◆ 細工は流流仕上げを御覧じろ _さいくはりゅうりゅうしあげをごろうじろ |
仕事のやり方は色々なのだから、途中でとやかく言わないで出来あがりを見てから批判して欲しいということ。 |
◆ 歳月人を待たず _さいげつひとをまたず |
時は人の都合などお構いなしに過ぎていき、とどまることがないものだ。 |
◆ 才子才に倒れる _さいしさいにたおれる |
才能にすぐれた人は自分の才能を過信しすぎて、かえって失敗するものだということ。 |
◆ 賽は投げられた _さいはなげられた |
事は既に始まっているのだから、考えている余裕はない、もはや断行するしかないのだということ。 |
◆ 魚は殿様に焼かせよ、餅は乞食に焼かせよ _さかなはとのさまにやかせよ、もちはこじきにやかせよ |
魚や餅の上手な焼き方を言ったもの。また、仕事には適不適があるものだから、仕事をさせるときには適任者を選べということ。 |
◆ 鷺を烏と言いくるめる _さぎをからすといいくるめる |
明らかに正しくないのに、ものの道理を強引に言い曲げることのたとえ。 |
◆ 先んずれば人を制す _さきんずればひとをせいす |
何事も人より先に行えば、有利な立場に立つことができるというたとえ。 |
◆ 策士策に溺れる _さくしさくにおぼれる |
策略に巧みな者は策を弄しすぎて、かえって失敗するものであるというたとえ。 |
◆ 桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿 _さくらきるばか、うめきらぬばか |
庭木の剪定法をいったことばで、桜の枝は切らずにおくのがよく、梅の枝は切るのがよいということ。 |
◆ 酒は憂いの玉箒 _さけはうれいのたまははき |
酒は悩み事や心配事を忘れ去ることができる素晴らしいものだと賞賛したことば。 |
◆ 酒は天の美禄 _さけはてんのびろく |
酒は天からの有り難い贈り物だという、酒を褒め称えていう言葉。 |
◆ 酒は百薬の長 _さけはひゃくやくのちょう |
適量の酒はどんな良薬よりも効果があると、酒を賛美した言葉。 |
◆ 雑魚の魚交じり _ざこのととまじり |
大物の中に小物が交じっていることのたとえ。また、実力・能力・身分などが低い者がそれらの高い者の中に、不相応にいることのたとえ。 |
◆ 砂上の楼閣 _さじょうのろうかく |
一見すると立派に見えるが、基礎がもろくて長く維持できないもののたとえ。また、実現不可能なことのたとえ。 |
◆ 匙を投げる _さじをなげる |
努力してももう成功する見込みがないと諦めることのたとえ。 |
◆ 鯖を読む _さばをよむ |
実際の数や年齢より多く見せかけたり、少なく言ったりしてごまかすことのたとえ。 |
◆ 猿に烏帽子 _さるにえぼし |
似つかわしくないことをするたとえ。また、外見だけを取り繕って、中身が伴わないことのたとえ。 |
◆ 猿に絵馬 _ さるにえま |
取り合わせのよいもののたとえ。 |
◆ 猿の尻笑い _さるのしりわらい |
自分の欠点には気づかずに、他人の欠点をあざ笑うことのたとえ。 |
◆ 猿も木から落ちる _さるもきからおちる |
その道に長じた者でも、時には失敗をすることがあるというたとえ。 |
◆ 去る者は日日に疎し _さるものはひびにうとし |
死んだ者は日が経つにつれ世間から忘れられていき、親しかった者も遠ざかれば日に日に交情が薄れていくということ。 |
◆ 触らぬ神に祟りなし _さわらぬかみにたたりなし |
かかわり合いさえしなければ、余計な災いを受けることもないということ。 |
◆ 三顧の礼 _さんこのれい |
地位ある人や目上の人が、賢人に礼を尽くして物事を頼むことのたとえ。また、目上の人がある人物を見込んで、特別に優遇することのたとえ。 |
◆ 三尺下がって師の影を踏まず _さんじゃくさがってしのかげをふまず |
