 朝と夜では身長が約2cmも違う?
 宇宙飛行士は無重力空間である宇宙から帰還すると、身長が5cmも高くなっているそうです。しかし重力がある地上に戻ってしばらくすると、伸びていた身長は元に戻ります。私たちの体にもこれと同じ原理が、日常生活で、それも毎日起きているのです。
 実際に朝と夜で身長を測ってみると、子どもでは約1.3cm、大人では約1.8cm、重い荷物を運ぶような仕事をしている人はさらに大きく身長に差が生じることが分かります。これには人間の骨と骨の間にある椎間板が大きく関係しています。
 椎間板はいわばクッションのようなもので、水分を含んだ軟骨でできた板状のものです。水を含んだスポンジを想像すると分かりやすいですが、水を吸ったスポンジは力が加わると潰れて薄くなります。これと同じ現象が椎間板にも起こります。つまり、夜に寝ている間は体は横になっているため重力がかからず、椎間板の厚さは大きくなりますが、体を起こしている日中に、重力によって椎間板に力が加わり、薄くなるのです。
 椎間板は頸椎に7個、胸椎に12個、腰椎に5個もあるので、ひとつひとつの厚みは若干しか変わらないものの、それが集まれば1?2cmも差が生じることになるのです。
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◆ 大根の細切りを「千六本」と呼ぶのはなぜ?
 野菜は千切りに調理することは多々あります。細かくカットされた野菜が果たして1000本あるのかというとそんなはずはありません。そして大根を千切りにすることを、なぜか6本多い「千六本」と呼びますが、なぜ大根の千切りだけが千六本と呼ばれるのでしょうか。
 そもそも千切りの語源は千六本切りにあります。中国で大根のことを「蘿蔔(ろふ)」といい、細かく切ることを「繊(せん)」と言いました。繊とは野菜の繊維(せんい)のことです。
 このことから、大根を細く切ることを「繊蘿蔔(せんろふ)」と呼ばれるようになりましたが、より親しみやすい「千六本」という漢字が使われるようになったのです。そして「蘿蔔(ろふ)」ではない野菜の場合は「千切り」と呼ばれるようになったというわけで、細かく切った野菜の様子がまるで千本あるかのように沢山に見えるから、というところから生まれたわけではないのです。
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◆ 「てっちり」と鉄砲の関係って?
 「てっちり」は高級魚であるフグを使った鍋料理のことで、主に大阪で呼ばれる言い方です。全国的には「ふぐちり」や「ふぐ鍋」と呼ばれます。江戸時代にフグを食べるのが禁止されていた頃、「てっちり」という隠語が誕生したといわれています。
 てっちりの「てつ」とは「鉄」のことで、鉄砲を意味します。フグはご存知の通り猛毒を持っており、これにあたると死んでしまうことから、弾にあたると死んでしまう鉄砲に例えられました。そして、てっちりにもふぐちりにも含まれている「ちり」というのは、フグの身に火を通した際にチリチリと音を立てることから名付けられたのです。
 また、食材となるフグそのものも、地域によって様々な言い方があります。フグの本場である山口県や九州地方では、濁音を除き「ふく」と発音します。これは「ふぐ=不遇」とされ縁起が悪く、「ふく=福」となり縁起が良いことに由来します。また、長崎県の一部の地域では「ガンバ」とも呼ばれます。ガンバは棺桶の意味であり、フグを食べる際は棺桶を用意するべしと言われていたからで、鉄砲と同じく死を連想する語源になっています。
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◆ 海苔には表面と裏面がある?
 海藻から作られる海苔(のり)は、よく見るとザラザラした面とツルツルした面があります。古くはザラザラした面が表で、ツルツルした面が裏といわれていました。しかし現在では裏表が逆になっているのです。
 海苔は海藻を下処理したものを、海苔簀(のりす)というすだれ状の台で乾燥させます。この際に太陽に向けた方がツヤが生まれ、海苔簀側の方は剥がす際にザラザラになってしまいます。最初に海苔簀側を太陽に当てることから、ザラザラした面を表面としていたのです。しかし現在は機械化が進んだため、見た目が美しいツヤツヤの面を表面としているのです。
 それではおにぎりを作る際はどちらが内側でどちらが外側が良いかというと、やはり見た目に美しく、歯触りの良いツヤツヤした表面を外側にした方が美味しく食べられるそうです。
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◆ CMに入った途端に音量が大きく感じるのは勘違い?
 テレビドラマや映画を見ていて、CM(コマーシャル)になった途端に音量が大きく感じ、慌てて音量を小さくしたことはありませんか?逆にそのまま映画の続きが再開されると、今度は音量が小さく感じて音量を上げるといったことをしてしまいます。本当にCMは音が大きいのでしょうか?
 そもそもCMは視聴者に見てもらえるように様々な工夫が施されています。その一つとして、音量を大きくして注意を惹かせる……と思われがちですが、現在はこのような注意の惹き方はされていません。「現在は」といったのは、過去にはそのような手法があったからです。しかし苦情が多いことから2012年10月をもって、音量に関する新たな基準が設けられました。
 その音声の新たな規準が「ラウドネス」です。これは、その番組の放送開始から放送終了までの音量を測定し、平均値(LKFS)を算出します。その数値が24LKFSを超えないように調整されます。しかしあくまでも平均の数値なため、ドラマや映画で静かなシーンの後、明るいCMなどが流れるとどうしても音が大きくなったように感じられるのです。
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◆ 入浴剤を入れたお風呂の残り湯で洗濯はダメ?
 よく「入浴剤(温泉の素)を入れたお風呂の残り湯で、洗濯をしてはいけない」というのを耳にします。これは、入浴剤に含まれているお湯の色を変化させるための色素が、衣類に色移りしてしまうからとされてきました。
 代表的な入浴剤である「バスクリン」を販売している株式会社バスクリンによると、種類にもよりますが、基本的には入浴剤を使用した残り湯で洗濯ができるように配慮して製品を製造しているそうですが、いくつか注意点があります。
 柔軟仕上げ剤を一緒に使用してはならない。
 おろしたての衣類の洗濯には使用しない。
 つけ置き洗いはしない。
 いずれの理由も、入浴剤が衣類に付着しやすくなることを防ぐためです。そして、すすぎには必ず水道水(清水)を使用する必要があります。これも入浴剤に含まれる色素を落とすためです。
 あくまでも入浴剤の種類によりますが、これらの注意事項を守ることによって残り湯での洗濯は可能になりますが、ここまで面倒な注意事項があるのならば大人しく水道水で洗濯した方が手っ取り早いでしょう。そもそも残り湯には多くの雑菌が含まれているため、洗濯には向きません。
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◆ インドの離乳食はやっぱりカレー?
 生後5?6ヶ月ほどを迎えると、赤ちゃんは離乳食を食べる時期に入ります。おかゆを作ったり野菜を細かく刻んで煮てあげたり、豆腐や白身魚などの柔らかい食材をメインに、基本的には味付けはしないか非常に薄味で加熱調理をします。
 日本ではやはり和の食材が離乳食として選ばれやすいですが、気になるのは世界の離乳食事情です。海外ではシリアル、野菜や果物を中心とした離乳食が多いようですが、主に市販のベビーフードを与える地域も多いようです。
 もう一つ気になるのが、辛い食べ物が多い国では離乳食も辛いのかということ。カレーやキムチが代表とされるインドや韓国では、どのような離乳食を与えているのでしょうか。
 当然赤ちゃんに辛いキムチを与えられるわけもなく、韓国は基本的に日本と似ているそうです。野菜を細かく刻んだり、果物をすり下ろしたり、スープなどが主な離乳食になります。それではスパイス大国のインドはどうでしょうか。インドでももちろんカレーを赤ちゃんに与えているわけではありません。しかしなんと生後6ヶ月から食べられる赤ちゃん用のスパイスが販売されているのです。
 スパイスといえば辛いものを想像しがちですが、スパイスは甘いものもあります。単純に辛い=スパイスということではなく、体の調子を整える作用があるのです。赤ちゃんが食べられるスパイスもその類であり、体を温めたり消化を助けるスパイスを入れ、スパイスを慣れさせていくのです。そして1歳半頃になると徐々に辛さを足していき、2歳にもなると辛いカレーを当たり前のように食べるようです。
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◆ インフルエンザは発症0日目からカウントする
 毎年必ず流行するインフルエンザ。もし感染してしまったら学校や会社を休まなければいけません。インフルエンザの発症には0日目という概念が存在します。誤って1日でも早く出勤してしまうと、思わぬ感染拡大をしてしまう結果になりかねるので、注意が必要です。
 学校の場合は「学校保健安全法施行規則」によって出席停止期間は「熱が出た後5日、かつ、解熱した後2日」と定められています。インフルエンザの発症は発熱や倦怠感、筋肉痛、くしゃみや咳など諸症状があらわれた日からカウントされ、その当日は0日目とカウントします。
 翌日から発症1日目とカウントし、定められた期間を安静にしていなければなりません。
 しかし会社の場合は出社停止期間を定めた法律などは存在せず、その会社の就業規則に従うことになります。一週間程度休ませてもらえれば問題はありませんが、実際全ての企業がそういった対応を行えていないのが現実のようです。
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◆ レタスがパリパリのフィルムに包まれているのはなぜ?
 スーパーマーケットの野菜売り場にいくと、売られている野菜は様々な梱包がされています。全く何にも包まれていない野菜もありますが、ラップやビニールで梱包されている野菜も目立ちます。その中でも異彩を放っているのがレタスです。レタスだけはなぜかパリパリとしたフィルムが巻かれています。
 このフィルムはポリスチレンというプラスチック樹脂でできています。これに対し、他の多くの野菜で使われているフィルムはポリプロピレンという素材で作られています。ポリスチレンはポリプロピレンに比べて水分や酸素の透過度が極めて高い性質を持っています。
 レタスは水分を非常に多く含んだ野菜であり、レタスから発生した水蒸気を効率良く逃す必要があります。もし透過度の低い素材のフィルムを用いた場合、フィルムの内部で結露が発生してしまいます。レタスは水分を多く含んでいますが、水分で傷みやすいのです。しかもこのポリスチレンフィルムは、野菜の天敵でもある乾燥からも守ってくれる優れものなのです。
 もちろん他の野菜も同様で、ポリスチレンフィルムで梱包するのが最善ですが、優秀な性質がゆえにコストが高いという欠点があります。そのため、傷みやすいレタス以外には使われていないのが現状です。
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◆ 魚は釣った直後が最高に美味しいわけではない
 どんな食べ物も鮮度が一番!と考える人は少なくありません。確かに新鮮な食材は美味しいですが、特に魚に関してはそうとも言い切れません。
 魚の旨味を最大限に楽しみたいのであれば、釣った後に血抜きなど処理をして数日間、熟成させたものが本当の美味しさを楽しめるといわれます。事実、高級なお寿司屋さんでは、様々な熟成度合いのネタを楽しむことができ、それに応じて値段も変動します。
 釣った直後の魚はコリコリとした歯応えを楽しめます。時間が経つに連れてコリコリの食感は失われていきますが、かわりにイノシン酸が増加することによって旨味が増すのです。
 熟成させるに適した期間は魚の種類によって異なりますが、イカやタコや貝類などの食感を楽しむ種類には熟成は不向きとされます。
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◆ セミや蚊も熱中症になる
 夏になると姿を見せる昆虫は沢山いますが、泣き声がうるさいセミや、夏の天敵ともいえる蚊がその代表格です。これらの昆虫は暑さが大好きというわけではないようで、あまりにも暑い日になると活動を停止することが分かっています。
 その日の気温によって、最高気温が35℃以上の日を猛暑日、30℃以上の日を真夏日と呼びます。
 蚊は25〜30℃で最も活発になりますが、35℃を超えると葉の裏などに身を潜めて活動を停止します。しかし夕方など気温が低下して涼しくなると活動を再開するのです。
 セミも同じく暑さに強いわけではありません。猛暑日には暑さで熱中症のような状態になり、寿命を迎える前に死んでしまうケースがあると報告されています。
 また、昼間の明るさを感じとって活動するセミは、都心部などの夜も明るい地域においては、その明るさのせいで昼間と勘違いをし、夜にミンミンと鳴くセミもいます。
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◆ いなり寿司や巻き寿司を「助六寿司」と呼ぶのはなぜ?
 玉子巻きやカッパ巻き、太巻きにいなり寿司など、魚や肉以外をネタに使用した寿司のことを「精進寿司」や「助六(すけろく)寿司」と呼びます。日持ちもしやすいのでコンビニなどでも販売されることが多いですが、なぜこのような呼び名になったのでしょうか。
 精進寿司の「精進」は、精進料理の精進と同じ意味です。仏教において煩悩への刺激を避けることを目的として作られてきた料理で、動物性の食材を使用していないため、私たちが普段口にしている料理からすると、とても質素に感じます。
 そして助六寿司の「助六」とは、歌舞伎の十八番である「助六由?江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)」の演目名と、その主人公である「助六」が由来になっています。主人公の助六が紫色のハチマキを巻いている姿を海苔巻きに例え、助六の愛人である揚巻(あげまき)の名から、お揚げが使われているいなり寿司に例えられました。
 そもそもなぜ登場人物が寿司に例えられるようになったのかというと、歌舞伎の演目の中でも大人気だった「助六由?江戸桜」の人気にあやかれるようにという願いが込められているのです。
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◆ 水道の水をチョロチョロ出したらメーターは回らない?
 水道水の節約術の一つとして昔から言われているのが「水をチョロチョロと出せばメーターが回らない」というもの。メーターが回らないということは、水道料金が課金されないということですが、この裏ワザは現在は通用しないようです。
 水道水のメーターは、内部にある水車のようなものが回ることで加算されていく仕組みになっています。この水車を回さないようにチョロチョロと水を出せば、メーターの数値は増えないはずというが今回の裏ワザの趣旨です。
 確かに昔の水道メーターではこの裏ワザが使えたようです。しかし水道のメーター装置は8年毎に新しいものに変えることが義務付けられており、毎回メーター装置の技術も進化しています。これにより、現在では少しの水でも感知するようになっており、この裏ワザは通用しないのです。
 しかしそこで注意しなければならないのが水漏れです。少しの水でも感知するので、チョロチョロとこぼれ出るような水漏れにも反応してしまいます。「あれ?水道料金がいつもより多く請求されている?」と感じた場合は、水漏れを疑っても良いかも知れません。
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◆ 色鉛筆が消しゴムで消えにくい理由
 文字を書くための鉛筆も、主に絵を描くための色鉛筆も、同じ鉛筆と名が付きます。それをその文字や絵を消すためには、当然消しゴムを用いますが、なぜか色鉛筆で書いたものは上手く消えてくれません。
 鉛筆の芯の原料は黒鉛と粘土です。対して色鉛筆は、色となる顔料、ワックスや糊(のり)など、様々なものが混ぜられて作られています。そして色鉛筆が消えにくい原因はワックスにあります。
 紙に文字を書くことがどういうことなのかを詳しく説明しましょう。鉛筆の芯を紙に当てて移動させることで、紙の表面のデコボコで芯が削られ、黒鉛の粒子が紙の表面にうつるという現象が起きています。色鉛筆でも同様の現象で紙に色がうつりますが、原料のワックスの効果で紙の繊維に染み込んでしまうのです。
 消しゴムで紙をこすると文字が消えるのは、消しゴムの粘着性が紙に付着した黒鉛の粒子をくっつけて取るからですが、色鉛筆の場合は紙の繊維にまで染み込んでしまっているため、通常の消しゴムの粘着力では色鉛筆の色を消しゴムにくっつけるのが難しいのです。
 近年では消しゴムの粘着力をアップして、色鉛筆も消しやすい消しゴムが登場しているようですが、強く書かれたものなどは完全に消すのは難しいようです。
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◆ 卵の大きさはニワトリの年齢に比例する
 スーパーマーケットなどではSサイズからLLサイズまで、用途に合わせて様々な種類の大きさの卵が売られています。この場合の卵はニワトリの卵を指します。ニワトリも人間と同じく身体の大きさに個体差があります。一見すると身体が大きいニワトリが大きな卵を産むと思われがちですが、そうではありません。
 実はニワトリが産む卵の大きさは、年齢を重ねるごとに大きくなっていきます。ニワトリの卵ができるまで、体内ではどのような動きをしているのかというと、まずはニワトリの体内にある卵管という管の中を、卵黄が下りてきます。その際、卵黄の周りに卵白が付着し、体外に排出される直前で殻に覆われます。
 ニワトリは年齢を重ねるごとに卵管が太くなっていきます。しかしそこを通る卵黄の大きさは変わることはありません。卵白が卵管の太さに合わせて多く付くことになるのです。
 つまり卵にはS・M・Lなどのサイズの違いがありますが、実は黄身の大きさはほぼ変わらず、白身の面積が大きさの違いになっているのです。
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◆ 調理師免許がなくても飲食店を開ける
 料理人は沢山いますが、調理師は限られた人だけです。調理師とは、国家資格である資格試験に合格したものだけを指します。一般的にいう「調理師免許」を持った人のことです。外を歩けば大小さまざまな飲食店が軒を連ねています。これらの飲食店には必ず調理師免許を持った人がいると思われがちですが、実際はそうではありません。
 複数人いる料理人の一人でも調理師免許を持っていればいいというわけでもなく、店の責任者(オーナー)が調理師免許を持っていればいいというわけでもありません。実は飲食店を開業するのに調理師免許は全く関係がないのです。
 飲食店の開業に必要な資格は調理師免許ではなく「食品衛生責任者養成講習会修了証」です。一般的に「食品衛生責任者」と呼ばれるもので、その名の通り食品衛生に関する講習を受けた者を指します。
 それでは調理師免許とは何なのかというと、「私は調理に関する技術を持っています」ということを証明する資格になります。しかしながら免許を持っているからといって調理師だけが行える特別な業務や調理は存在しません。あくまでも技術の証明です。
 また、調理師免許を取得していれば、前述した食品衛生責任者になるための講習は免除されます。
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◆ 建築中に火災が起きたら誰がお金を支払うの?
