現在がんは2人に1人は何らかのがんにかかると言われ、日本人の死因第1位でもあり、その割合も年々増加しています。
厚生労働省の平成27年の人口動態統計によると、男性では1位肺がんで、次いで胃がん、肝臓がん、大腸がんです。
女性では1位大腸がん、次いで胃がん、肺がん、膵臓がんとなっています。
がんは恐ろしい病気と思われていますが、定期的ながん検診の受診によって、早期発見、早期治療していくことができます。
私たちの体は60兆個もの細胞からできていますが、日々、活性酸素などの毒性のある物質によって細胞が傷つけられています。
体内には細胞を修復、回復する働きはありますが、
現在がんのリスクを低下させる因子、上昇させる因子がわかってきています。
食事の基本は一汁三菜のバランスの良い食事です。
植物性食品を中心に多くの種類を食べる
野菜や果物をたくさん食べる
・多種類の穀物、豆類、根菜類を食べる
・肉類は1日80g以下
・脂肪は動物性脂肪食品(飽和脂肪酸)を控え、植物性脂肪から適度にとる
・食塩は成人で1日6g以下
・アルコールは控えめ
・食品は新鮮なうちに食べる
・食品添加物や残留農薬に気を付ける
・焦げた食品は控える
・アルコール:肝臓がん、大腸がん、乳がん、肺がん、食道がん
・塩分:胃がん
・肉類:大腸がん、乳がん
塩魚や干物など塩分が多い食品によるがんリスクが高くなる原因は、魚、野菜、漬物などの食品成分が胃の中の硝酸と反応
して、生成されるニトロソ化合物が日本人に最も多い胃がんのリスクを上げることによるものと言われています。
・野菜:肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん
・果物:肺がん、胃がん、乳がん
・カロテン:肺がん
・ビタミンC:胃がん
・食物繊維:大腸がん(結腸のみ)
アメリカ国立がん研究センターでは、天然の植物中に存在する、がん抑制作用のある成分を主に、がん予防効果のある食品、
約40種類をピックアップして、図1のとおりデザイナーフーズピラミッドを作成しました。
デザイナーズピラミッドでは上位にある食品ほど、がん予防の効果が高いと考えられています。
またビタミンD、カルシウム、葉酸(ようさん:ビタミンB群の一種)等の摂取が大腸がんのリスクを下げるという報告もあります。
厚生労働省でも1日350gの野菜の摂取が目標とされています。
毎食小皿1〜2皿の野菜料理を取り入れていくと野菜が補え、がん予防にも役立ちます。
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アメリカ合衆国で実施された、植物に含まれる物質、すなわち、フィトケミカルの中で、
出し、がんの予防に役立てようとした計画である。
デザイナーフーズ計画は1990年代にアメリカ国立癌研究所 (NCI) によって、2000万ドルの予算を投じて、がんを予防するために、
役に立つ可能性のあるフィトケミカルを特定し、それを加工食品に加える目的で開始された計画である。
がんの予防に有効だと考えられる食品を公表した後、デザイナーフーズ計画は無くなった。
デザイナーフーズ計画では、がん予防に有効性があると考えられる野菜類が40種類ほど公開された。
以下の表は、公表された食品群である。
ニンニク
キャベツ、甘草(リコリス)、大豆、ショウガ、
セリ科の植物(ニンジン、セロリ、パースニップ)
タマネギ、お茶、ウコン(ターメリック)、玄米、全粒小麦、亜麻、
柑橘類果実(オレンジ、レモン、グレープフルーツ)、
ナス科の植物(トマト、ナス、ピーマン)、
アブラナ科の植物(ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ)
マスクメロン、バジル、タラゴン、カラスムギ、ハッカ、オレガノ、キュウリ、タイム、アサツキ、ローズマリー、
セージ、ジャガイモ、大麦、ベリー
抗酸化作用や免疫力向上など、健康によい影響を与えるかもしれないと、その機能に注目が集まっている「フィトケミカル」。
果物や野菜に含まれるビタミンやミネラルなどの栄養素とはまた別の成分で、健康的な食生活を目指すには働きや効果的に摂る
コツをぜひ知っておきたいところです。
「フィトケミカル」とは、野菜、果物、豆類、いも類、海藻などの植物に含まれる化学成分のことで、具体的には、
や有害物質、害虫などの害から身を守るために作り出した色素や香り、アク、辛味などの成分
数千種類以上あるフィトケミカルには抗酸化作用を持つものが多いことから、
代謝の促進、免疫力向上、
例えば「アントシアニン」「カテキン」「リコピン」など耳にしたことがある成分も、フィトケミカルに含まれます。
フィトケミカルを
られます。
では、それぞれの代表例や含まれる食品を見ていきましょう。
植物が光合成を行うときにできる物質の総称です。
植物の色素やアクの成分で、抗酸化作用があります。多くは水溶性で吸収されやすいです。
【代表例】
・アントシアニン(含まれる食品:赤ワイン、ブルーベリー、ナス、赤しそ)
赤や青、紫などの水溶性色素で、