弟子が師に従うときは、師を敬い礼を尽くせという教え。 |
◆ 三十六計逃げるに如かず _さんじゅうろっけいにげるにしかず |
計略には様々なものがあるが、困ったときは逃げるのが最良策であるということ。 |
◆ 山椒は小粒でもぴりりと辛い _さんしょうはこつぶでもぴりりとからい |
体は小さくとも才能や力量が優れていて、侮れないことのたとえ。 |
◆ 三度目の正直 _さんどめのしょうじき |
物事は一度目と二度目はあてにならないが、三度目なら確実であるということ。また、二度の失敗の後に成功することをいう。 |
◆ 三人寄れば文殊の知恵 _さんにんよればもんじゅのちえ |
凡人であっても三人集まって考えれば、すばらしい知恵が出るものだというたとえ。 |
◆ 三年飛ばず鳴かず _さんねんとばずなかず |
長い間、何もしない、あるいはこれといった結果を出さずに過ごすことのたとえ。また、実力を発揮するまでにじっと機会を待っているようす。 |
◆ 三遍回って煙草にしょ _さんべんまわってたばこにしょ |
休むことは後にして、手落ちのないように念入りに確認をせよといういましめ。 |
◆ 尸位素餐 _しいそさん |
才能も徳もないのに高い地位について、職責も果たさず、無駄に禄をむさぼること。また、そのような人。 |
◆ 四海兄弟 _ しかいけいてい |
世界中の人々は、みな兄弟のように仲良くすべきだということ。 |
◆ 志学 _しがく |
十五歳の異称。学問に志すこと。 |
◆ 自画自賛 _ じがじさん |
自分で自分自身や自分でしたことをほめること。自慢すること。 |
◆ 自家撞着 _じかどうちゃく |
同じ人の言動や文章が、前後で食い違っていること。また、自分で自分の言行に反すること。 |
◆ 自家薬籠中の物 _じかやくろうちゅうのもの |
いつでも自分の思う通りに利用できる人や物のたとえ。また、自在に使いこなせるくらいに身に付いた知識や技術のたとえ。 |
◆ 鹿を指して馬と為す _しかをさしてうまとなす |
理屈に合わないことを、権力によって無理に押し通すことのたとえ。 |
◆ 鹿を追う者は山を見ず _しかをおうものはやまをみず |
目先の利益を追っている者は、それ以外のことが見えなくなり道理を忘れてしまうことのたとえ。一つのことに夢中になって、他のことに余裕がなくなること。 |
◆ 敷居が高い _しきいがたかい |
不義理をしたり、相手に迷惑をかけたりしているため、その人の家に行きにくいこと。 |
◆ 色即是空、空即是色 _しきそくぜくう、くうそくぜしき |
この世にあるすべてのものは因と縁によって存在しているだけで、その本質は空であるということ。また、その空がそのままこの世に存在するすべてのものの姿であるということ。 |
◆ 四苦八苦 _しくはっく |
大変な苦しみ。また、非情に苦労すること。 |
◆ 自業自得 _じごうじとく |
自分の行いの報いが、自分に降りかかってくること。 |
◆ 地獄で仏に会ったよう _じごくでほとけにあったよう |
危機や苦難の中で、思わぬ助けにあったときの嬉しさのたとえ。 |
◆ 地獄の一丁目 _じごくのいっちょうめ |
破壊にいたる第一歩。また、非常に恐ろしい場所のたとえ。 |
◆ 地獄の沙汰も金次第 _じごくのさたもかねしだい |
この世は全てに金の力が物を言うというたとえ。 |
◆ 獅子身中の虫 _しししんちゅうのむし |
内部にいながら害をもたらす者や、恩を仇で返す者のたとえ。 |
◆ 事実は小説よりも奇なり _じじつはしょうせつよりもきなり |
現実に起こる出来事は、作られた物語の中で起こることよりも不思議で面白いものだということ。 |
◆ 獅子の子落とし _ししのこおとし |
わが子に厳しい試練を与え、その器量を試すことで一人前に育てることができるというたとえ。 |
◆ 四十にして惑わず _しじゅうにしてまどわず |