 夢のマイホーム、ウキウキ気分で家が完成していく様子を毎日のように足繁く観察しに行く方も多いでしょう。しかしある日突然、見に行った自分の家が全焼していたとしたら……。燃えてしまったものは戻ってはきませんが、建て替えるための代金はまた自分で支払う必要があるのでしょうか?
 民法で定められているところによると、施工業者(大工さん)は依頼された建物を完成させる義務があり、引き渡しと同時に代金を請求できることになっています。つまり建設中に火災や損壊などによって建て替えが必要になった場合は、施工業者負担になるのが一般的です。こういった不慮の事故のために、施工業者は「建設工事保険」や「火災保険」に加入していることがほとんどです。
 しかし民法はあくまでも原則であり、施工業者と依頼主の間の契約書に「依頼主(建築主)が負担する」と書かれていれば、そちらが優先されてしまいますので、細かい字で書かれているからといって、契約書の内容を読んだふりをするのは不利益になりかねます。
 また、火災は施工業者の責任範囲になってきますが、地震や水害などの自然災害に関しては「建設工事保険」は対象外となっており、ほとんどの場合は依頼主が負担することになります。
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◆ 邪魔になっている近隣の家の木を切るためには?
 特に一軒家同士のよくある近隣トラブルとして挙げられるのが、隣の家の庭木が境界線を超えて生えてきているというものです。木の枝が日光を遮ってしまう、枯れ葉が排水溝に詰まるなどといったトラブルが考えられますが、飛び出した部分の枝を勝手に切っても大丈夫なのでしょうか。
 結論から言えば、答えはノーです。いかなる場合でも所有者の許可なくして勝手に切ってはいけません。民法第233条によると、勝手に切ってはいけないが、切るように要求することはできるとあります。この際に快く伐採を引き受けてくれれば何ら問題はありませんが、実際はそうはいかないケースも目立つようです。
 その場合は、専門家や関係機関に相談することになりますが、伸びている木の枝によってどのような被害があるのか、木の枝を切ったとして所有者が損失を受けることはないことを説明する必要があります。
 しかし例外があります。木の枝は勝手に切ってはいけませんが、木の根っこが自身の敷地内にまで伸びてきている場合、その根っこは承諾なしに伐採しても問題ありません。ただし、それによって木を枯らしてしまった場合などは過失が認められることになり、最悪の場合は損害賠償を請求されてしまいます。木の根を切る際には、専門業者にお願いするのが良いでしょう。
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◆ 風邪で熱が出ているのに寒気がくるのはなぜ?
 風邪を引いた時など、体温が上昇して熱が出た際には、同時に悪寒(寒気)が襲ってきます。そもそも体温が高くなっていて体は温かくなっているはずなのに、なぜ寒気が襲ってくるのでしょうか。
 悪寒は37?38℃程度の発熱の際に感じます。風邪を引いて熱が出てくると、体は段階的に防御反応を示します。体温が高くなるのはこの防御反応のせいで、体温を高くして熱を出すことによって病原体と戦っているのです。
 体温が上がる仕組みは段階的に3つあります。まずは血液が熱を運んで発散するのを防ぐために、血管を収縮させます。すると、体温は高いままを維持しますが、皮膚表面の血流が少なくなることで寒気を感じます。
 この行動でも熱量が足りない場合は、脂肪を燃焼して発熱を促します。この際に燃やされる脂肪は肥満の原因の脂肪ではなく、「褐色脂肪組織」と呼ばれるものです。褐色脂肪組織は年齢と共に減少していきます。子どもが冬でも薄着でいられ、風邪を引くと高熱を出しやすいのは、この褐色脂肪組織が多いからとされます。
 さらに高熱を必要とする場合は、体中の骨格筋を震わせて熱を作り出します。寒気を感じているうちは微熱程度ですが、体がガタガタと震える状態では熱は40℃前後になっているはずです。
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◆ カツカレーを考案したのはプロ野球選手
 カレーは本来は外国から入ってきた食べ物ですが、本場のカレーよりも日本人には日本独自に発展したカレーが好まれます。日本のカレーのオリジナルメニューのひとつとして「カツカレー」が人気ですが、これを考案したのは読売ジャイアンツに在籍していた千葉 茂選手だったのです。
 初めてカツカレーを提供したのは、東京の銀座にある老舗「グリルスイス」です。グリルスイスの近くには、巨人軍(読売ジャイアンツ)のユニフォームを作っていた洋服店があり、千葉 茂はそのオーナーからグリルスイスを紹介されました。その後、足繁くグリルスイスに通い、ある時に空腹で早く食べ物を食べたい気持ちと、満腹になりたいという二つの欲求によって、千葉 茂は店主に「カレーにカツレツ(トンカツ)を乗せてくれ」と頼んだのが、カツカレーが誕生した瞬間でした。
 当時のカツカレーは特別なメニューとされ、銀行員の初任給が3000円の時代に、カツカレーは180円という値段で提供されていたのです。
 現在でもグリルスイスでは、「千葉さんのカツレツカレー」と「元祖カツカレー」を始めとした、様々なカツカレーを味わうことができます。
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◆ 鼻が詰まると声が変わるのはなぜ?
 風邪をひいて鼻が詰まってしまったり、むしろ指で鼻を摘んだ状態のときには声が変わってしまいます。いわゆる「鼻声」というものですが、口から発せられるはずの声に、鼻の状態が関係あるのでしょうか。
 声は肺から送り出された空気で、喉にある声帯を震わせることで音として発せられます。この音は、口の開き具合や舌の位置や形などによって音の高さや強弱が決まります。
 声(音)は口の中だけでなく、喉と鼻腔でも反響させています。この声が体外に発声されて合成される地点は、口から約10cm離れた地点になります。つまり「あ」という一つの音を出すだけでも、喉・口・鼻で反響させた音が合成されているということです。
 そうなると当然、鼻を摘んだ状態で声を出そうとすると、鼻からの声が発声されず、どこか違った声(鼻声)になってしまうのです。
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◆ 「心太」と書いてなんと読む?
 「こころふと」と答えた人は赤っ恥なのでしょうか?近年では難解漢字クイズなどがテレビ番組で放映されるのをよく見ます。問題の「心太」は「ところてん」と読む難解漢字です。しかし「こころふと」の方が実は本当の正解に近いのかも知れません。
 ところてんの原材料は天草などの海藻で、これを煮てから固め、天付きという専用の道具を用いて麺状にします。この、煮たものが冷めて固まる様子を「煮凝る」といいますが、「凝る」は「凝海藻」が変化したものであり、「凝」という漢字の語源は「心」という漢字になります。
 これに「太い海藻」という意味を組み合わせて「心太」という漢字が使われるようになりました。
 読み方は当初は「こころふと」と呼ばれていたのですが、徐々に「こころたい」「こころてい」「こころてん」と転化していき、最終的に「ところてん」に落ち着いたという説が有力です。
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◆ 7つの輪があるから「七輪」?
 魚は焼く時に煙が大量に出てしまいます。今でこそ魚焼きコンロが当たり前のように普及していますが、昔は七輪を持って外で焼いていました。しかしこの七輪という器具、一体何が「七つの輪」なのでしょうか。
 七輪という名前が付いたのにはいくつか説がありますが、共通しているのは「七輪ではなく七厘」であることです。「厘」とは数の単位であり、1の1000分の1の単位です。1厘は0.001であり、7厘は0.007ということになります。
 このことから、7厘というわずかな金額で調理ができることや、わずかな重量の墨で調理ができるといったところから、この器具は「七厘」と呼ばれるようになり、次第に「七輪」に転化していったのです。
 今ではレジャーや焼肉店などでしか使用する機会がなくなったせいか、七輪で焼いた魚や肉はどこか特別な味わいがする気がします。
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◆ 「打ち上げ」の宴会では何を打ち上げる?
 イベントが終わった後に、関係者が参加して行われる飲み会を「打ち上げ」と呼びます。花火やロケットを打ち上げるわけでもないのに、一体何を打ち上げるのでしょうか。
 「打ち上げ」という言葉は歌舞伎や長唄などの世界で誕生した用語です。歌舞伎では主役が見得を切る際に、長唄では曲の途中に、太鼓を使って調子を整えます。つまり「打ち上げ」とは、太鼓を打ち上げていたことが語源であり、そこから物事の流れに一区切りつける時に「打ち上げ」という言葉が使われるようになりました。
 ちなみに打ち上げはイベントの終了後に行われますが、イベントの開催前に行う宴会などを「打ち入り」、途中で行われるものを「中入り」といいます。
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◆ 「ビビる」は平安時代から使われていた
 今や若者だけでなく「いやー、ビビったー!」という言葉を使います。「ビビる」は驚いて尻込みをするような時に使われる表現ですが、なんとこれは現代語ではなく、平安時代から使われていたというのです。
 そもそも「ビビ」とは振動音を表しています。地震で地面や物が動く様子を想像すると分かりやすいでしょう。平安時代の人は合戦で武士同士の鎧がぶつかり合う「ビンビン」という音を、「ビビる音」と呼んでいました。これが「ビビる」の語源になります。
 源氏と平氏が戦った「富士川の戦い」では、鳥が一斉に飛び立った音を平氏側が「ビビる音」と勘違いし、まさに「ビビって」逃げだしたという有名なエピソードも残っています。
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◆ 日本の地域を「アジア」というのはなぜ?
 日本を始めとした、ヨーロッパを除いたユーラシア大陸のことを「アジア」と呼びます。アジアという名称は世界共通ですが、この言葉はどうやって誕生したのでしょうか。
 もともとは、古代ローマからみて東方を指す言葉が起源となっています。地中海の北岸地域がヨーロッパ、南岸地域がアフリカ、地中海の一部であるエーゲ海で隔てられた地中海東岸地域がアジアとされていました。その後、地理的な知見が広まるにつれ、それぞれの地域が明確に定義されるようになります。
 当初は、エーゲ海より東側を「日の出」を意味する「アス」、西側を「日の入」を意味する「エレブ」と呼んでいました。この「アス(Asu)」という言葉に、ラテン語の接尾辞である「イア(ia)」がついて、「アジア(Asia)」という言葉が誕生したのです。
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◆ マイクテストで「本日は晴天なり」というのはなぜ?
 「あー、あー、本日は晴天なり」は無線やマイクテストで発せられる言葉で、無線局運用規則第39条及び第14条第1項、別表第4号にて定められている無線用語です。その時の天候に関係なく、必ず「晴天なり」と言わなければならないのですが、なぜこの言葉が使われるようになったのでしょうか。
 これは、英語のマイクテストで使われていた「It’s fine today」をそのまま日本語に直訳したことに初まります。「It’s fine today」という言葉は、その発音の中にマイクでは拾いにくいとされる破裂音や摩擦音などの音が一通り入っており、さらに低音から高音まで周波数の幅が広くなっており、マイクのチェックに最適な文章なのです。文章そのものに意味はありませんが、その発音に意味があったのです。
 この言葉を「本日は晴天なり」と日本語に訳してしまったものであり、当然この日本語の文章にはマイクテストに適した音や周波数が含まれているわけではなく、その文章の内容と同じくマイクテストには意味のない言葉となってしまっているのです。
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◆ 「チョコラBB」の「チョコラ」って何?
 「チョコラBB」は大手製薬会社であるエーザイ株式会社から発売されている人気のビタミン剤です。チョコラという可愛らしいネーミングには、どのような由来があるのでしょうか。
 1951年にチョコラシリーズの始まりとなる「チョコラA」を発売し、以降は錠剤からドリンク剤まで、多様なチョコラシリーズを開発してきました。
 創業者である内藤 豊次がエーザイの前身である桜ヶ岡研究所を運営していた時代に、チョコレートを使ったコーラ飲料を売り出す計画を立てていた際、「チョコレート入りコーラ」というところから「チョコラ」という名前を思いつき、商標を取ろうと考えていました。しかし実際にはこの飲料に使われることはありませんでしたが、親しみやすい語感から「チョコラ」という言葉だけは残り、後に開発されるビタミン剤の商品名として使われることになったのです。
 当然、チョコラBBを始めとするチョコラシリーズのどの商品にも、チョコレートもコーラも入ってはいません。
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◆ 「ウォシュレット」のそもそもの意味は?
 温水洗浄便座は今や洋式トイレに備え付けられた装備で常識的なものになりつつあります。温水洗浄便座は一般的には「ウォシュレット」と呼ばれていますが、これはTOTOの商標登録です。
 ウォシュレットは日本で誕生したといわれます。間違いではありませんが、厳密には違います。TOTOがウォシュレットを商標登録出願したのは1980年のこと。それよりも16年も前の1964年に、ウォシュレットの歴史は初まります。
 1964年、TOTOはアメリカで製造されていた温水洗浄便座である「ウォッシュエアシート」の輸入、販売を開始しました。主に病院などの医療機関や福祉施設向けに導入されていました。しかし温水の温度調整が難しいことや、価格が高いことで広くは普及しませんでした。そこでTOTOは独自に温水洗浄便座の開発に取り掛かるのです。
 そこで誕生したのが「ウォシュレット」と名付けられた温水洗浄便座です。「おしりだって、洗ってほしい。」のキャッチコピーが付けられたウォシュレットは、「さあ、洗おう」を意味する英語「Let wash(レット ウォッシュ)」を逆さまにした造語であり、みんなにお尻を洗って欲しいという願いが込められて名付けられたとされます。
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◆ 自動車メーカーの「マツダ」はなぜ「MAZDA」?