があるといわれています。
・イソフラボン(含まれる食品:大豆、大豆製品など)
女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをし、
・カテキン(含まれる食品:お茶、紅茶など)
茶葉に含まれている苦味や渋味の成分で
刺激のある香りや辛みが特徴。
きます。
【代表例】
・スルフォラファン(含まれる食品:ブロッコリー、ブロッコリースプラウト、キャベツ)
・イソチオシアネート(含まれる食品:大根、わさび、からし菜)
すりおろすなどして細胞が壊れたときに生成される辛味成分で、
・アリシン(含まれる食品:にんにく、玉ねぎ、ねぎ、にら)
切る、すりおろすなどして細胞が破壊される際に生成される香り成分。
主に緑黄色野菜に含まれている黄色・橙色・赤色の色素成分の総称で、
サントフィル類に大きく分けられます。
【代表例】
≪カロテン類≫
・β-カロテン(含まれる食品:にんじん、かぼちゃ)
黄色または橙色の色素で、
・リコピン(含まれる食品:トマト、スイカ、あんず)
赤い色素成分で、
≪キサントフィル類(含まれる食品:緑黄色野菜)≫
・ルテイン
黄色の色素成分で、
・β-クリプトキサンチン(含まれる食品:温州みかん、ぽんかん)
黄色い色素成分で、
≪炭水化物の一種であり、海藻やきのこ、根菜類に多く含まれています≫
【代表例】
・フコイダン(含まれる食品:海藻類)
海藻類のぬめり部分に含まれていて、
・β-グルカン(含まれる食品:きのこ類)
・イヌリン(含まれる食品:ごぼう、玉ねぎ)
≪ハーブや柑橘類などの特有の香りと苦味成分です≫
【代表例】
・リモネン(含まれる食品:柑橘類)
います。
・メントール(含まれる食品:ハッカ)
香り成分で、
最後に、「フィトケミカル」を効果的に摂るコツをご紹介しましょう。
≪1.野菜は皮ごと食べる≫
野菜の皮にもフィトケミカルが含まれているため、よく洗って皮ごと料理に使うのがオススメです。
≪2.カロテノイドは油と一緒に摂る≫
カロテノイドのβ-カロテンやリコピンなどは脂溶性のため、油と一緒に摂ると吸収しやすくなるといわれています。
≪3. 含硫化合物はなるべく加熱せずに摂る≫
含硫化合物のアリシンやイソチオシアネート、スルフォラファンは熱に弱いため、これらを摂るなら加熱をせずに摂りましょう。
ただし、アリシンを含むニンニクや玉ねぎなどの野菜は生で摂り過ぎると胃を荒らす原因になるため食べ過ぎには注意してください。
≪4.フィトケミカルは組み合わせて摂る≫
フィトケミカルは健康によい働きが期待できますが、それぞれが持つ働きが異なるため、単体で摂るよりも組み合わせて摂ることで
健康へのより一層の影響が期待できます。
いろいろな食品をバランスよく、しっかりと食べるようにしましょう。
「脂肪酸」は「脂質」の主要な構成要素で、脂肪酸が他の様々な形体の物質と結びつくことで脂質を形成しています。
脂肪および脂肪酸は体内で下記のような働きをする為、人の健康にとって欠かせない存在であると言えます。
・ 活動のエネルギー源(カロリー)
・ 人体の細胞膜、ホルモン、核膜などを構成
・ 皮下脂肪として臓器や外部刺激(寒さや物理刺激)からの保護(バリア機能)
・ 脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)の吸収促進
脂肪酸は大きく分けて下記の4つの分類に分けることができます。
・ エネルギーとして使われやすく、体内で合成できる脂肪酸
・ 一般に過剰摂取になりやすく、過剰摂取は健康面でデメリットあり>
・ 物質として安定(炭素鎖2重結合を持たない構造)
・ 肉、乳製品(牛乳、バター)卵黄、チョコレート、ココナッツ、パーム油などに多く含まれる
・ ステアリン酸、パルミチン
・ オメガ9系脂肪酸とも呼ばれる
・ 比較的エネルギーとして使われにくく、常温で液体の脂肪酸
・ 物質として不安定(炭素鎖2重結合を一つ持つ構造)
・ オリーブオイル、菜種油、アボカド、タラ肝油、イワシ油などに多く含まれる
・ オレイン酸、ミリストレイン酸、エイコセン酸など
・ オメガ3系、オメガ6系脂肪酸に分類される
・ 体内で合成できない必須脂肪酸を含む
・ 物質として不安定(炭素鎖2重結合を一つ以上持つ構造)
・ 魚油(青魚)、植物油(トウモロコシ油・大豆油・サラダ油等)、クルミ、えごまなどに多く含まれる
・ リノール酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコペンタエン酸(EPA)など
・ 植物油を高温にする過程などで生成される脂肪酸
・ 健康に対するマイナス面が報告されている
・ マーガリン、ショートニング、加工油脂などに含まれる可能性がある
オメガ3脂肪酸は、体内のさまざまな機能にとって重要な多価不飽和脂肪酸に属しています。
オメガ3脂肪酸のEPAやDHAは、脂肪が多い魚(たとえば、サケ、マグロ、マス)や甲殻類(たとえば、カニ、ムール貝、カキ)
のような海産物に含まれています。