四十歳になって、道理も明らかになり自分の生き方に迷いがなくなったということ。 |
◆ 自縄自縛 _じじょうじばく |
自分の言動によって身動きがとれなくなり、苦しい立場になることのたとえ。 |
◆ 地震雷火事親父 _じしんかみなりかじおやじ |
世の中で特に怖いとされているものを順に並べて、調子よくいったことば。 |
◆ 死せる孔明、生ける仲達を走らす _しせるこうめい、いけるちゅうたつをはしらす |
すぐれた人物は、死後にも生前の威力が保たれていて、生きている者を恐れさせることのたとえ。 |
◆ 児孫のために美田を買わず _じそんのためにびでんをかわず |
子孫のために、あえて財産を残さないようにすること。 |
◆ 親しき仲にも礼儀あり _ したしきなかにもれいぎあり |
どんなに親密な間柄であっても、守るべき礼儀があるということ。 |
◆ 舌は禍の根 _したはわざわいのね |
不用意に発することばは災いを招くものだから、おしゃべりは慎めという戒め。 |
◆ 四知 _しち |
誰も知らないと思っていても、悪事や不正は必ず発覚するものだということ。 |
◆ 死中に活を求める _しちゅうにかつをもとめる |
絶望的な状況で、生き延びる道を探すことのたとえ。転じて、窮地の打開策として、あえて危険な道を選ぶことにもいう。 |
◆ 失敗は成功の母 _しっぱいはせいこうのはは |
失敗してもその原因を追究したり、欠点を反省して改善していくことで、かえって成功に近づくことができるということのたとえ。 |
◆ 失敗は成功の基 _ しっぱいはせいこうのもと |
失敗してもその原因を追究したり、欠点を反省して改善していくことで、かえって成功に近づくことができるということ。 |
◆ 疾風迅雷 _ しっぷうじんらい |
勢いや行動がすばやく、激しいさまのたとえ。 |
◆ 疾風に勁草を知る _しっぷうにけいそうをしる |
困難や試練に直面したときに、はじめてその人の意思の強さや節操の堅固さ、人間としての値打ちがわかることのたとえ。 |
◆ 櫛風沐雨 _しっぷうもくう |
雨風にさらされながら奔走し、苦労を重ねること。 |
◆ 死に馬に鍼を刺す _しにうまにはりをさす |
なんの効果もないことのたとえ。また、絶望的な状況でも、万が一の期待をこめて最終手段をとってみることのたとえ。 |
◆ 死人に口無し _しにんにくちなし |
死んだ者に無実の罪を着せても、何の釈明もできないことのたとえ。 |
◆ 鎬を削る _しのぎをけずる |
互いに力を出し合って、激しく争うことのたとえ。 |
◆ 死馬の骨を買う _しばのほねをかう |
優秀な人材を集めるために、つまらない人でも優遇することのたとえ。また、熱心に人材を集めることのたとえ。 |
◆ 四百四病の外 _しひゃくしびょうのほか |
恋わずらいのこと。 |
◆ 四面楚歌 _しめんそか |
周囲をすべて敵に囲まれて、味方が一人もおらず孤立していること。 |
◆ 蛇が出そうで蚊も出ぬ _じゃがでそうでかもでぬ |
何か大きなことが起こりそうだが、実際はこれといって何も起きないことのたとえ。 |
◆ 釈迦に説法 _しゃかにせっぽう |
その道のことを知り尽くしている人に、それを教しえようとする愚かさのたとえ。 |
◆ 弱肉強食 _じゃくにくきょうしょく |
弱い者が強い者の餌食になること。また、弱い者を犠牲によって強い者が繁栄すること。 |
◆ 蛇の道は蛇 _じゃのみちはへび |
同類の者のすることは、同じ仲間なら容易に推測ができるということのたとえ。また、その道の専門家は、その道をよく知っているということのたとえ。 |
◆ 蛇は寸にして人を呑む _じゃはすんにしてひとをのむ |
優れている人物は、幼いときから常人とは違ったところがあるというたとえ。 |
◆ 習慣は第二の天性なり _しゅうかんはだいにのてんせいなり |