 日本の自動車メーカーである「マツダ」。英語表記では「MATSUDA」ではなく「MAZDA」と書きますが、なぜ「Z」なのでしょうか?どうやらカッコいいからという理由ではないようです。
 1920年にコルクを生産する「東洋コルク工業株式会社」として誕生し、1984年になり「マツダ株式会社」に商号を変更しました。「マツダ」という名称が生まれたのはこれよりも遥か以前の1931年のことで、生産した三輪トラックの名称に「マツダ号」と付けたのが初まりでした。マツダとは創業者の名前である「松田」からきています。
 英語表記の「MAZDA」は、古代ペルシャ発祥の宗教であるゾロアスター教の最高神である「アフラ・マズダー (Ahura Mazd?) 」とかけているのです。「智恵ある神」という意味であるこの最高神の名前と重ねることで、自動車産業の発展を願ったのです。
 ちなみにエンブレムの文字を正確に書くと「mazDa」となり、「D」だけが大文字で書かれています。これはロゴマークにした際に小文字の「d」では上に線が飛び出してしまい美しくないからという理由で、自動車メーカーとして精密さ・信頼性を表現するために長方形にスッポリと収まる形に整えているのです。
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◆ イライラするのはカルシウム不足?
 すぐにイライラして怒ってしまう人に「カルシウムが足りてないんじゃないの?」と言ったことはありませんか?昔から、カルシウムが不足しているとイライラしやすくなるといわれていますが、その真相はどうなのでしょうか。
 摂取したカルシウムの99%は、骨や歯の材料となります。カルシウムが足りていないと、骨粗しょう症など、骨に異常をきたす病気になりやすいのはよく知られていますが、その他にも心拍リズムにも異常をきたすことが分かっています。このことから、イライラしてるとカルシウムが足りないのではという俗説が生まれたのではないかと考えられています。
 しかし俗説はあくまで俗説です。前述したようにカルシウムのほとんどは骨の形成に使われます。逆に体内のカルシウムが不足している場合は、代謝に必要な分のカルシウムは骨から補充され、血液中のカルシウム量は一定値に保たれるように体の仕組みは作られています。
 そのため、そもそも心拍に影響を与えるようなカルシウム不足になる状況というのは、余程のことがない限り起こり得ないのです。
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◆ 「冷湿布」と「温湿布」の使い分け
 打ち身や捻挫、腰痛に肩こりなど、骨や筋肉の痛みには様々な種類があります。そんな痛みを感じた時は、湿布を貼って患部の痛みを和らげますが、湿布には冷やす冷湿布と温める温湿布があります。この使い分けはどうすれば良いのでしょうか?
 湿布は粘着性のあるシートに薬液が塗ってあることで、皮膚との密着を高めて効率的に効果が発揮されます。
 冷湿布はメントールたハッカ油の効果で皮膚の温度を低下させ、冷たさの刺激で血管を収縮し、神経の働きを抑えることで抗炎症効果や鎮痛効果が得られます。炎症や腫れ、熱をもっている患部に貼ることでより高い効果が期待でき、一過性のものや急な痛みに適しているとされます。
 一方の温湿布は、トウガラシエキス等の効果によって体温を高め、血行の促進を促します。血液の循環の改善をすることで、関節や筋肉の鎮痛効果が得られます。患部を揉んだり温めたりすると気持ちがいいと感じる肩こりや腰痛など、慢性的な痛みに対して高い効果が期待できます。
 湿布は副作用が少なく、患部にピンポイントで効く薬です。ゆえに冷湿布と温湿布を効果的に使い分ける必要があるのです。
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◆ ビスコに描かれている幼児は既に5代目
 「ビスコ」はグリコから発売されているビスケットのお菓子で、乳酸菌入りのクリームがサンドされています。乳酸菌入りということもあり、「おいしくてつよくなる」がキャッチフレーズです。そんなビスコのパッケージには、幼児のイラストが描かれていますが、この子は既に4回もデザインが変更しているのです。
 グリコの公式サイトによると、この子の名前は特に決められておらず、同社では「ビスコ坊や」と呼んでいるそうです。実は女の子なのでは?という噂があるものの、坊やと付くことから男の子とされています。モデルとなる人物はいません。
 初めてグリコ坊やが登場したのは1933年のことで、ビスコの発売と同時に既に誕生していました。しかしパッケージの表面にはその顔は描かれていません。パッケージに登場するのは2代目となった1951年からで、以降は時代に合わせて骨格や髪型などが変更され、現在にいたります。
 ちなみに「ビスコ」というネーミングは、発売当初に栄養価で注目されていた酵母を含んだビスケットということから「コービス」となり、それが反転して「ビスコ」と名付けられたのです。
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◆ ピザは野菜である
 ピザの年間消費量の第1位はアメリカで、一人あたり年間約13kgを消費するそうです。ジャンクフードの代表格として世界中で食べられているピザは、カロリーが非常に高く、お世辞にも健康食とは言えません。しかしピザ大国であるアメリカでは、ピザは野菜であると認められているのです。
 アメリカでは肥満が深刻な問題となっています。さらには費用の問題で学校給食にまでピザやハンバーガー、コーラなどの高カロリー食が提供されています。このことから3分の1の子ども達が肥満であるとされています。
 そこで政府は「ヘルシー・ハンガーフリー・キッズ・アクト」と題し、学校給食に野菜やフルーツなどのヘルシーな食材を多く導入しようとしました。しかしジャンクフード会社と繋がっている多くの議員から反対されてしまいます。しかもあろうことか、ピザにはトマトソースが多くかかっているから、逆にヘルシーであるという反論を受けてしまいます。
 2011年1月に行われた改正歳出予算案の中で、給食において「大さじ2杯のトマトソースがかかっているピザは野菜」されるようになってしまったのでした。
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◆ トンボ鉛筆の最後に「w」が付く理由
 日本の文房具の老舗メーカーであり、大手メーカーでもある「株式会社トンボ鉛筆」。代表的な文房具では、よく消えることで人気のMONO消しゴムや、スティックのりのPiTなどがあります。トンボ鉛筆のブランドマークは、アルファベットで「Tombow」と書きますが、なぜ最後に「w」が付くのでしょうか。
 トンボをアルファベットで表したいのなら「Tombo」でいいはずですが、これは英語で「墓」を意味する「Tomb(トゥーム)」と誤認しないように、あえて末尾に「w」を付け「Tombow」としたのです。
 また、この表記の横にはトンボのマークが付きますが、以前は「お客様に深く頭を垂れる姿勢」を表すために下向きのトンボが描かれていましたが、2011年からはトップを目指すという意味で、トンボは上向きに描かれるようになりました。
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◆ 「不良」と「非行」の違い
 未成年の少年が悪さをすると「不良少年」や「非行少年」と呼ばれます。他にも「非行に走る」と言いますが、「不良に走る」とは言いません。両者に明確な違いはあるのでしょうか。
 「非行少年」とは、罪を犯した少年のことです。刑事罰を犯し、刑事処分を受ける必要がありますが、未成年のために罰することができない少年を「非行少年」といいます。
 対して「不良少年」とは、国家公安規則によると「非行少年には該当しないが、飲酒、喫煙、深夜徘徊、その他自己又は他人の徳性を害する行為」とあります。
 未成年の飲酒、喫煙は法律で禁じられてはいますが、これは刑法ではないため罰則規定が無く、未成年がお酒を飲んでも刑事処分は下されません。そのため、これらの行為は不良行為とされます。
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◆ 女性用パンツを初めて手に入れたのは豊臣秀吉
 女性が下着を身につけるのは現代では当然のことと思いますが、実はその歴史は浅く、昭和初期までは普段着は和服であったこともあり、下着のラインが浮き出てしまうのが下品とされていたため、いわゆるノーパンが当たり前でした。
 歴史上で初めてとされるパンツは、紀元前3000年頃の羊で作られた衣類といわれていますが、女性用の専用のパンツが普及したのはそれから長い時間が経過した16世紀のイタリアでのことです。
 日本では宮中に仕える女性が、風呂での仕事中に動きやすいようにと着ていた「湯巻」と呼ばれるスカートのような衣類が、日本で初めて着られていた下着と考えられています。しかしこれは現代でいうところの下着(パンツ)とは大きくかけ離れたものです。
 16世期にイタリアで開発された女性用パンツは、南蛮貿易によってポルトガル船に乗せられて日本に入ってきたという記録があります。そしてそのパンツを手にしたとされるのが、天下統一を果たした武将、豊臣秀吉なのです。
 とても不思議な衣類であると思ったことでしょうが、実際に秀吉本人が着用したことや、秀吉の奥さんに履かせたなどという記録は残っていません。
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◆ 引越し業者が「ア」で始まる名前が多い理由
 現在では多くの引越し業者が存在し、より安く、より良いサービスを競い合い、自社を選んでもらおうと努力をしています。大手の引越し業者を探していると、やけに「ア」で始まる名前の引越し業者が多いことに疑問を抱きます。これには集客する上で大切な理由があるのです。
 最も早く業者名の頭文字に「ア」を用いたのは、大阪に本社を構える「アート引越センター」です。昔は業者に何かを依頼する際、職業別電話帳を手に業者を探す人が多くいました。もちろん現在でも電話帳は存在するので、インターネットが普及した現代でも電話帳は重要な役割を果たしています。
 電話帳の記載順は基本的に五十音順です。五十音順では「ア」の次に来る文字は「ー」であるため、その二つを合わせた「アート」という名前にしたのです。
しかしその後、「アーク引越しセンター」や「アース引越しセンター」が登場したため、1番手に記載されるということはなくなってしまいました。
 さらにこの手法が業界に広まりきってしまった現在は、絶対に1番に載りたいという気持ちがこもりすぎた、「アーア引越センター」「アーアーアイ引越サービスセンター」「アーアーアーアンシン引越サービス」などが登場し、しのぎを削っています。
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◆ クジラはなぜ魚偏に京と書く?
 魚類にあてられる漢字は、そのほとんどが魚偏が付き、つくりの部分にはその魚の特徴が表されていることが多いです。しかし哺乳類であるはずのクジラが、なぜ「鯨」という漢字になったのでしょうか。
 例えばカツオは漢字で「鰹」と書くのは、干して保存色にした状態が非常に堅くなることからつけられています。他にもイワシ(鰯)は他の魚のエサになってしまうことや、水揚げ後に傷みが早いことなどから「弱」が使われています。
 そしてクジラは、昔は超大型の魚だと考えられていました。計り知れないほどの大きさがあることから、数字の桁の一つであり、兆の万倍(10の16乗)を意味する「京」の字があてられたのです。
 ちなみに哺乳類というのは、1758年にその概念が提唱され、次第に哺乳類という分類が広まっていくと、クジラもそれに該当すると認められるようになりました。
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◆ 「ガラポン」の正式名称
 様々な場面のお楽しみ抽選会に使用される「ガラポン(ガラガラ)」は、抽選箱を回転させて中に入っている球を出し、抽選を行う装置です。ガラポン(ガラガラ)という名称は、抽選箱を回転させた時に中に入っている球によって発せられる音からきたもので、しっかりと正式名称は存在します。
 ガラポンは東京で帽子屋を営んでいた新井 卓也が、客へのサービスとして考案した装置で、正式名称は「新井式廻轉抽籤器(新井式回転抽選器)」といいます。
 抽選器には六角形や八角形などの形をしていますが、その起源は帽子の箱なのです。帽子の箱を使って抽選器を試作していたため、円形ではなくこのような形になったのです。
 この抽選器は新井 卓也によって特許が取得されました。しかし既に特許期間は切れており、現在では様々なメーカーによってガラポン抽選器が製造、販売されています。
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◆ 本当にウナギと梅干しは食べ合わせが悪い?
 普段の食事において、食べ合わせが悪いといわれている食べ物は様々あります。その内の一つで「ウナギ」と「梅干し」も食べ合わせが悪いといわれます。
 ウナギといえば土用の丑の日に食べるスタミナ料理、梅干しはその酸味から食欲をそそる食材というイメージがあり、どちらも夏バテ予防などの効果が期待できるように思われます。
 実はこの二つの食べ物、栄養素や成分的にみても一緒に食べたところで問題がある食べ合わせではありません。ウナギはたくさんの脂肪が含まれており、脂っこさがあります。対して梅干しは消化を促進してくれる効果があります。食べた時に感じる脂っぽさも、梅干しの酸味でスッキリとさせてくれることから、むしろ食べ合わせの相性は良い組み合わせなのです。
 それではなぜこのような迷信が生まれたのかというと、そこにはウナギが高級食材であるという理由が考えられます。梅干しの食欲増進効果で高級なウナギを食べ過ぎないように、という意味があるようです。
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◆ 毎月22日は「ショートケーキの日」
 お菓子業界では「毎月22日はショートケーキの日」と宣伝していることがあります。とある理由から毎月22日に定められたのですが、その理由とは何でしょうか。
 ケーキ類でいうと、牛乳を加工した日本の古くに存在した乳製品である「醍醐(だいご)」にちなんで、毎月5日は「チーズケーキの日」、その断面が数字の6に似ていることから、毎月6日は「ロールケーキの日」に制定されています。
 さて、ショートケーキはというと、2007年に仙台の洋菓子店「カウベル」が考案したという説が有力です。その理由のヒントはカレンダーを見ること。ショートケーキの上にはイチゴが乗っています。イチゴは語呂で15となります。カレンダーを見ると、15日の下には22日がきます。そう、つまり15(イチゴ)を上に乗せているから、22日はショートケーキの日ということになったのです。
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◆ 学ランの「ラン」ってなに?
 高校の制服にはブレザーを採用している学校の割合いが多いそうですが、中学校ではまだ詰襟の学ランを採用している割合いが多いそうです。ところで、学ランは何の略称か分かりますか?
 現代では私たちが普段着ている服は洋服と呼びます。洋服の「洋」は「西洋」のことを指しているのはご存知の通りです。江戸時代の頃には鎖国もあり、外国といえばオランダ(阿蘭陀)を指していました。国外から入ってきた服はオランダの服ということで「ラン服(蘭服)」と呼んでいました。
 そして明治に入って学生用の詰襟服が登場すると、この服のことを学生用ラン服、略して「学ラン」と呼ぶようになったのです。
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◆ 大企業はラムネを製造することはできない
 ラムネや瓶詰めのコーヒー牛乳など、古くから愛されている日本ならではのドリンクに、大手メーカーが参入していないのにお気付きでしょうか?これには日本の経済を守るためのルールが制定されているのです。
 中小企業の支援のために制定された「中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の事業活動の調整に関する法律」というものがあります。非常に長い名前ですが、通称「分野調整法」と呼ばれています。これは、ある事業に対して大企業が参入した場合、中小企業が深刻なダメージを受けることが想定される際に、事業規模の縮小や開始時期の延期などを勧告できるという法律です。
 対象となる製品は、ラムネ、シャンメリーなどのシャンパン風炭酸飲料、チューペットなどのポリエチレン詰め清涼飲料、瓶詰めコーヒー飲料、瓶詰めクリームソーダ、ホッピーやハイサワーなどの焼酎割り用飲料のドリンク類6種類に加え、豆腐が含まれています。
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◆ 柚子胡椒にはコショウは入っていない
 ユズを原料とした調味料である「柚子胡椒(ユズコショウ)」は、ユズの風味とピリリとしたアクセントが癖になる薬味の一種です。柚子胡椒はユズとコショウが混ざって作られていると思われがちですが、柚子胡椒にはコショウは全く入っていません。
 細かな製造過程は省略しますが、柚子胡椒はみじん切りにしたユズの果皮に塩と唐辛子を入れて磨り潰し、熟成させたものです。あとは味を整えるだけで、原料にはコショウは無いことが分かります。
 柚子胡椒の発祥は九州であり、今でこそ全国に柚子胡椒という薬味が一般的になっていますが、九州では古くから愛されていました。この九州の方言で、唐辛子を胡椒(コショウ)と呼ぶのです。つまり正確には、コショウは入っていないのではなく、コショウはコショウでも唐辛子のコショウが入っているということになります。
 ちなみに一般的なコショウは洋胡椒と呼んで区別しているようです。
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◆ 「松・竹・梅」は格付けを意味していない
 「松竹梅(しょうちくばい)」といえば、3つに分けられた等級を表す言葉として使われます。松が最上級で、竹、梅と続くのが一般的です。しかしこの「松竹梅」は元々は格付けとは何ら関係ない言葉でした。
 松竹梅のルーツは中国の「歳寒三友(さいかんのさんゆう)」にあります。これは「冬の寒い季節に友とすべき三つのもの」という意味で、中国に古くからある文人画の画題の一つです。冬の寒い季節でも松と竹は緑を失わず、梅は花を咲かせることから、文人の理想を表現したものとされます。
 この歳寒三友が日本に伝わったのは平安時代のことですが、日本では単に「めでたいもの」として広まっていきました。江戸時代には遊郭において遊女の格付けにも使われていたことから、この頃には日本では格付けの意味の3種類として認識されてしまったのです。
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◆ チョコレートを食べすぎると鼻血が出るって本当?