オメガ3の異なる種類であるALAは、植物油(たとえば、セイヨウアブラナ、大豆)など他の食物に含まれています。
オメガ3脂肪酸はサプリメントとしても摂取できます。
たとえば、魚油サプリメントはEPAやDHAを含み、亜麻仁油はALAを含んでいます。
海産物の摂取による健康的利点に関してわずかな根拠はありますが、オメガ3サプリメントの健康的利点は明確ではありません。
海産物(魚や甲殻類)を多く含む食事と心疾患に関する研究結果によると、週に一回以上海産物を食べる人は、極稀に
しか食べない、あるいは全く食べない人と比較して心疾患が原因で死亡する可能性が低いようです。
「アメリカ人のための食生活の指針、2010」は、海産物からオメガ3脂肪酸などの種々の栄養素を得られるため、成人は週に8オンス
(約224g)以上の種々の海産物を取ることを新たに推奨しています。
幼児に対する推奨量はより少量であり、妊婦や母乳育児をしている女性に対しては特別の推奨量があります。
EPAやDHAを多く含む海産物を心臓の健康によい食事に加えて摂ることを示唆する根拠はありますが、EPAやDHAの
サプリメントが心疾患を予防することは証明されていません。
2012年に2つの研究者グループが、心疾患リスクに与えるEPAおよびDHAサプリメントの効果について調査、解析をしました。
一つのグループは、心疾患の既往のある人についての調査だけを解析し、もう一つのグループは心疾患の既往のある人とない人
両方についての調査を解析しました。
その結果、サプリメントが心疾患を予防するという確固とした根拠は得られませんでした。
2012年の科学論文のレビューでは、海産物や魚油に含まれるオメガ3脂肪酸であるEPAやDHAが関節リウマチの症状を
緩和するのに、ある程度有効と考えられると結論づけています。
レビューに見られた研究では、被験者の多くが、魚油を取ると朝の体のこわばりが短時間になり、関節の腫脹や疼痛も減少し、
そのような症状をコントロールするための抗炎症薬の必要性も低下したと報告しています。
胎児発生期間や胎児発育期間は、早期乳児期や幼児期と同様に、海産物の栄養価は特に重要です。
妊娠中や授乳中の女性は、健康な食生活の一部として必要カロリー内に収まるように留意しながら、メチル水銀の含有量が低い
さまざまな種類の海産物を週に8から12オンス(約224gから336g)、摂取すべきです。
妊娠中や授乳中の女性は、白マグロ(ビンナガマグロとして表示されています)の量を週に6オンス(約168g)以内に制限すべきです。
また、妊娠中や授乳中の女性はアマダイ、サメ、メカジキ、キングマッケレルはメチル水銀を多く含むため食べるべきではありません。
オメガ3脂肪酸と脳および眼の疾患に関する研究が進行中ですが、このような疾患に対するオメガ3脂肪酸の効果を結論
づける根拠は十分ではありません。
DHAは
そのため研究者は、DHAやその他のオメガ3脂肪酸が、
ないかとの調査を盛んにおこなっています。
海産物と魚油に含まれるオメガ3脂肪酸(EPAやDHA)と前立腺がんのリスクの増加との間に関連があるかどうかに
ついては矛盾する根拠があります。
オメガ3脂肪酸摂取と前立腺がんのリスクとの関連についてはさらに調査が進行中です。
結論:普段の食事に海産物を取り入れることは健康によいです。
ただし、オメガ3脂肪酸サプリメントが効果的かどうかは不明です。
オメガ3脂肪酸サプリメントを利用しようと考えているなら、医療スタッフに相談しましょう。
妊娠中や授乳中の場合、血液凝固に影響する薬剤を取っている場合、海産物にアレルギーがある場合、子供にオメガ3脂肪酸サプ
リメントを与えようと考えている場合は、自分自身または自分の子供の担当医療スタッフに相談することが特に重要です。
・ ビタミンとは体の健康を維持するために必須な栄養素で、水や油への溶けやすさで「2種類」に大別されます。
・ ビタミンが不足するとある特定の病気を発症したり、成長に障害が出たりすることがあります。
・ 油と一緒に摂取すると吸収が良くなります。
・「D・A・K・E(ダケ)」と覚えます。
〇 ビタミンA 目に作用し、視覚を維持する うなぎ、レバー、乳製品
〇 ビタミンD 骨の形成に必要、不足すると骨が弱くなる マグロ、かつお、干ししいたけ
〇 ビタミンE 抗酸化作用があり老化を予防する アーモンド、かぼちゃ
〇 ビタミンK 血液凝固作用に必要、骨の形成にも関与する 納豆、ブロッコリー、ほうれん草カツオブシカビ(鰹節)
・ 過剰な分は尿に溶けて排泄されるため、少量をこまめに摂取することがポイントです。
・ 過剰症は基本的にありませんが、サプリメントで大量に摂取すると、吐き気、下痢、腹痛、かゆみなどを生じる例が報告され
ているため、適正な量の摂取を心がけてください。
〇 ビタミンB1 糖質の代謝、神経機能維持に必要 豚肉、玄米、大豆
〇 ビタミンB2 糖質、脂質、アミノ酸の代謝に必要 レバー、魚介類、きのこ類
〇 ビタミンB6 アミノ酸の代謝に必要 にんにく、ピスタチオ、海苔