身についた習慣は、知らぬ間に深くしみこむものだから、いつしか生まれつきの性質のようになるということ。 |
◆ 秋高馬肥 _しゅうこうばひ |
秋のさわやかで気持ちのよい天候のこと。 |
◆ 秋霜烈日 _しゅうそうれつじつ |
刑罰や権威などがきわめて厳しく、おごそかであること。 |
◆ 汗牛充棟 _かんぎゅうじゅうとう |
蔵書がきわめて多いことのたとえ。 |
◆ 重箱の隅をつつく _じゅうばこのすみをつつく |
どうでもいいような細かいことばかり取り上げて、口うるさく言うことのたとえ。 |
◆ 秋波を送る _しゅうはをおくる |
女性が男性の気を引くために、媚びた目つきで見つめること。色目を使うこと。 |
◆ 愁眉を開く _しゅうびをひらく |
心配事や悲しみがなくなって、安心することのたとえ。 |
◆ 柔能く剛を制す _じゅうよくごうをせいす |
弱い者が、かえって強い者を負かすこと。 |
◆ 雌雄を決する _しゆうをけっする |
雌雄を決するとは、戦って勝敗を決めること。優劣をつけること。 |
◆ 酒池肉林 _しゅちにくりん |
非常に贅沢な酒宴のこと。 |
◆ 出藍の誉れ _しゅつらんのほまれ |
弟子が師匠の学識や技量を越えることのたとえ。 |
◆ 朱に交われば赤くなる _しゅにまじわればあかくなる |
人は関わる相手や環境によって、良くも悪くもなるというたとえ。 |
◆ 春宵一刻値千金 _しゅんしょういっこくあたいせんきん |
春の宵は趣深く、そのひとときの時間は千金にも値するということ。 |
◆ 順風満帆 _じゅんぷうまんぱん |
物事がすべて順調に進行していることのたとえ。 |
◆ 春眠暁を覚えず _しゅんみんあかつきをおぼえず |
春の夜は心地よいので、朝になったことにも気づかず眠り込んでしまうということ。 |
◆ 駿馬痴漢を乗せて走る _しゅんめちかんをのせてはしる |
釣り合った相手に出会えないことや、世の中は思うようにいかないことをいったことば。特に、美人がつまらない男と結婚することのたとえ。 |
◆ 小異を捨てて大同に就く _しょういをすててだいどうにつく |
意見の多少の違いは無視して、大勢の支持する意見に従うこと。また、小さな違いがあったとしても、基本的なことがだいたい一致していればよしとすること。 |
◆ 常山の蛇勢 _じょうざんのだせい |
先陣と後陣、また右翼と左翼が、互いに連携して攻撃や防御をするため、すきがない陣法のこと。また、文章などの構成が一貫しており、破綻がないことのたとえ。 |
◆ 正直の頭に神宿る _しょうじきのこうべにかみやどる |
正直な人には、必ず神のご加護があるということ。 |
◆ 正直者が馬鹿を見る _しょうじきものがばかをみる |
ずる賢い者はうまく立ち回って得をするが、正直な者は秩序や規則を守るために、かえって損をすることが多いということ。 |
◆ 盛者必衰 _じょうしゃひっすい |
この世は無常であるから、栄華を極めている者も必ず衰えるときがくるということ。 |
◆ 小人閑居して不善をなす _しょうじんかんきょしてふぜんをなす |
小人物が暇を持て余すと、とかく悪事に走りやすいということ。 |
◆ 上手の手から水が漏る _じょうずのてからみずがもる |
どんなに上手な人でも、時には失敗をするというたとえ。 |
◆ 掌中の珠 _しょうちゅうのたま |
もっとも大切にしているもの。特に、最愛の妻、わが子のたとえ。 |
◆ 少年老い易く学成り難し _しょうねんおいやすくがくなりがたし |
人は若いうちから時間を惜しんで学問に励むべきだという戒め。 |
◆ 小の虫を殺して大の虫を助ける _しょうのむしをころしてだいのむしをたすける |
小さなものを犠牲にして大きなものを生かすこと。また、全体を生かすために一部を切り捨てることのたとえ。 |
◆ 勝負は時の運 _しょうぶはときのうん |