 一説には、チョコレートが高級菓子だった時代に、子どもに食べすぎを抑止するために流れたデマであるという話もありますが、実際にはチョコレートの食べすぎで鼻血が出る可能性はあるのです。
 鼻血の主な出血場所は、入口から1cmほどのところにある、毛細血管が集まったキーゼルバッハと呼ばれる部位であるとされます。毛細血管は切れやすい血管である上、鼻の内側は粘膜も薄いのでさらに切れやすいです。
 チョコレートにはカフェインが含まれています。カフェインは刺激物であり、血流を促す効果があるため、一種の興奮状態になります。細い毛細血管に大量の血液が流れると、それだけで血管が切れてしまう可能性があり、鼻血の原因となることは否定できないのです。
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◆ 「屈辱」と「雪辱」の違い
 恥ずかしい思いをさせられた、名誉を傷つけられた時などに「屈辱を受けた」と表現します。似たような言葉で「雪辱」というものがありますが、違いは何でしょうか。
 どちらの言葉にも「辱」という字が含まれます。この文字は「不名誉」などといった意味になります。「屈辱」は「屈服させられて恥をかかされる」という意味です。
 そして珍しいのは「雪辱」のほうで、「雪」という漢字が使われています。雪という文字には「汚れを清める」という意味があり、このことから「恥や不名誉を消し去る」という意味になります。つまり英語でいうところの「リベンジ」は、この雪辱の方になります。
 屈辱と雪辱、語感は似ていますが、同義語でもなければ類語でもありません。
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◆ 茶碗1杯分のお米は何粒?
 茶碗の大きさや米の品種、炊き方などによって差が生じますが、ここではご飯150gの量を食べるのに、どれだけの米粒が必要なのかを計算していきます。
 お米は当然ですが炊き上げるために水を吸収します。よって精米時の重さより2.3倍重くなります。つまり150gのお米を作るには65gの精米が必要になります。米粒1つの重さは約0.02gなので、65g÷0.02gで茶碗1杯に必要な米粒は3250粒になります。
 田んぼに植える稲の1株には、穂が約22本なります。そして1つの穂には籾(もみ)が約70粒つきます。つまり22本×70粒で、稲の1株からは1540粒の米粒が収穫できることになるので、茶碗1杯には約2.1株が必要になります。
 田んぼの面積1アール(100平方m)でおよそ1700株が育てられ、1700株の収穫量は約60kgになります。大人が一年に食べるお米の量は60kgといわれていますので、100平方mもの大きな土地から大人が一年に食べる量のお米がやっと収穫できるということになります。
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◆ ケンタッキー社は毎年ニワトリの供養を行っている
 ケンタッキーフライドチキン(KFCコーポレーション)は、世界を股に掛ける、フライドチキンを主力としたファストフードチェーン店の運営会社です。日本国内での店舗数は1000店を超え、フライドチキンといえばケンタッキーというイメージが定着しています。
 一年間でのニワトリの消費量は約2200万羽、ピース数にしておよそ2億ピースというから驚きです。そして日本ケンタッキーフライドチキンは1974年から毎年「チキン感謝祭」という名の、ニワトリへの感謝と供養を込めた感謝祭を開いています。
 製品の原料の取引先、社長、役員、各部署の担当者など10人程が参加し、しっかりと礼服を着用した上で、関東では東伏見稲荷神社、関西では住吉大社によって行われます。
 チキン感謝祭という名前からはどこかカーニバルのようなイメージが浮かんでしまいますが、至極真面目に感謝と供養の気持ちを伝えているのです。
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◆ 「冷や酒」=「冷酒」ではない
 日本酒の飲み方は酒の肴や季節によって好みが分かれます。熱い温度で飲みたい時もあれば、冷たい温度で飲みたい時もあります。注文をする際には、温めて欲しいのならば「燗(かん)」と伝えますが、冷やして欲しい場合はどういう風に注文しますか?
 「冷や(冷や酒)で」と注文した際に、常温のお酒が出てきて驚いた方も多いのではないでしょうか。しかし本来はそれが正解なのです。古い日本酒の歴史を考えると当然ですが、昔は簡単に冷やすことが難しく、温かいか常温かの選択肢しかありませんでした。これを「燗」と「冷や」で区別していたのです。つまり燗に対しての冷やなので、常温が正しい温度です。
 冷たく冷やされた日本酒は「冷酒」と呼ばれますが、これは1980年代に冷蔵庫の普及と共に広がった、いわば新しいお酒の温度なのです。
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◆ 親子で同じ名前を付けることはできる?
 海外では息子に「ジュニア」、父親に「シニア」と付けることで同一名であっても区別が付くようになっています。その父親が亡くなった場合、ジュニアという表記を名前から外し、襲名します。さて、日本でも同じようなことが可能なのでしょうか。
 まず、名前を付ける上で使用できる漢字というのが決まっています。また、暴力的・卑猥な名前などは却下されます。こういった内容をクリアすれば、戸籍法上では基本的にはどのような名前でも付けることができます。しかし原則として親と子が同じ名前というのは認められません。
 例えば親が「一樹(かずき)」で、その子が「一樹(いつき)」という場合でも認められません。また、親子の関係だけでなく、同一戸籍にある名前ならば付けることはできません。しかし「太郎」と「太朗」など、読み方は同じでも漢字が違う場合は付けることが可能です。これは戸籍にはふりがなというものが存在しないためとされます。
 余談ではありますが、夫がヒロミで妻がヒロミの場合は、何ら問題ありません。
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◆ 浴槽のことを「湯船」と呼ぶのはなぜ?
 入浴用のお湯を溜める容器を「湯船」と呼びます。お湯が溜まった様子が船の形に似ているからなのでしょうか。それとも水と船が関連しているからなのでしょうか。なぜ湯の船と書くのでしょうか。
 室町時代では風呂といえば蒸し風呂でした。江戸時代にまで時が進むと、上流階級の間で湯を溜めたお風呂が一般的になり、それが庶民に広まっていました。とはいえ、銭湯は水を大量に必要とすることから入浴料もそれなりで、銭湯自体の数もあまり多くなく、毎日気軽に銭湯に通うことはあまりできなかったと考えられます。
 江戸の町は至る所に水路が設けられており、屋形船や行商の船などが行き来していました。そして移動式銭湯とも呼べる、浴槽を乗せた船も登場したのです。これが「湯船」の語源です。この湯船は銭湯の半額程度の値段で入浴することができ、江戸の人々に親しまれていました。
 しかし江戸の町が整備され銭湯の数が増えると共に、この湯船は姿を消していきましたが、その言葉だけが残ったのです。
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◆ なぜお正月にお年玉をあげるの?
 お年玉は子どもの頃は楽しみだったけど、大人になってからは出費の面で待ち遠しくない人も多いでしょう。そもそもなぜお正月にお小遣いを配る風習が生まれたのでしょうか。
 本来はお正月とは年神(歳神)様を家に迎えるための祭り事とされます。年神様が家にやってくると、その家の一年を守ってくださるといわれています。お正月のアイテムの一つとして鏡餅がありますが、これは年神様の依り所になります。鏡餅に宿った年神様の御霊(みたま)を、皆に分け与えるところからお年玉の風習が生まれました。
 お年玉という名称の誕生には様々な説があります。御霊、すなわち魂が宿った餅というところから「御歳魂(おとしだま)」と付けられた説や、ありがたい賜物(たまもの)であるとして「お年賜(おとしだま)」とした説などが代表的ですが、どれも年神様が関連していることに違いはありません。
 こうやって誕生したお年玉の風習は、いつしか物を配るというところに焦点が当てられ、餅以外にも金品を配るようになり、次第に子ども達にお小遣いを与えるというところまで変化したのです。
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◆ 「冠婚葬祭」の「冠」って何?
 平たくいえば「冠婚葬祭」とは、生まれてから死ぬまでのイベント事を指します。結婚式、葬式、そして様々な祭り事のことですが、先頭に立っている「冠」とは何を指しているのでしょうか。
 奈良時代以降、12?16歳の男子は「元服」という通過儀礼を受けることになっていました。元服は氏神様の前で大人の服装になり、子どもの髪型をやめて大人の髪型へと結い直す儀式です。そして後見人から冠をつけてもらうのです。このことから、元服は「冠」と呼ばれ、冠婚葬祭に当てられることになりました。既にお分かりの通り、元服は現代でいう成人式と思って間違いありません。
 江戸時代以降になると、女性も元服をする風習が生まれます。結婚と同時、または18?20歳になると、着物を着て厚化粧をし、お歯黒を付けるなどの儀式を行います。これは現代でも祇園の舞妓などでその名残があるといいます。
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◆ 「タコあげ」はもともと「イカあげ」だった?
 現在ではお正月の遊びというイメージが強い「タコあげ」ですが、古くは日常的に遊ばれる娯楽の一つでした。大空を舞い上がり、泳ぐ姿が生き物のタコに似ているところから「タコあげ」という名が付いたという説がありますが、そもそもタコあげは「イカあげ」と呼ばれていたのです。
 平安時代に書かれた書物にはタコあげに関する記述があり、この頃から遊ばれていたと推測されます。日本全土に広く流行したのは江戸時代になってからのことで、この頃は「イカあげ」と呼ばれて親しまれていました。その語源は、やはり空を舞う姿が生き物のイカに似ているというところからのようです。
 しかし墜落などによって屋根を損傷したり、農作物に被害を与えるということでしばしばイカあげの禁止令が出されてしまいます。それでも庶民はイカあげを諦めることはせず、「これはイカではなくタコだから大丈夫」というダジャレな屁理屈を言いながらもイカあげを続けたのです。
 その結果、この遊びは「イカあげ」という名から「タコあげ」という名へと定着していったのです。
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◆ ヤカンはそもそも何をするための道具?
 近年では電子ケトルが登場したことによって、隅に追いやられている印象を受けますが、ヤカンはお湯を沸かすだけでなく、その蒸気は加湿器の役割も果たすなど、根強い人気があります。そんなヤカンは、そもそもは単純にお湯を沸かすための道具ではありませんでした。
 1603年に発行された日本語をポルトガル語で解説した辞書である『日葡辞書』によると、「今では湯を沸かす、ある種の深鍋の意で用いられている」とあるように、この頃には既にお湯を沸かすための道具として用いられていました。
 ヤカンは本来「薬鑵(やくくわん)」と呼ばれ、漢方薬を煮出すために使われていました。「鑵(くわん)」とは「水を汲む器」という意味で、「やくくわん」が転じて「ヤカン」と呼ばれるようになり、その後「薬缶」という漢字が当てられました。
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◆ 選挙スタッフのおやつ代は500円まで
 子どもの頃に遠足に行く前には、決められた金額内に収まるように頭をフル回転させ、ワクワクしながら駄菓子屋へ買い出しに行ったものです。そんな「おやつ代」は、大人になって選挙運動をする人たちにも上限が決められているのです。
 選挙スタッフは事務的な仕事から選挙カーに同行して演説のサポートをする仕事まで多岐に渡りますが、それら全ての人たちの日当、食事代、宿泊代など、公職選挙法によって事細かに上限金額が指定されています。そしてその項目には「茶菓料」、つまりおやつ代も500円までと指定されているのです。
 政治といえば金が付き物であり、いかなる面でも公平を確保するためなのです。例えばおやつ代が一日5000円までとなると、どうしても「実際はお菓子代なんかに使ってないんだろう」という憶測をしてしまうものでしょう。
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◆ Apple製品の時計は全て9時41分になっている
 Apple社はiPhoneやiPadを始めとして様々な製品をリリースしています。そしてその商品のサンプルや広告に使用されている写真などの時計表示は全て「9時41分」を指しているのです。
 この理由はAppleが新製品を発表する際に行っているプレゼンテーションの開始時間に関係しています。このプレゼンテーションは必ず9時にスタートし、その約40分後に新製品であるiPhoneやiPadなどが発表されるため、商品写真に違和感がないように時計をリアルタイムに合わせているというわけです。
 しかし必ずしも40分後に新製品の発表が開始されるわけでないため、1分ずらして9時41分の表示にしているのです。
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◆ 「出発進行」は発車の合図ではない
 電車や列車が発車する際に、運転手は「出発進行」と喚呼します。よく、運転手のモノマネをする際に、出発の合図として「出発進行」という言葉を発するシーンをよく見かけますが、「出発進行」は「これから出発しますよ」という意味とは少し違うのです。
 車を運転する際でも、車両の前後確認などを行った後に発進しなければならないと教習所で習います。電車でも同じく、様々な機器や状況が出発するに値しているかを確認する必要があります。その内の一つが信号機です。
 電車が出発することを許可しているかを判断する信号機を「出発信号機」といいます。この信号機は色などの組み合わせによって「減速」「注意」「警戒」そして「進行」があります。そうです、「出発進行」とは、あくまでも「出発信号機が進行を表している」ということを確認した号令に過ぎないのです。
 電車が発車する際の準備を順次行っていく中で、出発信号を確認した際に発せられる言葉であり、その直後に電車が動き出すとは限りません。
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◆ 宅配便に手紙を入れると法律違反になる
 上京して一人暮らしをしている子どもに、実家で採れた野菜と一緒に手紙を添える、ということをしている方も多いと思います。しかし安易に宅配便の中に手紙を同封すると、罪になってしまう場合があるのです。
 手紙などの信書は、郵便(日本郵便)で送らなければならないと郵便法で定められています。信書とは「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示した文書」であり、手紙の他にも領収書や表彰状など様々な文書が信書に当てはまります。そしてその郵便法には、郵便局以外での配送業者が信書を送ることを禁じており、信書を預けた側も預かった側も、最悪の場合は3年以下の懲役または300万円以下の罰金に処されてしまいます。
 しかし同法同条には「貨物に添付する無封の添え状または送り状はこの限りでない」との記述もあります。つまり前述した例であれば、「実家で採れた野菜を送ります。健康には気をつけて」といった文書であれば、添え状扱いとなり、信書には該当しません。例えば「野菜を送ります。今度あなたの幼なじみの◯◯ちゃんが結婚するようです。あなたも連絡してみてはどうですか」などといった文書であると、信書に該当してしまう可能性があります。さらにこれらの手紙は“無封”、つまり封をしてはなりません。
 このように郵便局が信書の配送を独占しているのは、「安い料金で、公平に提供する」という背景があり、国は日本郵便に対して、郵便サービスの提供を続けることを義務付けているのです。
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◆ 絶対に死刑が執行されない日がある
 「極刑」や「処刑」などとも表される「死刑」は、最も重い判決です。死刑囚は刑が執行されるその日をただひたすらに怯えながら、牢の中で過ごさなければなりません。しかし絶対に死刑が執行されない日というのがあるのです。
 刑事訴訟法475条によると、死刑の執行は判決が下された日から6ヶ月以内に行わなければならないとあります。しかし実際にはそのような短い期間で刑が執行されることはありません。死刑は命を奪うものであり、行えば取り返しのつかないことであり、より慎重を求めるからです。
 死刑の執行までの平均期間は、8?10年程度とされます。しかも必ず平日に限定されます。
 これは刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律の178条2項に、「土曜日、日曜日、祝日、年末の29日から年始の3日までは死刑を執行しない」と定められているからです。
 死刑囚もこの時だけは一息つけるわけですが、またいつ死刑が執行されるか分からない平日を迎えることを考えると、地獄のような休日であることは間違いないでしょう。
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◆ 「ゆうパック」で小動物を送ることができる
 郵便局の宅配便サービスである「ゆうパック」は、安くて便利でとても使い勝手が良いです。例えば高級な伊勢エビなどは、生きたままおがくずの入った木箱に入れられて配送されてくることがあります。実はゆうパックでは様々な小動物を、もちろん生きたまま送ることができるのです。
 郵便局のウェブサイトでは、ゆうパックで送れる小動物の一例として、次のような生き物が挙げられています。
 魚介類 伊勢エビ、活車エビ、活鯛、活毛がに、あわび、かき、帆立貝、金魚
 は虫類 亀、スッポン、トカゲ
 昆虫類 カブト虫の幼虫及び成虫、クワガタ虫の幼虫及び成虫、キリギリス、鈴虫
 鳥類 鳩、インコ
 これらが発送可能なのは、郵便局が定める以下の条件を満たしているからです。
 健康体であると認められるもの
 輸送中にエサ、水の補給などの手当てを必要としないもの
 悪臭を発しないもの
 死亡するおそれがあることについてご承諾していただけたもの
 脱出や排せつ物の漏出を防ぐ包装をしているもの
 小型の鳥類の場合、近距離宛てのもの
 人に危害を与えるおそれのないもの
 この7つの条件を満たしてさえいれば、ゆうパックで生きた状態の動物を送ることが可能なのです。
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◆ 飛行機での飲酒は2倍酔いやすい
 飛行機の機内サービスではドリンクが無料で提供されます。お酒が好きな人はアルコール飲料をついつい多く飲んでしまいがちですが、地上で飲酒するよりも上空で飲酒する方が酔いが回りやすいといわれます。
 飛行機は高度1万m付近を飛行しています。上空では気圧が低くなってしまうため、機内は与圧装置によって0.8気圧程に調整されています。それでも地上にいる時よりも気圧は低く、標高2000m程度に相当します。標高の高い場所は空気濃度が薄く、呼吸が苦しくなります。当然、体内の酸素量も減ってしまいます。
 これによって体内の代謝が悪くなるのと、低気圧によって末梢血管が拡張することで血液の循環が促進され、酔いが回りやすくなるとされます。一説によると、地上で飲酒したときに比べて、2倍は酔いやすいといいます。
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◆ ネジを締めるにはどうして右回し?