〇 ビタミンB12 血液の形成、神経細胞の機能維持に必要 さんま、あさり、卵
〇 ビタミンC 鉄分の吸収、コラーゲンの生成に必要 トマト、みかん、緑茶
〇 葉酸 血液形成に必要、妊婦・授乳婦への摂取推奨 レバー、枝豆、緑色野菜
〇 ナイアシン エネルギー代謝において重要 レバー、肉類、きのこ類
〇 ビオチン 糖質、脂質、アミノ酸の代謝に必要 レバー、肉類、卵黄
〇 パントテン酸 糖質、脂質、アミノ酸の代謝に必要 レバー、豆類、牛乳
@ カビ 麹菌(日本酒、醤油、味噌)、青カビ、白カビ(チーズ)、カツオブシカビ(鰹節)
A 酵母菌 酵母菌(酒類、パン、醤油、味噌)
B 細菌 乳酸菌(ヨーグルト、漬物)、酢酸菌(酢)、納豆菌(納豆)
・ 発酵と同様に、微生物が関わる作用には「腐敗」があります。
・ 発酵との違いは、それがヒトにとって有益かどうかというだけで、厳格な決まりはありません。
・ 食品が腐敗すると悪臭のもととなる成分が生成されたり病原性の微生物が増殖したりして腹痛や下痢など体に害を及ぼします。
・ 酒やみりんは、麹菌によってデンプンが分解されているため深い甘みがあります。
・ 同様に、たんぱく質が分解されると、うまみの素になるグルタミン酸やイノシン酸ができます。
・ このように、微生物の力で、食材本来の味に独特の風味が加わるのです。
・ また、発酵によって体に有益な成分が増えます。
・ 例えば、ゆでた大豆と納豆の栄養成分を比べると、納豆のほうがビタミンB2は7倍、葉酸は3倍、ビタミンKはなんと85倍も多く
含まれています。
・ そのままでは腐ってしまう牛乳も、発酵させてヨーグルトやチーズにすると長く保存することができます。
・ またキムチは、乳酸菌の働きで野菜の糖分から乳酸を生み出し、漬け汁を酸性にすることで雑菌の繁殖を抑えています。
・ このように、発酵に関わる微生物が腐敗の原因になる雑菌の繁殖を防いでくれるため、発酵食品は保存性が高いのです。
・ 発酵食品には生きた菌がたくさん含まれます。
・ 例えばヨーグルトや漬物に含まれる乳酸菌を摂取するとヒトの腸内に住む善玉菌の働きを助け腸内環境の改善につながります。
・ 食品中に含まれる乳酸菌などの菌は加熱調理や胃酸によって死滅してしまうことがほとんどですが、実は死んだ菌も、善玉菌の
エサになったり悪玉菌の出す有害物質を吸着して外に出しやすくしたりと善玉菌のサポート役として大事な役割を果たしています。
1.毎日続けて食べる
・ 菌が腸内で活動できるのは3〜4日とされています。
・ 調味料に味噌や醤油、酢を利用する、間食にヨーグルトやチーズを食べるなど、毎日の食生活に取り入れましょう。
2.複数の食品を組み合わせる
・ 様々な菌を体に取り入れるためには、複数の発酵食品を組み合わせることがおすすめです。
例:キムチ+納豆、酒粕+みりん3.なるべく生の状態で食べる
※ 漬物や味噌汁など塩分の高い食品は、1食の中で重ねてとらないように気をつけましょう。
3.なるべく生の状態で食べる
・ 微生物の多くは40℃以上の加熱で死滅するため、発酵食品を加熱せずに食べると生きた菌を摂りやすくなります。
・ ただし納豆菌は100℃の熱にも耐えることができるため、加熱調理しても生きたまま腸に届きます。
4.食べ過ぎに注意する
・ 漬物、チーズ、味噌など、発酵食品には塩分やうまみの強いものが多く、ついたくさん食べてしまいがちです。
・ しかし、いくら体に良いと言っても、過剰摂取は塩分の摂り過ぎにつながり、高血圧や腎機能を低下させる原因となります。
・ 小皿に取り分けて食べる、調味料は計量するなどして、食べすぎに注意しましょう。
・ ミネラルとは、簡単にいえば岩や土に含まれる無機質成分です。
・ 私たちの身体の臓器や組織のいろいろな反応を円滑に働かせるために必要なものです。
・ こうしたミネラルは身体の中でつくり出すことはできないため、肉や魚、野菜、海藻などの食物からとりいれます。
主に歯や骨をつくるもとになり、不足すると骨の発達が悪くなります。
また、筋肉・神経・
小魚類、牛乳、乳製品、ほうれん草、ヒジキ、ナッツ類
消化、代謝、生殖などに関わる多くの酵素に必要です。不足すると、味覚、嗅覚、聴覚が低下したり免疫力が落ちます。
カキ(貝)、牛肉、卵、ナッツ類
コンブ、ヒジキ、緑黄色野菜、ナッツ類
赤血球のヘモグロビンの主成分です。不足すると貧血になります。
レバー・腎臓・
・ 食物繊維には、水に溶けないもの(不溶性食物繊維)と溶けるもの(水溶性食物繊維)があります。
・ 玄米やごぼうに含まれるセルロースやココアなどに含まれるリグニン、カニの甲羅のキチンなどが不溶性食物繊維です。
・ 水に溶けると見えなくなる水溶性のものは昆布やワカメなどのヌルヌルした部分や果物などに含まれるペクチン、こんにゃく
の成分であるグルコマンナンが水溶性食物繊維です。
・ 必ずしも単純に機能をわけることは出来ませんが、一般的に不溶性食物繊維は糞便量を増やすなどの効果が大きいのに対して、
水溶性食物繊維は、小腸において他の栄養素の消化・吸収を抑制したり阻止する効果が大きいので、血中コレステロール低下や