勝負に運はつきものだから、必ずしも実力通りに決まるとは限らない。 |
◆ 将を射んと欲すれば先ず馬を射よ _しょうをいんとほっすればまずうまをいよ |
相手を屈服させる、または意に従わせるようにするためには、まずその人が頼みとしているものから攻め落としていくのが良いというたとえ。 |
◆ 諸行無常 _しょぎょうむじょう |
この世に存在するすべてのものは、同じ状態を保つことなく移り変わっていき、永久不変なものなどないということ。 |
◆ 食指が動く _しょくしがうごく |
物を食べたくなること。転じて、物を欲しいと思ったり、何かをしたいという気になること。 |
◆ 初心忘るべからず _しょしんわするべからず |
何事においても、始めた頃の謙虚で真剣な気持ちを持ち続けていかねばならないという戒め。 |
◆ 白河夜船 _しらかわよふね |
何が起きても気づかないほど、ぐっすり眠っていることのたとえ。また、知ったかぶりをすること。 |
◆ 知らぬ顔の半兵衛 _しらぬかおのはんべえ |
知っているのに知らないふりをしてとぼけること。 |
◆ 知らぬが仏 _しらぬがほとけ |
知れば腹が立ったり悩んだりするようなことでも、知らなければ平静な心でいられるということのたとえ。また、本人だけが知らずに澄ましているさまを、あざけって言うことば。 |
◆ 触らぬ神に祟りなし _さわらぬかみにたたりなし |
かかわり合いさえしなければ、余計な災いを受けることもないということ。 |
◆ 白羽の矢が立つ _しらはのやがたつ |
多くの中から犠牲者として選び出されることのたとえ。転じて、多くの人の中から特に選び出されることのたとえ。 |
◆ 尻馬に乗る _しりうまにのる |
よく考えずに人の言動に同調し、軽はずみな行動をとること。 |
◆ 焦眉の急 _しょうびのきゅう |
非常に差し迫った危険、問題を抱えていることのたとえ。 |
◆ 人口に膾炙する _じんこうにかいしゃする |
世間の人々に広く知れ渡り、もてはやされること。 |
◆ 沈香も焚かず屁もひらず _じんこうもたかずへもひらず |
特に悪いこともしなければ、良いことをするわけでもなく、無害だがきわめて平凡なことのたとえ。 |
◆ 人後に落ちない _じんごにおちない |
他人にひけをとらないこと。 |
◆ 人事を尽くして天命を待つ _じんじをつくしててんめいをまつ |
人間の能力でできる限りのことをしたら、あとは焦らずに、その結果は天の意思に任せるということ。 |
◆ 人生意気に感ず _じんせいいきにかんず |
人は利害や打算で行動するのではなく、相手の心意気に感動して動くものだということ。 |
◆ 人生朝露の如し _じんせいちょうろのごとし |
人の一生は短くはかないものだということのたとえ。 |
◆ 死んだ子の年を数える _しんだこのとしをかぞえる |
今さら言ってもどうにもならないことを、くよくよと思い煩うことのたとえ。 |
◆ 死んで花実が咲くものか _しんではなみがさくものか |
どんな状況にあっても、生きていればこそいつかよいこともめぐってくるものだが、死んでしまえばよいことも起こらない。どんなことがあっても生きていなければならないということ。 |
◆ 心頭を滅却すれば火もまた涼し _ しんとうをめっきゃくすればひもまたすずし |
心の持ち方ひとつで、いかなる苦痛も苦痛とは感じられなくなること。 |
◆ 粋が身を食う _すいがみをくう |
遊里や花柳界などの事情に詳しくて、もてはやされ得意になっている人は、やがて深入りし身を滅ぼしてしまうという戒め。 |
◆ 水魚の交わり _すいぎょのまじわり |
水と魚が切っても切り離せない関係であるように、離れることのできない親密な間柄のこと。また、夫婦の仲がむつまじいことのたとえ。 |
◆ 推敲 _すいこう |
詩や文章の表現を何度も練り直すこと。 |
◆ 垂涎の的 _すいぜんのまと |