 ネジの発明者が誰なのかは諸説ありますが、1500年頃にはネジを使った様々な物が造られています。ネジを締めるには右回し、緩めるには左回しというのは世界共通ですが、理由はあるのでしょうか。
 人類の9割は右利きといわれており、ネジを締める方向は右利きを前提に考えられています。手首からひじにかけての部分である前腕は、外回りと内回りに動きます。外側に回す運動は「回外」といい、内側に回す運動は「回内」といいます。ネジが右回りで締まるというのは至極簡単な理由で、人間は回外の方がより力を発揮できます。そして、ネジは緩めるよりも締める方が力が必要とされます。
 この二つの理由が合わされば、ネジは右回りで締まるという構造にたどり着くのです。
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◆ 眠いと目をこするのはなぜ?
 子どもだけでなく、大人でも眠いと目をこすってしまうものです。無意識にこすってしまう場合が多いですが、これには脳が関係しています。
 人は起きて活動をしている間は、全てにおいて脳からなんらかの命令が下されて行動に移しています。目へももちろん命令が下されています。それが目を乾燥から防ぐという命令です。
 目は常に涙によって潤いを保つことで、乾燥から目を守っています。しかし眠気によって脳からの命令が鈍くなると、目は涙の分泌を低下させてしまいます。そこで、無意識のうちに目をこすって涙の分泌を促しているのです。
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◆ 医者は自分で自分を診察してはいけない?
 当たり前ですが、病気をしたなら病院に行きます。例えば風邪をひいた場合、内科を受診することでしょう。それでは内科の先生である内科医が風邪をひいた場合、自分で自分を診断して治療や薬を処方することは可能なのでしょうか。
 医師全般の職務などに関する規定である「医師法」の第17条には「医師でなければ、医業をなしてはならない」とあります。この「医業」とは、「業として、医行為を行うこと」を意味します。自分自身を診察すること自体は医行為とされますが、業としてという点には該当しません。
 医者が自分自身を診察することを「自己診療」といいますが、この条文からすると、自己診療を行ってはならないということになります。当然ながら、自己診療で発生した医療費に保険は適用されません。
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◆ 鼻をつまむと味を感じないのはなぜ?
 子どもの頃に、苦手なピーマンを食べる際に鼻をつまんで食べませんでしたか?苦手なものを食べるときに、鼻をつまんで食べれば平気とされるのは、味がしなくなるからです。同じように、風邪などで鼻が詰まっているときにも食べ物の味がしなくなります。
 味は「基本五味」と呼ばれる「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「旨味」の5つにわかれます。味を感じるのは舌であるとされ、舌には「味蕾(みらい)」という味を感じとる細胞が無数に集まっています。そこで感じとられるのが味覚です。しかし味を感じるのは味覚だけではありません。味を感じとるのは味覚の他にも嗅覚や視覚の効果が大きいのです。
 鼻をつまんで食べ物を食べると、口の中の空気が入れ替わらず、臭いを感じることができません。また、目をつぶった状態で口の中に食べ物を入れられると、何を食べているのか当てることは困難です。
 このように、鼻をつまんだり目をつぶったりすると舌で感じる味が分からなくなるのではなく、そもそもそれが味覚で感じている本来の味なのです。
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◆ 海外の硬貨は日本で造られている?
 日本の硬貨は言わずもがな造幣局で造られています。所在地は東京かと思われがちですが、意外にも大阪にあります。日本の硬貨は世界最高水準の偽造防止技術が使われており、この技術を活かして海外の硬貨も生産していることはあまり知られていません。
 造幣局が製造する日本円の数は毎年バラつきがあります。これは消費税などが大きく関係しており、例えば消費税が5%や10%の時は、端数が出にくいために一円玉硬貨などはあまり生産されません。また、近年は電子マネーやプリペイドカードなどが普及したことにより、硬貨の製造数は減少しています。令和元年には製造された硬貨は毎年平均の3分の1程しか製造されていません。
 世界約190の国と地域のうち、自国で貨幣を製造しているのは約60カ国程度とされます。そのため、製造技術のない国は、他国へ製造を依頼します。日本はで2012年に戦後初となる外国硬貨の受注生産を行いました。一般硬貨以外にも、記念硬貨の製造実績もあり、2007年から現在までに10カ国・14種類の硬貨を製造しています。
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◆ 韓国人の名字は300種程しかない
 一説には日本人の名字は30万種もあるとされます。代表的なものでは「佐藤」「斉藤」「鈴木」などがありますが、隣国の韓国では名字は全部で約300種程しかなく、よくいる名字トップ5で人口の半分を占めてしまいます。
 韓国の国勢調査によると、1960年には258種だった名字が、2000年には286種に増加しています。これは外国人移民が韓国籍を取得した際に、それまでになかった新しい名字を名乗るからといわれています。
 韓国の人口は約5000万人であり、トップ5の名字は1位から順に「金(キム) ? 21.5%」「李(イ) ? 14.8%」「朴(パク) ? 8.5%」「崔(チェ) ? 4.7%」「鄭(チョン) ? 4.4%」となっており、これだけで過半数を占める計算になります。
 そのため、呼び間違いを防ぐために名字だけで呼ぶことはあまりないそうです。
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◆ なぜタイヤメーカーがグルメガイドを作ったのか
 フランスに本拠地を置く世界的タイヤメーカー「ミシュラン」は、有名なグルメガイド『ミシュランガイド』の発行元でもあります。なぜタイヤと全く関係のないグルメガイドを作るようになったのでしょうか。
 ミシュランガイドが発行されたのは1900年のこと。当時はまだ自動車が蒸気からガソリンに移り変わる時代です。そこでミシュランは、郵便局や公衆電話、ガソリンスタンド、ホテルの位置を記載した地図を作成し、35000部を無料配布していました。これがミシュランガイドの起源です。
 このガイドの作成はあくまでもタイヤの売り上げを上げるためでした。ガイドブックを作れば自動車で出かける人が増え、タイヤも売れ行きが上がると考えていたのです。
 1926年になると、料理を提供しているホテルを格付けで掲載するようになります。当初は1つ星のみでしたが、1931年からは現在のような3つ星形式で格付けが行われるようになりました。
 ガイドブックは世界中に広がりをみせ、現在では年間約100万部が販売されています。
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◆ 海賊が眼帯をしていた理由
 海賊のイメージといえば、頭には様々な姿が思い浮かぶことでしょう。多くの人はそのイメージした海賊は眼帯をしているのではないでしょうか。海賊が眼帯をしていたのは、失明していたわけでもなく、オシャレでもないと推測されています。
 海賊は言わずもがな船上で生活をしています。船は現在のような戦艦や客船のような作りではありません。船員は甲板と船倉をせっせと行き来していたことでしょう。そして船倉の中の照明設備は今ほど明るくはありませんでした。そこで海賊は甲板にいる時から片目に眼帯をしておき、船倉に降りたら眼帯をする目を入れ替えたといいます。
 暗闇に慣れている目を開放することで、瞬時に船倉の中の暗さに順応していたと考えられています。
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◆ 清水の舞台から飛び降りた人はいるのか
 「清水の舞台から飛び降りる」ということわざは、「思い切った決断をする」という意味で使われます。清水の舞台は京都にある清水寺の舞台のことで、有名な観光スポットでもあります。この舞台の縁から地面までは約12mもあり、ここを飛び降りるにはそれは相当な覚悟が必要なわけです。
 『成就院日記』という書物によると、1694?1864年の間で実際に清水の舞台から飛び降りた人は234人にものぼります。この書物の記録は詳細まで記載されており、飛び降りた人の性別や年齢はもちろんのこと、飛び降りた動機までが記されています。
 これによると、飛び降りた理由は「病気が治るように」「夢が叶うように」といった、いわゆる願掛けとしてが大半だったようで、自殺目的というわけではなかったようです。動機を聞き出せたということは生存者がいるということですが、意外にも生存率は85%と高く、死亡者は234人中34人という計算になります。
 飛び降りる者が後を絶たないため、1872年になって京都府が正式に飛び降り禁止令を発令しました。
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◆ 戦艦大和の施設は豪華絢爛だった
 全長263m、超ド級クラスの戦艦「大和(ヤマト)」は、世界最大の46センチ砲を搭載した日本最後にして最強の戦艦です。しかし豪華なのは武装だけでなく、その内装にもありました。あまりの豪華ぶりに、船員たちからは「大和ホテル」とも呼ばれていたほどです。
 冷暖房設備、ベッドの設置は当たり前で、食事はサラダから始まり肉料理で終わり、さらには食後のコーヒーまで付くというフルコースが振る舞われていました。娯楽施設も設けられ、映画の上映会場まであったほどです。
 戦時中の疲れた体を癒すには甘いものが必要不可欠です。大和に搭載された火災装置は炭酸ガスが用いられており、これにシロップと水を混ぜてラムネを製造していました。さらには冷凍室を利用してアイスクリームの製造も行われており、船員たちに大好評だったといいます。
 戦争とは無縁の海上の楽園のように思われた大和も、就役からわずか4年後の1945年に撃沈されてしまいました。
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◆ 日本にはかつて富士山よりも高い山があった
 静岡県と山梨県に跨る富士山は、標高3776mで日本一高い山とされています。その美しさは外国人がイメージする日本の風景の代表ともされ、2013年には世界遺産にも登録されました。しかし日本にはかつて、富士山よりも標高が高い山が存在したのです。
 その山の名は「玉山(ぎょくざん)」といい、標高は3952mでまさしく日本一の山だったのです。この山は消失したわけではなく、現在でも存在しています。しかし日本一の山は富士山です。これにはちょっとしたカラクリがあります。
 玉山がどこに位置しているかを調べると、台湾というワードが出てきます。台湾は1894年に勃発した日清戦争の終結の際に結ばれた下関条約によって、日本に割譲されました。その後、1945年に中国の管轄になるまでの間、台湾は日本であったといえます。そのことから日本で最も高い山は玉山であるとされ、学校でもその通りに教えられていたのです。
 もし台湾が日本の土地のままだったとすると、富士山は世界遺産には登録されていない歴史があったのかも知れません。
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◆ 研究室を貸しただけでノーベル賞を受賞した人物
 1921年、インスリンが発見されました。インスリンは糖尿病の特効薬として優れた効果を出し、この功績が讃えられて発見者のフレデリック・バンティングとジョン・ジェームズ・リチャード・マクラウドの二人はノーベル賞を受賞しました。しかし受賞者の一人であるバンティングは納得がいかない様子だったのです。
 それもそのはず、インスリン発見にいたるまでに重要なパートナーとして思われがちなマクラウドは、実はバンティングに自身の研究室を貸しただけなのです。
 そもそもマクラウドは研究に対して否定的でした。しかし休暇で8週間の長期間、スコットランドに帰省することになり、その間だけバンディングに研究室を貸し出し、実験用の10匹の犬の使用と医学生の一人を助手に付けることを許可したのです。
 結果的に研究は成功し、インスリンの抽出に成功しました。そしてわずか2年という歳月を経て、二人はノーベル生理学・医学賞を受賞することになったのです。当然バンディングはこの結果に怒りを表しましたが、最終的には二人で受賞を分ち合ったのでした。
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◆ 同じ1畳でもサイズは4種類ある
 畳1枚の大きさで1畳、これは当然のことです。不動産情報でも、畳を使っていない洋室にも関わらず部屋の大きさを「◯畳」で表記するように、日本人にとって畳の大きさは馴染み深いものです。そんな1枚の畳の大きさは、地域によって異なるのは知っていましたか?
 畳の大きさは「京間」「中京間」「江戸間」「団地間」の4種類があります。
名前  大きさ     地域
京間 1.91m×0.955m  西日本
中京間 1.82m×0.91m  主に愛知・岐阜・三重
江戸間 1.76m×0.878m  東日本
団地間 主に1.7m×0.85m 公団住宅・アパート・マンションなど
 畳のサイズを表す単位は「◯間(けん)」を用います。この1間の長さは時代と共に変化していき、織田信長の時代は1間が6尺5寸、豊臣秀吉の時代には6尺3寸、江戸時代には6尺になりました。1間の長さは田んぼの大きさを図る際にも用いられ、年貢米の計測に使われました。尺が短くなるということは同じ1間分の年貢米を収めるにも、より多くの米が必要になります。つまりは増税されてきたというわけです。
 また、家の建て方にも関西と関東で違いがあり、関西では畳のサイズを中心に部屋の大きさを考えられる「畳割り」と呼ばれる建造方法ですが、関東では柱の中心の位置を基準とした「柱割り」という建造方法で家が建てられることにより、部屋の大きさに僅かながら違いが表れたのです。
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◆ 「メロドラマ」の「メロ」って何?