血糖値の改善に効果があります。
・ また、水溶性食物繊維は腸内細菌による発酵を受けやすい性質をもつため発酵産物の短鎖脂肪酸として大腸の粘膜のエネルギー
源や生体のエネルギー源として利用されています。
・ 食道を通過、胃や腸にやってきた食物繊維は、保水性という性質のために水分を吸収、膨張します。
・ これにより満腹感が得られると同時に胃腸内の働きが活発化します。また、食物繊維は胃や小腸で吸収されにくく、低カロリー。
ダイエットの強い味方といえます。
・ グルコマンナンをはじめとした水溶性食物繊維は、水分を吸ってどろどろとした状態になります。
・ 高粘度になった状態の食物繊維は小腸内の余分な糖分、コレステロール、ナトリウムを吸着し、体外に排出します。
・
・ 大腸に到達した食物繊維は腸内の環境を整えつつ腸内に残る発ガン物質など有害物質を吸着しながらスムーズな排便を促します。
・ しかし、あまりに過剰な摂取は、ミネラル、ビタミン類などの栄養素を排出してしまいます。
・ いろいろな食品と組み合わせてバランスをとることが大切です。
・ ほうれんそうやブロッコリー、枝豆などの葉物野菜や、レバーなどに豊富に含まれています。
・ 葉酸は私たちにとって欠かせないある重要な役割を持っています。
・ 葉酸は水溶性ビタミンでビタミンB群に属します。
植物の葉に多く含まれ、黄色結晶で光や熱に不安定な物質です。
ビタミンB12とともに赤血球を作るので「造血のビタミン」といわれています。
・ 葉酸はDNAを作るときに欠かせない存在であると考えられています。
・ 赤ちゃんのカラダの組織を作るときに葉酸の摂取が重要です。
・ 葉酸の働きはホモシステインというアミノ酸を減らすというものです。
・ ホモシステインは
そして、それが
・ 葉酸の摂取がそうした病気の予防に役立つのではないかと世界中で研究が行われてきました。
・ その一つが、葉酸の摂取量別にアルツハイマー病の発症率を調べた研究。
最も摂取量が少ないグループに比べて、最も摂取量が多いグループは、アルツハイマー病の発症率が半分だった。
・ 他にも、心筋梗塞による死亡率が40%も低かったという研究データも。
・ 水溶性ビタミンであるため「ゆでることで半減する」というデータ。
蒸したり炒めたりすることで、ほとんど葉酸を損失せずに摂取することができるとされています。
・ 葉物野菜以外にも毎日の食事に加えやすい豆苗や納豆、のりやお茶にも、葉酸が比較的豊富に含まれています。
・ 葉酸は光によって分解されてゆきます。お茶は入れたてのものの方が、効率良く葉酸を摂取できます。
・ ほうれん草に多く含まれるシュウ酸は、とりすぎると尿路結石のリスクとなりえますのでご注意ください。
@ カビ 麹菌(日本酒、醤油、味噌)、青カビ、白カビ(チーズ)、カツオブシカビ(鰹節)
A 酵母菌 酵母菌(酒類、パン、醤油、味噌)
B 細菌 乳酸菌(ヨーグルト、漬物)、酢酸菌(酢)、納豆菌(納豆)
・ 発酵と同様に、微生物が関わる作用には「腐敗」があります。
・ 発酵との違いは、それがヒトにとって有益かどうかというだけで、厳格な決まりはありません。
・ 食品が腐敗すると悪臭のもととなる成分が生成されたり病原性の微生物が増殖したりして腹痛や下痢など体に害を及ぼします。
・ 酒やみりんは、麹菌によってデンプンが分解されているため深い甘みがあります。
・ 同様に、たんぱく質が分解されると、うまみの素になるグルタミン酸やイノシン酸ができます。
・ このように、微生物の力で、食材本来の味に独特の風味が加わるのです。
・ また、発酵によって体に有益な成分が増えます。
・ 例えば、ゆでた大豆と納豆の栄養成分を比べると、納豆のほうがビタミンB2は7倍、葉酸は3倍、ビタミンKはなんと85倍も多く
含まれています。
・ そのままでは腐ってしまう牛乳も、発酵させてヨーグルトやチーズにすると長く保存することができます。
・ またキムチは、乳酸菌の働きで野菜の糖分から乳酸を生み出し、漬け汁を酸性にすることで雑菌の繁殖を抑えています。
・ このように、発酵に関わる微生物が腐敗の原因になる雑菌の繁殖を防いでくれるため、発酵食品は保存性が高いのです。
・ 発酵食品には生きた菌がたくさん含まれます。
・ 例えばヨーグルトや漬物に含まれる乳酸菌を摂取するとヒトの腸内に住む善玉菌の働きを助け腸内環境の改善につながります。
・ 食品中に含まれる乳酸菌などの菌は加熱調理や胃酸によって死滅してしまうことがほとんどですが、実は死んだ菌も、善玉菌の
エサになったり悪玉菌の出す有害物質を吸着して外に出しやすくしたりと善玉菌のサポート役として大事な役割を果たしています。
1.毎日続けて食べる
・ 菌が腸内で活動できるのは3〜4日とされています。
・ 調味料に味噌や醤油、酢を利用する、間食にヨーグルトやチーズを食べるなど、毎日の食生活に取り入れましょう。
2.複数の食品を組み合わせる
・ 様々な菌を体に取り入れるためには、複数の発酵食品を組み合わせることがおすすめです。
例:キムチ+納豆、酒粕+みりん3.なるべく生の状態で食べる
※ 漬物や味噌汁など塩分の高い食品は、1食の中で重ねてとらないように気をつけましょう。
3.なるべく生の状態で食べる
・ 微生物の多くは40℃以上の加熱で死滅するため、発酵食品を加熱せずに食べると生きた菌を摂りやすくなります。
・ ただし納豆菌は100℃の熱にも耐えることができるため、加熱調理しても生きたまま腸に届きます。
4.食べ過ぎに注意する
・ 漬物、チーズ、味噌など、発酵食品には塩分やうまみの強いものが多く、ついたくさん食べてしまいがちです。
・ しかし、いくら体に良いと言っても、過剰摂取は塩分の摂り過ぎにつながり、高血圧や腎機能を低下させる原因となります。
・ 小皿に取り分けて食べる、調味料は計量するなどして、食べすぎに注意しましょう。
栄養素は、食物の中に含まれているさまざまな物質のうち、生命活動を営むため人間の身体に必要な成分であり、タンパク質、脂質、
炭水化物(糖質、食物繊維)、ビタミン、ミネラルに分類されます。
それらには
1.筋肉や骨、歯、血液などのカラダを作る
2.エネルギー(力や熱)になる
3.身体の調子を整える
という3つの大きな役割があります。
タンパク質はカラダをつくる筋肉、内臓、皮膚、血液などカラダの主要な構成成分。
車に例えると、ボディやエンジンの材料となります。
このボディがしっかりしていないと、車は速く走れないように、カラダの組織をつくる大切な栄養素です。
タンパク質を構成するアミノ酸は20種類あり、そのうちの9種類は体内で合成できないため必須アミノ酸と呼ばれています。
そのため、必須アミノ酸は食事から補う必要があります。
脂質は摂り過ぎると肥満につながりますが、少量でも多くのエネルギーを得ることができる効率の良いエネルギー源です。
1gあたり9kcal
炭水化物は、糖質と食物繊維の2つに分けられます。
そのうち、カラダを動かす(運動する)エネルギー源となるのは糖質で、肝臓と筋肉にグリコーゲンとして蓄えられます。
また、糖は
一方、食物繊維は第六の栄養素とも呼ばれ、ヒトの消化酵素で分解されない食物中の難消化性成分であり、おなかの善玉菌を増やし
腸内細菌のバランスを整えるなどカラダに有益な成分です。
脂質は肉類の脂身、食用油脂類、糖質は、穀類、イモ類、砂糖類、果物類に多く含まれます。
ビタミン・ミネラルはエネルギーにはなりませんが、タンパク質、脂質、糖質の分解や合成を助ける働きを持ち、健康維持、
体調管理には欠かせない栄養素です。
ビタミンは、体内ではほとんど合成ができず、不足すると欠乏症となるおそれがある有機化合物(炭素を含む化合物)の総称で、
脂溶性と水溶性の2つに分けられます。
脂溶性ビタミン(A,D,E,K)は油脂に溶けやすく、大量に摂取すると過剰症になる可能性があります。
一方、水溶性ビタミン(B群,C)は水に溶けやすいため過剰症の心配がほとんどありません。
ビタミンは野菜、果物に多く含まれます。
ミネラルは、無機質ともいい、ヒトのカラダを構成する元素から酸素・炭素・水素・窒素を除いたもの総称です。
ヒトのカラダに必要なミネラルはカルシウム、鉄、ナトリウムなど16種類あり、野菜、果物、海藻、乳・乳製品に多く含まれます。
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GABA(ギャバ)とはアミノ酸の一種で、
正式名称はγ(ガンマ)-アミノ酪酸(gamma aminobutyric acid)です。
また、
GABAの歴史は1950年に哺乳動物の
そこから注目され、研究の末、GABAは
これにより、1961年にはGABAを主成分とした医療用医薬品が承認されました。
1979年には
このことから、GABAは人間の体において必要不可欠な存在であるということがわかりました。
GABAはもともと人間の体内に存在している成分ですが、
特にGABAは
GABAは、お麩などのもととなるグルテンに含まれる神経伝達物質グルタミン酸や、イチョウ葉エキスからも合成されます。
GABAの代表的な働きであるリラックス効果については、メディアでも多く取り上げられています。
GABAは神経の高ぶりを抑える働きを持ち、ストレスや運動時に高まる興奮状態を抑えます。
興奮状態では
GABAを多く摂ることで興奮状態を抑え、体が休まりやすい「リラックス状態」へと導きます。
GABAはアドレナリンの分泌を抑えることで血圧を正常にし、酸素の供給を助ける働きもあります。
この血圧降下作用により、GABAは特定保健用食品(トクホ)に認定されています。
GABAの生成に欠かせない栄養素には、カツオやマグロに多く含まれるビタミンB6が挙げられます。
ビタミンB6はたんぱく質をアミノ酸に分解するサポートをし、GABAをはじめとする神経伝達物質の合成に働きます。
特定の保健の目的が期待できることを表示した食品のことです。
身体の生理学的機能などに影響を与える保健機能成分(関与成分)を含んでいます。
その保健効果が当該食品を用いたヒト試験で科学的に検討され、適切な摂取量も設定されています。