 純心な恋物語からドロドロした不倫ものまで、特に日本ではお昼に放送していている連続ドラマに「メロドラマ」が多い気がします。メロドラマとは恋愛ドラマのジャンルに対して使われることが一般的ですが、メロメロな恋を描くから”メロ“ドラマと呼ばれるのでしょうか?
 もちろんメロメロの略ではありません。そもそもメロドラマは、感情を前面に出した恋愛劇を指すジャンルのことです。
 メロドラマという言葉はギリシャ語で「歌」を意味する「メロ」と、「劇」を意味する「ドラマ」という単語が組み合わさったものです。
 本来は感情や設定が極端に誇張されたストーリーが多く、愛する男女にライバルや高い障害が立ちはだかり、それを乗り越えていくという展開が一般的でした。
 現在ではメロドラマの意味する範囲は広くなり、ラブストーリーの多くはメロドラマであると解釈される一面が出てきています。
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◆ 綱引きで県境を決めている地域がある
 それは静岡県浜松市天竜区と長野県飯田市の境である兵越峠でのこと。「峠の国盗り綱引き合戦」と呼ばれるその戦いは、1987年から毎年、10月の第4日曜日になると行われます。
 「遠州軍(浜松市天竜区)」と「信州軍(飯田市)」それぞれが10人1チームになり、綱引きで対決します。3本勝負の2本先取で勝敗が決され、1・2回目の勝負では制限時間は2分で、必ず女性選手を最低1人は入れなければなりません。3回目の勝負では制限時間は無制限かつ女性選手の出場は必須ではありません。
 この勝負で勝った軍は、県境を1m相手側へ押し込むことができます。2019年現在では信州軍が勝ち越しているため、2メートル遠州側に県境が設置されています。
 この戦いで決定された県境には「この標識は国盗り綱引合戦に於いて定めた国境である 行政の境に非ず」と書かれた立て札が立てられます。この戦いから1年間は県境の位置は動かされることはありませんが、この立て札に書かれた内容の通り、当然ながら行政で定められたものになるわけではありません。
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◆ 北海道の「木彫りの熊」はスイス発祥
 北海道の定番の郷土土産といえば、鮭を加えた木彫りの熊が有名です。北海道の先住民族のアイヌ族から伝え続けられている伝統ある工芸品というイメージを持つ方もおられるでしょうが、実はこの木彫りの熊の発祥は北海道でもなければ日本でもありません。
 1921?1922年に徳川義親がヨーロッパ旅行でスイスのベルンに訪れた際に、そこで売っていた木彫りの熊を購入し、日本へ持ち帰ったことがきっかけです。その木彫りの熊は北海道の八雲町にある「徳川農場」に送られ、冬の間の収入源として木彫りの熊を生産することを提案したのです。
 木彫りの熊は八雲町の名産として有名になり広まっていきましたが、徐々に生産量は減少し、現在では八雲町での生産者は1人のみとなってしまっています。
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◆ ネクタイはどうやって誕生した?
 男性の洋装のフォーマルウェアであるネクタイ。毎日のように目にするので、なんら疑問には思いませんが、まじまじとネクタイだけを見つめているととてもおかしな衣装に見えてきます。
 そんなネクタイの誕生で最も有力視される説が、17世紀のクロアチアの兵士による説です。
 ルイ13世を守るためのクロアチアの兵士が、無事を祈って愛する人から贈られたスカーフを首に巻いていたのが起源とされます。それが徐々にファッションとして取り入れられるようになりました。
 日本にネクタイが入ってきたのは、幕末?明治に活躍したジョン万次郎によるものとされ、初めてネクタイをした日本人もまた、ジョン万次郎であるとされています。
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◆ カメの甲羅は肋骨
 人間の肋骨(あばら骨)は片側に12本ずつの計24本あります。肋骨は肺や心臓などの臓器を、外部の衝撃から守る役割をしています。そして一見すると人間には存在しない骨で作られているであろうカメの甲羅もまた、人間でいう肋骨でできています。
 カメの甲羅は肋骨と背骨がくっついて板状になった「骨甲板」でできているのです。そして人間には背中側に肋骨を覆う形で肩甲骨があります。この肩甲骨は肋骨の外側にあります。カメにも肩甲骨が存在しますが、人間のそれとは違い、肋骨の内側についています。これは極めて特殊であり、脊髄動物の中で肋骨の内側に肩甲骨がある生き物はカメだけです。
 人間などの生き物の肋骨は、胸の形状に沿って湾曲していますが、カメの場合は真っ直ぐに伸びます。すると、成長の過程で肩甲骨は肋骨の内側に位置し、肋骨が甲羅になるという進化を遂げたのです。
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◆ 第7の大陸が存在していた?
 オリンピックの五輪は、世界にある五つの大陸を表しています。大陸の定義は様々な議論が続けられていますが、「ユーラシア大陸」「アフリカ大陸」「北アメリカ大陸」「南アメリカ大陸」「オーストラリア大陸」に、「南極大陸」を加えた6大陸が一般的です。しかしさらに第7番目の大陸があるというのです。
 日本がかつて大陸と繋がっていたように、果てしなく長い時間をかけて、大陸はプレートの動きによって移動してきました。
 約1億3000万年前?8500万年前に南極大陸と分裂した後、約8500万年前?6000万年前には現在のオーストラリア大陸と分裂してできた第7の大陸は「ジーランディア大陸」と呼ばれます。オーストラリアの東部に位置し、その面積は約約350万平方kmで、世界最大の島であり、世界最小の大陸と位置付けられています。
 それではなぜこの大陸は一般的ではないのでしょうか。それはこの大陸の約93%が、約2300万年前から海に沈んでしまっているからなのです。
 もしかすると私たちの知っている6大陸も、もしくは日本そのものも、何百何千年後には海の底に沈んでしまっているかも知れません。
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◆ 宇宙人のメッセージに勝手に返信してはいけない
 「ワレワレハ、宇宙人ダ。今、オマエのアタマノナカニ、直接ハナシカケテイル。」と、こんな状況はお笑いのコントでしか見かけないシチュエーションではありますが、広い宇宙に地球人以外の知的生命体がいないとは誰も判断できません。もし宇宙人からのメッセージが自分の元に届いたらどうしますか?
 本当に宇宙人がいるかも知れない可能性は誰も否定できません。そのため、宇宙人とのコンタクトに関する事項は、世界規模で定められているのです。
 宇宙からの信号に関する議定書は「国際宇宙航行アカデミー」という組織が定めています。この組織は国連に承認された組織であり、グローバルスタンダードになっています。
 この議定書によると「宇宙人からのコンタクトがあった場合は、勝手に返信してはならない」とあります。勝手に返信をしてしまうと、それが地球人を代表したメッセージであるかのように捉えられてしまう可能性があります。極端な話、宣戦布告の承諾をしてしまい、宇宙戦争が勃発などという危険性も考えうるのです。
 もし宇宙人からなんかしらのメッセージを受け取った場合は、まずは国立天文台に連絡をしましょう。そこから各国の機関に伝達される仕組みになっています。
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◆ 世界で最も高い木は何m?
 木はその種類によって平均的な高さは概ね決まっています。ほとんどは数m?十数m程度の高さですが、アメリカの西海岸に自生する「セコイア」という針葉樹はその常識を覆します。
 セコイアの平均樹高は80mと巨大なもので、世界で最も高い木のトップ3をセコイアが占めています。最も高い木はアメリカのカリフォルニア州にある世界遺産のレッドウッド国立公園にある「ハイペリオン」と名付けられたセコイアで、その高さは115.55mもあり、これはビルの25階に相当する高さになります。
 また、生態系を守るため、そして木を観光客から守るために、このハイペリオンの正確な位置は公表されていません。レッドウッド国立公園は、その広さが315平方kmもある広大な国立公園なので、場所を特定することは難しいでしょう。
 ちなみに、セコイアは長寿としても有名な木であり、寿命は平均して400?1300年ほどであり、現存している最高齢のセコイアは、およそ樹齢2200歳といわれています。
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◆ 地図の海岸線は満ち潮?引き潮?
 日本は四方を海に囲まれた島国です。そして、海には満ち潮(満潮)と引き潮(干潮)があり、それによって水面の高さは変わり、海岸線の位置も変わります。地図上ではどちらの状態の海岸線が描かれているのでしょうか。
 満ち潮と引き潮は月や太陽などの天体の位置の影響で発生する「潮汐力(ちょうせきりょく)」によって、海面が上昇することをいいます。これにより、日本では太平洋側で1.5m、日本海側で40cmの差が生じます。微々たる差ですが、海外に目を向けると、15mもの差が生まれる地域もあります。
 ちなみに日本の海岸線の長さは3万3889kmで、小さい国にも関わらず、世界6位の長さを誇ります。
 そして、地図上で陸地と海面の境界線が描かれるのは、満潮時と決められています。しかし航海で使用する海図では、干潮時の境界線が描かれます。これは、干潮時の海面を表すことによって船の座礁などの事故を防ぐための安全面からの理由によるものです。
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◆ 雲はゆっくりと落ちている
 空にフワフワと気持ちよさそうに浮かんでいる雲。誰しもが一度は雲を掴んでみたいと思ったことがあるでしょう。しかし雲は数百?数千m上空を漂っているので、その願いを叶えるのはとても難しいです。しかし雲はゆっくりと、地上に降りてきているのです。
 大気中に浮かぶ水滴や氷の粒が集まったものが雲の正体です。雲を構成する水滴や氷の粒の一つ一つを「雲粒」といい、一つの雲粒の大きさは0.001?0.01mmと極小サイズです。このサイズの粒であると、秒速約1cmの速度で落下することになります。この計算でいくと、例えば上空1000mに浮かぶ雲は、27時間後には地上に落ちてくる計算になります。
 しかし雲が発生する上空では、上昇気流が必ず発生しています。常に上昇気流によって持ち上げられているため、実際には雲は地上に落ちてくることはなく、空に浮かんだ状態になっているのです。
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◆ 日本でもオーロラを観ることができる
 オーロラの美しさを例えるならば、まるで夜空に巨大な光のカーテンがかかった様です。オーロラがよく観測される地域としては、アラスカのフェアバンクス、カナダのユーコン準州やノースウエスト準州、スウェーデンのキルナなどが主に挙げられます。これらは全て寒い地域という共通点があります。
 オーロラは北極や南極の付近でよく観察され、その一帯には「オーロラ帯(オーロラベルト)」と呼ばれる領域が存在します。
 実はオーロラが発生する仕組みは完全には解明されていません。一般的には太陽から吹き出している太陽風と、地球の磁場が関係していると言われますが、その説明はここでは省略させていただきます。
 オーロラはこのオーロラ帯でのみ観測されると勘違いされがちですが、実は日本の北海道や新潟からでもオーロラを観ることはできるのです。しかしこのオーロラは北海道や新潟の上空で発生しているのではなく、北極圏で発生したものが見えているにすぎません。そのため、オーロラの上部の赤い部分のみが見えるため、「赤いオーロラ」や、古くは「赤気」と呼んでいました。
 過去に何度か赤いオーロラは観測されていますが、時には山火事などと勘違いをされて消防車が出動した事態も記録されています。
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◆ 木星には超巨大な台風が発生し続けている
 木星は太陽系で最大の大きさであり、地球の10倍ほどの巨大な惑星です。最大の惑星というだけあり、自然現象も最大級のスケールで発生しており、その一つが台風です。
 木星には「大赤斑(だいせきはん)」と呼ばれる巨大な高気圧性の渦が存在します。その渦の大きさは地球2?3個分がスッポリと収まってしまうほど巨大なもので、それなりの望遠鏡を用いれば地球からでも観測することができます。
 この大赤斑が発見されたのは1665年のことで、以来350年以上が経過した今でもなお、この大赤斑は消滅することなく存在し続けているのです。しかしNASAの発表によると、大赤斑は数百km規模で縮小を続けており、このままのペースでは21世紀中頃には消滅してしまうと考えられています。
 大赤斑がどのように発生し、存続し続けているかは未だ謎に包まれたままです。もし地球上で地球がスッポリと収まる規模の台風が発生してしまったらと考えると、恐ろしくてなりません。
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◆ 世界中で最も蔓延している感染症とは?
 2002年に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)、そして2020年には新型コロナウイルスが蔓延しました。しばしば感染症は世界中で大流行し、人類に襲いかかってきます。しかし古くから現時点に至るまで、日本人でいえばおよそ8割の人が感染している感染症があるのです。
 その感染症とは、生活習慣病の一つでもある「歯周病」です。歯周病は生まれ持って感染しているわけではなく、唾液感染によって感染する、立派な感染症の一つです。
 口の中にはおよそ700種類の細菌が生息しており、この細菌が集まることで歯垢が発生します。1gの歯垢の中には1000億という途方もない数の細菌が集まっているのです。
 歯周病が進行すると、歯槽膿漏などの症状が発生して、悪いケースでは歯が抜け落ちてしまいます。しかし最悪のケースはこれにとどまらず、歯周病は身体全体に悪影響を及ぼし、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす可能性があるのです。
 歯周病は人類が最も多く感染している病気としてギネスブックにも登録されています。たかが口内環境と侮らず、日頃のデンタルケアを大切にしましょう。
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◆ ニワトリは鳴く順番が決まっている
 ニワトリは朝を告げるように早朝にコケコッコーと鳴き始めます。ニワトリには正確な体内時計が内蔵されており、毎朝決まった時間に鳴きますが、複数羽のニワトリがいる場合、鳴く優先順位は決まっているのです。
 例えば5匹のニワトリがいた場合、1匹のニワトリが鳴いたと思えば、次々と他のニワトリが鳴き始める「鳴き交わし」と呼ばれる現象は古くから知られていました。しかし研究チームが2015年に発表した内容によると、5匹のニワトリの鳴く順番は毎回同じであり、鳴き交わしには明確に優先順位があることが分かったのです。
 この優先順位はエサを食べたり、交尾をする優先度にも影響があることが分かっており、ニワトリの社会は限りなく縦社会であることが判明したのです。
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◆ 猫が魚を好きなのは日本だけ?
 猫の好物といえばやはり魚という印象があります。ドラ猫がお魚を咥えて陽気なお姉さんから逃げ回るといった構図は日本人なら誰しもが抱くところでしょう。確かに日本に住む猫には魚は人気の食べ物です。それでは海外ではどうなのでしょうか。
 そもそも日本の猫が魚好きになったのは江戸時代に理由があると考えられています。時の将軍、徳川綱吉によって発令された「生類憐みの令」によって、野良猫を含めた国内全体の猫の数が増えたといいます。猫は元々肉食の動物ですが、猫の好物は乳離をした後の12週間のうちに何を食べていたかで決まるとされ、当時の日本人の主なおかずが魚だったことから、必然的に猫も魚を口にする機会が多かったためといわれます。
 確かに日本人は生魚も焼き魚も、その消費量は海外に比べて多く、日本の食材といえば魚というイメージが定着している人も多いでしょう。それでは海外ではどうでしょうか。
 海外での猫の好物もやはりその国をイメージする食べ物になる傾向があるようです。イタリアではパスタ、メキシコではトウモロコシ、スイスではチーズなど、そのお国柄によって猫の好物は大きく左右されるようです。
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◆ 宇宙から地球に帰還する際には大量の水分を飲む必要がある
 宇宙は無重力空間であり、常に重力の影響を受けている地球上と比べると体の機能も忙しく変化します。そのうちの一つが血液に関係する体の変化です。
 人間の体は、その機能を一定に保とうとする「ホメオスタシス」と呼ばれる働きがあります。重力がない宇宙では、地球上にいる時と比べて血液が上半身にとどまりやすくなります。すると体は血液の量が多すぎると判断し、体全体の血液の量を減少させようとする働きを起こします。これが「宇宙貧血」と呼ばれる原因です。
 長期間無重力状態で生活していた宇宙飛行士は、重力の存在する地球に帰還する前に、変化した体の状態を元に戻さなくてはなりません。少なくなった血液を元に戻すために、生理食塩水などの水分を、地球に帰還する数時間前に大量に摂取するのです。
 日本人初の女性宇宙飛行士である向井千秋も、地球に帰還する前にグレープドリンクとレモネードをそれぞれ約453mlずつ、約1リットルもの水分を摂取して帰還しました。
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◆ 新人を「新米」と呼ぶのはばぜ?
 新入社員や新入り、見習いの立場などの新人のことを「新米」と呼びます。新米とは今年獲れたお米のことですが、なぜ新人を新米と呼ぶのでしょうか。
 これには複数の説がありますが有力なのが前掛け説です。
 江戸時代の召使いである奉公人は、前掛けをして仕事をしていました。新しく入った新人の奉公人は新しい前掛けをするわけですが、これを「新前掛け」と呼んでいたのです。この新前掛けが「しんまえ」に省略され、「しんまい」に転化し、「新米」の字があてられるようになったと考えられています。
 その他には、新人は何にも染まっていない真っ白な色であることから、お米のように白いというところから「新米」と呼ばれるようになったという説もあります。
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◆ 「鶴の一声」には続きがある
 権力を持った人の意見のことを「鶴の一声」といいます。会議でなかなか結論が出ない時、上司の一声で全てが決まってしまう、そんな時に「鶴の一声で決定した」という使い方をします。
 まずなぜ鶴でなくてはならないのか?という疑問がわいてきます。鶴の鳴き声は他の鳥に比べて大きく、甲高いことから力強い印象を持ちます。そのことから、権力を有する者の発言のことを「鶴の一声」ということわざが誕生したのです。
 また、このことわざには全文があり、正確には「雀の千声、鶴の一声」となります。これはつまらない1000人の声よりも、優れた者の一声が勝るということの例えです。
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◆ ドングリの木は存在しない?
 秋になると道端に落ちているドングリをせっせと集め、まるで宝物のように大切にしていた幼少期の思い出があります。しかし「この木がドングリの木だよ」と教えられた覚えはありません。そうです、この世にドングリの木というものは存在しないのです。
 ドングリは種であると思われがちですが、それは誤りです。ドングリは果実であり、小動物などがエサとすることが多いですが、遥か昔は人間もドングリを食べていたとされます。栄養価が高く、厳しい冬を乗り切るための重要な食糧です。
 ドングリの正体は、ブナ科の樹木の果実です。とはいってもブナ科は世界に1100種類ほど存在しており、ドングリがなるのはカシ・ナラ・カシワ・クヌギ・シイなどナラ属の樹木に限定されます。日本にはドングリのなる木が18?20種ほどあるとされ、その木の種類によってドングリの形も違います。
 ドングリというのは、ドングリの木になっている果実の名前ではなく、ブナ科ナラ属に属している樹木の果実の総称なのです。
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◆ なぜ股間のチャックのことを「社会の窓」というのか
 今では死語になっているのかも知れませんが、一昔前はズボンの股間部分のチャック(ファスナー)のことを「社会の窓」と呼び、チャックが全開になっていると「おい、社会の窓が開いてるぞ」などと隠語で会話したものでした。しかし一体なぜ股間のチャックのことを「社会の窓」と呼ぶようになったのでしょうか。
 これはNHKで1948年から1952年にかけて放送されていたラジオ番組『インフォメーションアワー』に由来します。この番組は曜日によって内容が異なり、『新しい農村』『労働の時間』『社会の窓』『産業の夕』『ローカル・ショー』『家庭の話題』『時の動き』というプログラムで構成されていました。終戦まもない時期であり、GHQが多大に関与していた番組です。
 この内の『インフォメーションアワー・社会の窓』では、「社会のさまざまな問題の裏側を探る」ことをテーマとしていました。このことから「普段は見えない部分が見える」という意味に捉えられるようになり、次第にズボンの中のパンツ、それを隠すチャックという風に解釈されるようになったのです。
 ちなみに社会の窓は男性のズボンのチャックのことを指しますが、「社会」に引っかけて女性のズボンのチャックのことを「理科の窓」と呼ばれることもあったようですが、こちらは全く浸透しませんでした。
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◆ 「後の祭り」は何の祭り?
 「手遅れなこと」を意味する慣用句として、「後の祭り」という言葉があります。この場合の祭りとは、一体何の祭りのことを言っているのでしょうか。
 この言葉の語源として最も有力な説が、京都祇園祭だとする説です。祇園祭は7月1日から1ヶ月間もの長期間に渡って開催されるお祭りです。
 祇園祭で最も見所のポイントは、華やかな山車が練り歩く「山鉾(やまほこ)巡行」です。山鉾巡行は二日間に分けられており、7月17日を前祭、7月24日を後祭とします。この「前祭」「後祭」は「さきのまつり」「あとのまつり」と読みます。
 この山鉾巡行は二日間とも同じ内容ではなく、後半戦は前半戦に比べると地味な内容になっています。そのため、前祭を目当てに京都へ出発した見学人が、前祭に間に合わずに「何だ、後祭か……」とガッカリした発言をしたことから、「後の祭り」=「時期に間に合わずに手遅れなこと」を指す言葉となったのです。
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◆ インフルエンザには「かかる」のに、風邪は「ひく」理由
 インフルエンザを含むほとんどの病気の場合、その病気に「かかる・かかった」という言い方をします。対してポピュラーな病気の一つである風邪は、まず「かかる」という言い方をせず、「ひく・ひいた」という言い方をします。なぜ風邪だけが特別な言い回しなのでしょうか。
 「かかる」は漢字では「罹る」と書きます。この字そのものに「病気になる」という意味があります。そのため、ある病気になることを「かかる」というのです。
 そして風邪は、冷たい風を体内に引き込むことで風邪になると信じられていました。引き込むという言葉が省略されて、風邪には「ひく」という言い回しをするようになったのです。
 そもそも風邪は病気の一種として考えられておらず、咳・熱・鼻水などの症状が出た状態のことを指す言葉でした。しかし、体調が悪い=風邪をひいたと言う人が多くいたために、明治時代になって初めて「風邪症候群」という病気として認識するようになったのです。
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◆ 宇宙船の中は無重力ではない
 宇宙空間に重力は存在しないことから、物体はフワフワと宙に浮いてしまいます。宇宙飛行士が宇宙船の中でフワフワと浮きながら様々な作業を行っている様子を見ることがあり、その際は「無重力状態の中で」などと報道されます。しかし厳密に言えば、宇宙船の中は無重力状態ではないのです。
 重力を生むということは、引力があるということ。地球や月など、全ての物体は互いに引き寄せる力があります。それがニュートンが発見した万有引力です。無重力というのはその文字通り、重力が無いということ。つまり引力も存在しない空間である状態であることから、惑星などからは遠く離れた場所にしか存在しないことになります。
 宇宙船は地球の周りを秒速約8kmという超スピードで周回しています。そうすることで遠心力と引力を打ち消し合い、重力を感じないようにしているのです。これは、バケツに水が入っている状態でバケツを勢いよく振り回しても、中の水がこぼれない原理と同じです。
 こうして作られた無重力状態のことを、正式には「無重量」と呼びます。
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◆ むくみを放置すると脂肪に変わる
 特に足に起こりやすい「むくみ」。男性よりも女性の方がむくみやすい傾向にありますが、このむくみを解消しないと太ってしまう可能性があるのです。
 常に心臓よりも低い位置にある足は、一生懸命に血液を心臓に送り返そうとします。この時にふくらはぎの筋肉がポンプの役割をしますが、筋力の弱い女性の場合、血液循環が悪くなり皮膚の下に水分がしみ出します。これが「むくみ」の正体です。
 このむくみを放置していると、セルライトという脂肪に変わってしまいます。
 むくみは睡眠や運動不足を始めとし、冷えや水分の摂りすぎなどによっても起こるため、エアコンを効かせたり、水分補給の多い夏場には注意が必要です。
 そして足のむくみの解消に効果があるとされるのが、貧乏ゆすりです。貧乏ゆすりをすることで血流がよくなるというデータがありますが、マナー違反であるという意見の方が強いため、実践するには周囲の目を気にしましょう。
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◆ 一日に必要なカルシウムは牛乳2リットル以上
 カルシウムは骨を強くする大事な栄養素です。日本人のカルシウム摂取量は世界でもトップクラスに低いです。カルシウムが足りないと、骨がスカスカになる骨粗しょう症を始めとし、高血圧・動脈硬化・糖尿病・アルツハイマー病など様々な生活習慣病を引き起こします。
 ビタミンなどの栄養素は過剰に摂取してしまうと、逆に身体に害を与えてしまう可能性があります。しかし日本人は欧米諸国などの先進国に比べると、その摂取量はたったの3分の1しかなく、取りすぎて悪いことはないと言われます。
 厚生労働省が定めるカルシウムの一日の摂取上限量は2300mgであり、牛乳でこれを補おうとすると2リットル以上飲む必要があり、とても現実的ではありません。
 カルシウムは乳製品の他に、大豆製品や小魚、海藻や緑黄色野菜に多く含まれているため、バランスの良い食事を心がけていないと、日本人はどうしてもカルシウム不足に陥ってしまうのです。
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◆ 「鼻毛」の読み方は「はなげ」ではない
 鼻の穴に生えている毛は「鼻前庭(びぜんてい)」と呼ばれる鼻の穴の入り口付近にしか生えません。入り口付近に生えるからこそ、鼻の穴から飛び出してしまいやすく、特に男性は処理に困る人が多いことでしょう。そんな鼻毛の正しい読み方は「はなげ」ではないのです。
 近年では鼻毛をまとめてごっそり抜き取る専用のワックスなどが流行していますが、鼻毛はムダ毛ではありません。ホコリなどのゴミなどはもちろん、微粒子などもキャッチするので、鼻毛がないと風邪を引きやすくなることが考えられます。また、穴の中の乾燥を防ぐ役割も担っています。鼻の穴が乾燥すると、病原菌が繁殖しやすくなってしまいます。
 鼻毛は1ヶ月で1cmほど伸びるとされており、手入れも割と頻繁に行うことでしょう。鼻毛も他の毛同様、伸びやすさは男性ホルモンに影響していますので、特に男性は手入れの回数がどうしても多くなってしまいます。調査によると、半数の人が鼻毛は抜いて処理をするという結果がでていますが、抜くことで毛穴が傷ついてしまって炎症を起こす可能性がありますので、切って処理する方が良いとされます。
 いっそのこと穴の手前ではなく、奥に生えてくれないかなと思うことが多々あります。さて、そんな鼻毛ですが、医学的な正式名称は「はなげ」ではなく「びもう」と読みます。
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◆ なぜ「中国地方」と呼ぶの?
 鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県の5県によって構成される地方を「中国地方」と呼びます。アジア最大の国である隣国の「中国」と、呼び名が同じことに戸惑った覚えがありますが、なぜ同じ呼び名にしたのでしょうか。
 中国の正式名称は「中華人民共和国」ですが、この中華というのは「中華思想」という言葉からきています。中華思想では「我が国は世界の中心にある」という考えであり、そのことから「中国」という名称が生まれました。
 一方「中国地方」とは、中華人民共和国とは全く関係がありません。中国地方という呼び名が誕生したのは平安時代のことです。この頃の日本の中心は東京ではなく京都でした。そして現在の福岡県に位置する「太宰府」は、重要な外交拠点として西の中心とされていました。
 この太宰府と、日本の中心地である京都の中間にある国ということで「中国地方」と呼ばれるようになったのです。
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◆ 犬の血液型は8種類以上もある
 人間の血液型はA型・B型・O型・AB型の4種類で、いわゆるABO式と呼ばれる判別方法です。犬の血液型はDEA式と呼ばれる判別方法で、少なくとも8種類以上の血液型が存在します。
 DEAは「Dog Erythrocyte Antigens」の略で、「犬赤血球抗原」という意味です。このDEAの基本はDEA1.1・DEA1.2・DEA3・DEA4・DEA5・DEA6・DEA7・DEA8の8種類ですが、冒頭で“8種類以上”と記載したのにはわけがあります。
 人間は一つの抗原しか持たないため、例えばB型抗原を持っていればハッキリとB型であると言えます。しかし犬の場合は複数の抗原を持っているので、例えば一匹の犬に対してDEA1.1とDEA1.2とDEA3が混合しているということが当たり前になります。
 現在で判明しているだけでも13種類以上の組み合わせ、つまり血液型があるとされています。
 ペットも人間と同じく、いつなんどき怪我や病気をするか分かりません。急な輸血が必要になった際でも、あらかじめ血液型を知っておくことは重要です。
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◆ 裁判の様子がテレビで中継されないのはなぜ?
 世間を揺るがす凶悪な犯罪への判決など、「あの事件の結末はどうなったのだろう?」と疑問に思うことが多いです。しかし日本の裁判はテレビで中継されることもなければ、録画や録音は一切禁じられています。
 裁判の公開は憲法で定められており、原則として誰でも傍聴することが可能になっています。重要な裁判ともなると、朝早くから傍聴席の確保のために長蛇の列が組まれることも珍しくありません。今やインターネットの時代で、裁判の中継も簡単に配信することができますが、それを行わないのには大きく二つの理由があります。
 一つは被告人などに対する圧力です。カメラが回っていると感じると、精神的なプレッシャーや緊張などから、被告人や証人が不必要に萎縮してしまう可能性があるからです。これでは重要な証言などが回収できなくなってしまう危険性が考えられます。
 次に法廷秩序を保つためです。カメラのテープチェンジなどの機材をいじる雑音などが、裁判の妨げになる可能性があります。
 これらのことを考慮し、裁判の場ではメモとスケッチのみが許可されているのです。
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◆ ペットボトルのキャップには小さな穴が空いている
 PETボトルリサイクル推進協議会によると、日本国内のペットボトルの年間生産量は58万7千トンとあります。それだけ身近に接しているペットボトルですが、キャップの部分に小さな穴が空いているのに気付いていましたか?
 この穴は「ベントホール」と呼ばれるもので、ペットボトルを洗浄する際に用いられます。ペットボトルに液体を充填した際に、飲み口(注ぎ口)に液体が付着してしまいます。その汚れを、キャップを閉めてからこの穴を使って流し落とすのです。
 キャップの天面で密封性は保持されるので、中に洗浄水が入り込むことはありません。キャップの内側の汚れを効率的に落とすために、小さな穴が空けられているのです。
















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◆ 鉛筆を揺らすと曲がって見える現象の正式名称
 人差し指と親指で鉛筆の端を持ち、上下に揺らし続けることで鉛筆が曲がって見えるという、誰しもが一度はやったことがあるであろう遊びがあります。この現象には正式名称があるのです。
 鉛筆以外、例えばお手持ちのスマートフォンなどでも揺らすと曲がって見えます。残念ながら誰が名付けたのかは分かりませんが、この現象の正式名称は「ラバー・ペンシル・イリュージョン」といいます。
 こういった現象は「錯視」と呼ばれるもので、目で起こる錯覚のことを指します。目は脳と密接な関係にあることから、脳の錯覚とも呼ばれます。例えば「どちらの線が長いでしょう?」や「色が変化していきます」など、錯視には様々な種類がありますが、鉛筆を揺らすと曲がって見える錯視は「運動視の錯視」と呼ばれる種類で、動きによって錯覚が起こるものです。
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◆ イギリスはスパイの募集を堂々と行っている
 スパイといえば、映画『007』に登場するジェームズ・ボンドが世界的に有名です。スパイとは未知なる存在であり、国もその存在を認めないことが当たり前となっていますが、イギリスではそんなスパイを公然と募集しているのです。
 イギリスの秘密情報部(SIS)では、2020年までに40%の人員増員を目指し、2016年から1000人のスパイの募集を行っています。SISが創設されたのは1909年のことで、それまでは秘密裏に人員の募集がされていました。しかし2006年からテロ活動の増加の危険性から人員の増加を強化することを決め、新聞広告やウェブサイト上で採用情報を載せるようになりました。今では新聞広告だけでなく、日常のあらゆるメディアにその広告が登場しています。
 実際にはSISはジェームズ・ボンドのような人材を望んでいるわけではありませんが、両親のどちらかがイギリス人であること、21歳以上、過去10年間に5年以上イギリスに住んでいたもの、というのが最低条件だといいます。
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◆ 太陽の色を「赤」と感じるのは日本人だけ?