また、その有効性・安全性は個別商品ごとに国によって審査されています。
人間はリラックスしているときにα波という
GABAを摂取することでこのα波が増加するため、GABAにはリラックス効果があることがわかっています。
をつかさどる副交感神経が大きく関わっています。
ストレスを感じると
自律神経のバランスが崩れてしまい、胃潰瘍や不眠、
特に胃はストレスに対して非常に敏感な器官であるため、慢性的にストレスを感じると過剰な胃酸を分泌し、胃や十二指腸の
粘膜を攻撃してしまいます。
GABAは
防ぐことができます。
また、GABAは神経を抑制するリラックス効果から、更年期障害にみられる
するということもわかっています。
GABAによって、ストレス状態がどのように変化するのかを調べた実験では、高所恐怖症の男女に吊り橋を渡らせるときに、GABAを
摂取することによって、精神的なストレスが緩和されていたことがわかりました。
これは吊り橋を渡る前と中間地点、渡った後に唾液を採取し、精神的なストレス状態によって唾液中に放出されるクロモグラニンA
という物質を調べた結果です。
また、吊り橋を渡る前後に心理テストを行ったところGABAを摂取することで緊張や不安を抑えられる効果も明らかになりました。
さらにGABAは睡眠にも関係します。
強いストレスがかかり興奮状態になると、体が睡眠に入りにくくなります。
GABAは興奮状態を抑え、
また、GABAは睡眠中に生成されるため、悪循環に陥らないためにも、不足している場合は食事やサプリメントによって
摂取することが大切です。
血圧が高い状態が続くと、動脈硬化や
GABAは
ています。
さらに、GABAは
かっています。
動物実験はもとより、人間においても臨床試験で血圧を降下させる作用が明らかになっています。
またGABAは動脈硬化を引き起こす
そのため、動脈硬化や
多くの健康効果の期待されるでん粉です。
1970年代初頭まで、食物繊維とは主に植物の細胞壁に含まれるセルロースのことであり、澱粉は完全に消化され、グルコースとして
100%吸収されるものと考えられていました。
ところが1982年、Englystらは食物繊維測定法の検討中にアミラーゼの作用を受けにくい澱粉の存在に気付き、これにレジスタント
スターチと名付けました。
その後の研究により、消化管腔内には様々なレジスタントスターチが存在し、不溶性食物繊維と共通の作用を有することがわかって
きました。
現在レジスタントスターチは「
と定義されています。
レジスタントスターチには
健康効果の報告があります。
レジスタントスターチは良質の炭水化物で、小腸内で消化されず大腸まで届き、腸内細菌のエサになる。
その結果、食物繊維を摂った時と同じように、腸内でいわゆる
のだという。
腸内細菌は善玉菌が増えれば悪玉菌が減る。
腸の上皮細胞には、隣り合う細胞同士を密着させる“タイトジャンクション”と呼ばれる物質があり、これが、いわば腸の“見張り番”
として機能し、食品に含まれたり悪玉菌が作ったりする“毒素”を体内へ入れないようにしているが、歳を取るとこの機能が緩み、毒素
が入りやすくなる。
それが、エイジングの理由のひとつにもなっている。
そのため、腸内の善玉菌を増やすことは、いろいろな意味で非常に重要となってくるわけです。
レジスタントスターチは、食物繊維と同様の働きをすることで、
ほとんど消化されずに腸内を移動することで消化が緩やかになるため血糖値の急激な上昇が抑えられ、また腸内環境が整うため、
腸内環境は美肌と密接な関係を持つため、これが整えば
さらに、レジスタントスターチの摂取により、
高脂肪食だけを食べたマウスとレジスタントスターチを含んだ高脂肪食を食べたマウスの体重の推移を比較する研究(2016年抗加齢
医学会総会で発表)を実施した。
すると、高脂肪食のみのマウスは体重が増加し続けたのに対し、レジスタントスターチ入りの高脂肪食を摂ったマウスは体重が
減ったという。
組織(いわゆる内臓脂肪組織)の臓器重量を比較したところ、レジスタントスターチ入り高脂肪食を摂取したマウスでは、それを
含まない高脂肪食を摂取したマウスよりも、脂肪重量の増加が抑えられたうえ、脂肪肝も改善し、同時に
いたという。
こうした結果から、レジスタントスターチを多く含むハイレジ食品には
レジスタントスターチに期待できる4つの効果
1.
2.便通の改善
3.美肌などのアンチエイジング効果
4.体重増加の抑制(脂肪減少)
命の形を作り、継続させるのに根本的な役割をしているのがタンパク質です。
私たちの体は約60〜70%が水からできていますが、水の次に私たちの体の多くを占めるものが、実はタンパク質なのです。
人によって異なりますが、私たちの体の約14〜19%がタンパク質でできています。
確かに、筋肉をはじめ、皮膚や臓器といった私たちの体を構成するものの大部分はタンパク質からできているのですから、体に占める
タンパク質の割合が水に次いで多いということも納得できます。
私たちが生きていく上で欠かせないタンパク質はどこからやってくるのでしょうか?