 日本の国旗の日の丸は、当然ながら太陽を表しています。日本では、太陽を絵に描いた時に赤い色を使う人の方が大多数ですが、世界的にみると太陽の色を赤と認識している国は意外と少ないのです。
 太陽の色の感じ方が国によって違うのは、二つの要因があります。
 一つは「緯度」です。緯度が変わることによって地球上から太陽までの距離が若干ではありますが変わってきます。緯度が低くなるほど太陽との距離は短くなるため、赤の光の波長が多く届き、赤みが強く感じられます。緯度が高くなれば、太陽との距離は遠くなり、光の波長は青みが強くでるのです。
 実際に太陽を赤いと認識するのは、赤道に近い国に限定されるとされます。
 もう一つの理由は「目」です。目にはメラニン色素が含まれていますが、人種によって様々な瞳の色をしています。青っぽい瞳をしている人は、青っぽい色付きのメガネをかけているのと同じく、見える色合いも変わってくるといいます。
 海外旅行に行った際は、太陽の色に注目してみると、いつもとは違う太陽をお目にかけれるかも知れません。
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◆ いつから日曜日が休日になったの?
 日本では今でこそ土曜日も休みですが、かつては土曜日は平日でした。さらに遡ると、江戸時代頃にはお盆とお正月以外は全て平日だったとされます。一体いつから日曜日が休日として定着したのでしょうか。
 時代が明治になると、明治新政府は休日を制定することになります。そこで可決されたのが「一六日(いちろくび)」を休日とするという案だったのです。一六日とは、31日を除く日付の下の桁が1と6の日のことで、つまりは毎月1日・6日・11日・16日・21日・26日を指します。この日を休日と定めたのです。
 しかし欧米では、キリストの復活の日とされる土曜日の次の日曜日は、礼拝に行くための安息日として休日と定めていました。欧米と休日がずれるとビジネス上よろしくないという理由もあり、1876年からは土曜日を半休、日曜日を休日として制定したのです。
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◆ 野菜ジュースにニンジンを入れてはいけない
 日頃の栄養不足を解消しようと、野菜ジュースを飲むという人は少なくないでしょう。しかし市販されている野菜ジュースは飲みやすさを重視するあまり、食物繊維を少なくしたり、製造過程で大切なビタミンが損なわれたりするのが難点です。そこで手作りの野菜ジュースを作るという発想が生まれますが、その際にも注意が必要です。
 野菜ジュースといえばどうしてもニンジンが入っていることをイメージしがちです。ニンジンにはカロテンというビタミンAが豊富に含まれており、美容効果・血圧を下げる・抗ガンなど、たくさんのメリットがあります。ニンジンは摂取しやすい緑黄色野菜の代表でもあり、甘みもあることでジュースには最適と思われがちですが、ニンジンに含まれる「アスコルビナーゼ」という酵素には、ビタミンCを分解する働きがあるのです。
 市販されている野菜ジュースに含まれるニンジンは、濃縮還元加工がされていたり、乾燥させて粉末状にすることでアスコルビナーゼの働きを弱めているのです。
 もしどうしても生のニンジンを加えたいのであれば、酸が酵素の活性を抑えてくれるためにビタミンを保護してくれるので、レモンなど酸の強い果物を一緒に入れると良いでしょう。
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◆ 地球のN極とS極は過去11回も入れ替わっている
 方位磁石をかざすと、N極は北を、S極は南を指します。これは一般常識であり、地球上にいる以上は世界共通です。しかし必ずしも北がN極、南がS極ではないとしたら、常識が覆されるのかも知れません。しかし実際にN極とS極は入れ替わるのです。
 地球は、地球そのものが一つの磁石となっています。渡り鳥が正確に目的地に向かって長距離飛行することができるのは、地球の磁気を感じることができるためだといわれます。冒頭で述べたように、地球の磁気はN極が北を、S極が南を指していますが、この磁気が逆転してしまう現象を「ポールシフト」と呼びます。
 地球は過去360万年の間に11回ものポールシフトが起こっており、最後にポールシフトが起こったのは78万年前であることが研究の結果で解明されています。ポールシフトが起こる原因は地球の内部にあることは分かっていますが、実際にどのような動きでポールシフトが起こるのか、詳しいことは解明されていません。
 例えばまた地球にポールシフトが起こった場合どうなるのか、という疑問についてですが、通信施設への影響や宇宙空間から地球に降り注ぐ放射線量の増加などが考えられていますが、これもあくまでも想定でしかないのです。
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◆ 地球は今もなお氷河期の真っ只中である
 地球には過去何度か氷河期(氷河時代)が訪れています。地球全体が極寒に包まれるこの時期は、あらゆる生命が滅び、そして誕生してきました。かつては恐竜が支配していた地球という惑星も、氷河期のせいで滅んだとも言われ、現在では人間が支配しています。しかし安心してはなりません。地球は今もなお、氷河期の真っ只中にあるのです。
 最後の氷河期であり、現在も続いている氷河期は約258万年前の更新世から始まり、「第四紀氷河時代」と呼ばれています。地球では4万年と10万年という膨大な時間の周期で氷床の発達と後退を繰り返しており、これを「氷期」と「間氷期」と呼んで区別しています。簡単に説明すると、かなり寒い「氷期」と、比較的暖かい「間氷期」ということです。
 つまり現在の地球は「間氷期」であり、氷河期でないわけではありません。あくまでも氷河期の極小期にいるとされます。氷期が訪れると、地球の平均気温が5?10℃ほど下がるといわれますので、ぬくぬくと生活していくのは困難になるでしょう。
 ちなみに次の氷期が訪れるのは、5万年後と言われています。
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◆ かつて日本の首都は広島だったことがある
 首都はその国の中心となる都市のことを指します。日本の首都は東京都であることは一般的に知られていますが、実は現在は日本の首都をどこにするかを言及している法令は存在しません。あくまでも“事実上”東京都が首都になっているというだけなのです。しかしかつては東京都から遠く離れた広島県が、日本の首都だった時代があるのです。
 1894年、日本と清(大清帝国)の間で戦争が勃発しました。有名な日清戦争です。この際に最高司令部としての機能を持つ「大本営」と呼ばれる日本軍の最高統帥機関を広島に設置しました。戦争開始から二日後には、戦争指揮のために明治天皇も大本営に移りました。1894年10月に招集された第7回帝国議会は、この大本営の設置に合わせて広島の広島臨時仮議事堂で開会されました。
 これにより、国を動かすための「立法」「行政」「軍事」の最高機関が広島に集結したことで、日本の首都は一時的ではありますが広島に移ったのです。こういった首都のことを「臨時首都」または「暫定首都」と呼びます。
 この大本営は日清戦争集結から約1年後の、1896年4月1日に解散しました。
 残された大本営跡地は、史跡への指定や一般公開などもされましたが、1945年に広島市への原爆投下によって壊滅してしまいました。現在、その地には石碑が残されているのみとなっています。
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◆ 水泳競技で使われるプールの長さは50m2cm
 オリンピックなどの水泳競技で使われるプールは、正式には「国際基準プール」と呼ばれます。このプールは長さ50mのものが使用されますが、実は正確には50mではなく50.02m、つまり50m2cmなのです。
 水泳の競泳は0.1秒を争う競技です。タイムを正確に計るために、プールサイドにはタイム測定器のタッチパネルが埋め込まれており、この厚さが1cmになっているのです。これが両端に設置されているため、国際基準プールの正式な長さは50m2cmになるというわけです。
 ちなみに50m競技の場合は、片方のタッチパネルしか使用しないために長さが50m1cmとなりますが、規定により1cmは誤差の範囲であるとされ、気にされてはいません。
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◆ 郵便貯金には時効がある
 通常郵便貯金以外にも、定額郵便貯金・定期郵便貯金・積立郵便貯金と様々な種類があり、何かと便利な郵便貯金。特にお子さんの将来のために定期郵便貯金を利用しているという方も多いのではないでしょうか。しかし実はこれらの郵便貯金には時効があり、最悪の場合は口座が凍結してしまうのです。
 対象となるのは2007年(平成19年)9月30日以前に預け入れした定額郵便貯金・定期郵便貯金・積立郵便貯金で、満期後20年2ヶ月を経過しても払い戻しの請求等がない場合は、旧郵便貯金法の規定によって権利が消滅し、払い戻しが受けられなくなるというもの。いわゆる休眠口座の扱いとなり、口座が凍結されてしまうのです。
 この制度に伴い、満期後10年と満期後20年に、対象者に対してハガキなどでお知らせが届くようになっていますが、引越しなどによってこのお知らせが届かないことも多いようです。
知らなかったでは済まされない制度ですので、両親や祖父母などにこれらの貯金口座を作っていないか、今一度確認してみましょう。
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◆ 「カフェ」と「喫茶店」の違い
 どこかオシャレな雰囲気のお店はカフェ、落ち着いた昔ながらの渋めのお店が喫茶店という風に思っていませんか?どちらもコーヒーをはじめとする飲み物や軽食を落ち着いた雰囲気で食べられるお店という印象を持っていることでしょう。しかしこれらはフワッとした印象の違いだけしかないわけではありません。
 ハッキリとした明確な違いがあるのは、営業許可にあります。飲食物を提供するお店を出店する場合、必ず食品営業許可を取得する必要がありますが、食品営業許可はいくつも種類があります。その中で、カフェは「飲食店営業許可」を、喫茶店は「喫茶店営業許可」を取得する必要があります。
 飲食店営業許可とは、その名の通り飲食物を提供するお店に必要な許可証です。一般的な料理屋さんからお酒を楽しむためのバーまで、幅広く適用されます。つまりアルコールの提供が許されており、アルコール類がメニューに含まれている場合はカフェであるといえます。
 対して喫茶店営業許可とは、アルコール類以外の飲み物や茶菓子を提供するお店に必要な許可証になります。すごく今風でオシャレな雰囲気であっても、アルコールの提供がない場合は喫茶店である可能性があるのです。
 ただし、これらの許可証には店名に「喫茶店」を付けれるか付けれないかの強制力はありません。飲食店営業許可を取得して「喫茶店」と名付けてもいいのです。そのため、本当にその店がカフェか喫茶店かを見極めるためには、営業許可証を見せてもらうほかないのかも知れません。
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◆ なぜ夜に爪を切ってはいけないといわれるの?
 夜に爪を切ると親の死に目に会えないと、昔から迷信として語り継がれています。実はこの迷信、時代と共に変化し続けて現代まで語り継がれているのです。
 奈良時代に書かれた日本の歴史書である『日本書紀』には、騒ぎを起こし地上へと追放された神「スサノオノミコト」は、手足の爪を抜かれたとされます。そして、追放されたものは家の中には入れなくなるとされたことから、爪がない(切る)=親に会えない=親の死に目に会えないとされました。
 戦国時代に入ると、夜に城の警備をする「夜詰め」という役職が生まれます。いつ敵に襲われるか分からない戦国時代では、夜の警備はとても大切な仕事だったため、欠勤することは許されませんでした。そのため、夜は家に帰れないことから親の死に目に会えないと言われてきました。この「夜詰め」の語呂合わせで「夜爪」ともじり、爪=親の死に目という関係が生まれたのです。
 江戸時代には、爪といえども親からの立派な授かりものとされ、照明器具が発達していない時代で、暗闇の中で爪を切る行為は親からもらった身体を粗末に扱うと解釈され、親不孝とされたのです。
 このように、時代は変われど爪と親の関係は崩れることなく言い伝えられており、現代にいたるのです。
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◆ チョンマゲの“チョン”ってなに?
 時代劇などでは大人の男性は必ずといっていいほどチョンマゲを結っています。チョンマゲは前頭部から頭頂部にかけて頭髪を剃り、残りの頭髪を結ったヘアスタイルで、兜を被る際に頭部が蒸れるために、皆この髪型にしていたのです。
 チョンマゲは漢字で「丁髷」と書きます。しかしその形から「ゝ髷」とも書かれるようになりました。この「ゝ」は踊り字といわれる文字で、日本語で使われる特殊文字であり、「ゝ」はひらがなを繰り返す時に使われ「一の字点」とも呼ばれます。
 当て字でもなんでもなく、チョンマゲの姿形を漢字で表しているのです。
 そんなチョンマゲは明治4年の散髪脱刀令(断髪令)が布告されるまで流行したのでした。
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◆ ドーナツの真ん中はなぜ穴が空いているの?
 日本には古くからドーナツの専門店があり、割と身近な存在にあります。ドーナツといえばリング状の形をイメージしますが、そもそもなぜ真ん中に穴が空いているのでしょうか。
 ドーナツはアメリカのお菓子と思っている方は多いでしょうが、実は起源はオランダにあるとされます。「ドウ(生地)」の上に「ナッツ(くるみ)」が乗っていた揚げ菓子がドーナツの発祥なのです。この頃はまだリング状ではりませんでしたが、このレシピが19世紀になりアメリカに伝わります。
 ドーナツを初めてリング状にしたのは、ハンソン・グレゴリーという人物です。彼の母親が作ったドーナツの真ん中が半生だったため、グレゴリーは真ん中を空洞にしたら火の通りが良くなると思い、リング状のドーナツを考案しました。
 ドーナツの真ん中の穴は、見た目を重視したものでも持ちやすさや食べやすさを重視したものでもなく、火の通りが良くなるように空けられたものだったのです。
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◆ ロウソクを2倍も長持ちさせる方法
 花火の火種として、パーティの雰囲気を盛り上げるために、停電などの非常時の灯りとしてなど、様々なシーンでロウソク(キャンドル)は一役買ってくれます。しかしロウソクは意外とあっという間にロウが溶けてしまって終わりを迎えてしまいます。そんなロウソクの火を2倍も長持ちさせる裏ワザをご紹介します。
 方法はとても簡単です。ロウソクを冷凍庫に入れて凍らせてしまえば良いのです。ロウソクが溶ける温度は約45〜65℃ですが、冷凍しておくことで常温よりも溶ける温度に達するまで時間がかかるようになり、より長い間燃え続けるというわけです。
 さらにロウソクの下に器を敷いて使った場合、器に溜まったロウを取り除くのに一苦労してしまいますが、これも冷凍庫が解決してくれます。器ごと冷凍庫に入れておくと、器から簡単にロウを取り除くことができます。
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◆ 結婚式でお茶が出てこない理由
 結婚式本番だけに限らず、結婚式の打ち合わせに式場に足を運んだ段階から、差し出される飲み物としてお茶が出てくることはまずありません。アルコール類やソフトドリンク類の種類は豊富に用意されているのに、なぜお茶だけはないのでしょうか。
 まず、日本人は縁起を重んじますが、お茶という言葉も「お茶をひく」「茶化す」「茶々が入る」といった、あまり良い意味を持たない言葉が多いです。ただでさえ縁起の悪い言葉なのに、お茶は法事や葬儀の引出物として必ずと言っていいほど入っています。
 そんな理由から、めでたい席である結婚式やお見合いの席、結納の席などでもお茶は出てきません。ただ全くお茶が用意されていないわけではなく、頼めば出てくることはあります。その際はただの緑茶ではなく、桜蕩か昆布茶が出てくるのが一般的なようです。