皆さんがイメージしている通り、私たちは食事を通じてタンパク質を摂取しています。
そんなタンパク質は大きく分けると動物性タンパク質と植物性タンパク質に、さらに細かく分けると
その5種類に分けられたこれらのタンパク質を「5大タンパク質」と呼ぶこともあります。
肉や魚など動物から摂ることができるタンパク質のことを動物性タンパク質と呼んでいます。
5大タンパク質で言うと
から作ったものそのものです。
卵白は皆さんご存知の通り、卵を割った時に出てくる黄身を守っている周りの透明な部分です。
動物性タンパク質の良いところは、「必須アミノ酸」を含んでいるところです。
アミノ酸はタンパク質を合成するのに必要ですが、アミノ酸自体は他の栄養素から自力で生成できるのに対し、必須アミノ酸と呼ばれる
そんな時に動物性タンパク質は、手軽に必須アミノ酸を摂取できるのです。
そのため、動物性タンパク質はトレーニングで傷ついた筋肉を早く修復したい時はもちろん、ストレスにより免疫力が低下した体を
回復したい時にも積極的に摂取したいところです。
文字通り、植物に含まれるタンパク質のことを植物性タンパク質と呼んでいます。
5大タンパク質で言うと
大豆タンパクは文字通り大豆に含まれるタンパク質を、小麦タンパク質は小麦に含まれるタンパク質を指します。
植物性タンパク質はダイエットの際に気になりがちな油脂をほとんど含んでいないため、低脂肪・低カロリーの食事を摂ろうとした
時には理想的なタンパク質です。
ただ、
大豆は、植物性の食品のなかでもタンパク質を多く含む食材です。
“畑の肉”と呼ばれているのは有名です。
そんな大豆には、健康維持に役立つ様々な効果が期待できます。
大豆に含まれる栄養成分をみると改めて大豆パワーに驚くこと間違いなしです。
“畑の肉”と呼ばれるだけあって、
脂質量は少なく、肉類には含まれない食物繊維が豊富です。
鉄分も含まれます。
ただし、
(肉類は動物性食品であるため吸収の良いヘム鉄が含まれます。
タンパク質の栄養価の評価法として、アミノ酸スコアというものがあります。
アミノ酸スコアの満点は100で、100に近ければ近いほど良質なタンパク質と言われています。
実は以前、大豆タンパク質のアミノ酸スコアは過少評価されていましたが、現在では満点の100とされています。
吸収率も高く、95%以上です。体内でほぼ完全利用できるタンパク質です。
ただし、吸収速度に関しては、乳清タンパクであるホエイと比べるとゆっくりと吸収されるという違いがあります。
言い換えれば、消化に時間がかかるので腹持ちが良いという事です。
ダイエットにはうれしいですね。
大豆イソフラボンには女性ホルモンに似た作用があることはよく知られています。
しかし、生活習慣の乱れで引き起こされる、体の負担となる作用を良好な状態に導く様々なはたらきが解明されつつあります。
イソフラボンの中には、ゲニステインやダイゼインなどの種類があり、種類によって働きが若干異なるようです。
B大豆タンパク質のカラダづくりへの作用
大豆タンパク質はグルコースの取り込みを促進し、カラダづくり維持をサポートしてくれます。
筋力トレーニングに励んでいるときのお供にも良いですね。
ホエイやカゼインを含むプロテインと違って、大豆プロテインには、大豆イソフラボンが含まれ、健康維持を期待できます。
ここまでの説明で、動物性タンパク質だけでは脂肪の過剰摂取に繋がりかねず、植物性タンパク質だけでは必須アミノ酸の一部欠如に
伴う栄養バランスが偏りかねないということが明らかになりました。
ということは、2つとも摂取した方が良いということになりますが、どんな比率で摂取すれば良いのか疑問に思いますよね。
いくつか考え方はありますが、人の体のつくりから考えると、摂取するタンパク質の内最低でも半分は動物性タンパク質を摂取した方
が良いようです。
残りを植物性タンパク質にすれば、脂質は最低限に抑えることができます。
しおれたレタスを50度のお湯にしばらく浸けていると、シャキッとよみがえってくることをご存知ですか?
これと似た現象が、肌にもあります。
それは、「HSP(ヒートショックプロテイン)」です。
自らの力で私たちの肌を守ってくれるタンパク質であることから、私たち再春館製薬所では「ブレーキタンパク」とも呼んでいます。
実はこのHSPにはたくさんの種類があり、私たちは、その中でもいくつかの代表的なHSPに注目しています。
まず始めに、このHSPは、どのように見つかってきたのでしょうか?
発見されたのは1960年代。
「HSP:Heat Shock Protein」は、その名の通り細胞中で熱によって増えるタンパク質として発見されました。
その後、様々な研究からHSPにはたくさんの種類があることが明らかになり、HSPファミリーと呼ばれるようになりました。
さらにある種のHSPは、
通常は25℃で培養する酵母を、一気に50℃の環境に移すとほとんど死んでしまいます。
しかし、いったん37℃に移すことでHSPを増やした酵母では、50℃に移動すると、細胞死がほとんど起こらないことが分かりました。
このように熱ストレスに対して、細胞を強くする働きが
また近年は、熱ストレスだけでなく、様々なストレスに対しても、HSPは細胞を強くすること、すなわち、私たちの体を守ってくれる
ことが明らかになってきました。
様々なストレスから、体を守ってくれるHSPファミリー。
それではいったい、どのような働きで守ってくれるのでしょうか?
これまでの数十年に渡る研究のおかげで、HSPファミリーは、タンパク質の「品質管理役」を担っていることが分かってきました。
通常、タンパク質がきちんと働くには、「正しい立体構造」を保つことが重要です。
しかし、紫外線や物理的刺激などの様々なストレスによって、タンパク質はその立体構造が崩壊し、うまく働けなくなってしまいます。
そんな時、HSPファミリーはタンパク質を元の構造に戻してくれるのです。
また、どうしても戻せない場合は、他のタンパク質の邪魔をしないように、壊れたタンパク質を壊す手助けもしてくれます。
私たちの体は、どこかの働きが悪くなっても元に戻そうとする力が働きます。
このような働きは、
タンパク質の品質管理役として働くHSP。
この
そこで私たちは、このHSP70が肌も守っているのではないかと考え、熊本大学と共同研究を進めてきました。
そして数年間にわたる研究の結果、HSP70が肌においてシミやシワを防いでくれることを明らかにしたのです。
病気の予防や疲れた体を元気にする方法を調べているとヒートショックプロテイン入浴法という入浴方法がございました。
ヒートショックプロテイン(HSP)とは様々なストレスから守ってくれるみんなが持っているたんぱく質のことです。
健康状態に十分に気を付ける必要がありますが日頃の入浴に少しプラスすることでHSPを自身で増やし免疫力の向上やウイルス
への対策、病気の予防や美肌へつなげ、健康に役立てる事ができます。
2.体温が38℃になるのが理想
3.10分〜15分、体を保温する