みんながうらやんで何としても欲しいと思うもののこと。 |
◆ 酸いも甘いも噛み分ける _すいもあまいもかみわける |
人生経験を積み、人情に精通し、世の中の裏も表も知り尽くしていることのたとえ。 |
◆ 据え膳食わぬは男の恥 _すえぜんくわぬはおとこのはじ |
女性のほうから言い寄ってくるのを受け入れないのは、男の恥だということ。 |
◆ 好きこそ物の上手なれ _すきこそもののじょうずなれ |
どんなことであっても、人は好きなものに対しては熱心に努力するので、上達が早いということ。 |
◆ 過ぎたるは猶及ばざるが如し _すぎたるはなおおよばざるがごとし |
度が過ぎることは、足りないことと同じくらい良くないということ。 |
◆ 杜撰 _ずさん |
著作物などで、典拠の正確でないこと。いい加減に書かれていたり、誤りが多いこと。転じて、仕事のやり方などがぞんざいで、いい加減なこと。 |
◆ 雀百まで踊り忘れず _すずめひゃくまでおどりわすれず |
幼い時に身につけた習慣や若い時に覚えた道楽は、いくつになっても直らないというたとえ。 |
◆ 捨てる神あれば拾う神あり _すてるかみあればひろうかみあり |
見捨てられることがあっても、一方で助けてくれる人もいる。たとえ不運なことや困ったことがあっても、悲観することはないというたとえ。 |
◆ 脛に傷持つ _すねにきずもつ |
人には隠しているやましい事や、過去に悪事を働いてうしろめたいことがあること。 |
◆ 全ての道はローマに通ず _すべてのみちはろーまにつうず |
目的までの手段や方法は、何通りもあることのたとえ。また、一つの道理はあらゆることに適用されるというたとえ。 |
◆ すまじきものは宮仕え _すまじきものはみやづかえ |
人に仕え人に使われる立場は、できればしないに越したことはない。 |
◆ 住まば都 _すまばみやこ |
同じ住むのなら、不便な土地より都のほうが良いというたとえ。 |
◆ 住めば都 _すめばみやこ |
どんなに辺鄙な場所であっても、住み慣れれば都と同じように便利で住み心地がよいということのたとえ。 |
◆ 青雲の志 _せいうんのこころざし |
立身出世して高い地位につこうとする志。また、行いを清くしようとする心。 |
◆ 晴耕雨読 _せいこううどく |
世間のわずらわしさから離れて、悠々自適の暮らしを送ることのたとえ。 |
◆ 精神一到何事か成らざらん _せいしんいっとうなにごとかならざらん |
精神を集中して努力すれば、どんなことでも成し遂げられないことはない。 |
◆ 清濁併せ呑む _せいだくあわせのむ |
善人でも悪人でも、来る者はすべて受け入れる度量の大きさを表すたとえ。 |
◆ 急いては事を仕損じる _せいてはことをしそんじる |
何事も焦ってやると失敗しがちだから、急ぐときほど落ち着いて行動せよという戒め。 |
◆ 青天の霹靂 _せいてんのへきれき |
予想もしなかったような事件や変動が、突然起きること。 |
◆ 青天白日 _せいてんはくじつ |
少しも後ろ暗いところがない、潔白な心のたとえ。無罪が明らかになること。 |
◆ 赤貧洗うが如し _せきひんあらうがごとし |
非常に貧しく、洗い流したように何もないさま。 |
◆ 切磋琢磨 _せっさたくま |
学問、技芸、道徳などをみがき上げることのたとえ。また、志を同じくする仲間同士が励まし合い、競い合って向上することのたとえ。 |
◆ 銭ある時は鬼をも使う _ぜにあるときはおにをもつかう |
金さえ持っていれば、どんな人でも意のままに使うことができるということ。 |
◆ 背に腹はかえられぬ _せにはらはかえられぬ |
大事なことのためには、他のことを犠牲にするのはやむを得ないというたとえ。 |
◆ 狭き門より入れ _せまきもんよりいれ |
事をなすときに、簡単な方法を選ぶより困難な道を選ぶほうが、自分を鍛えるために役立つという教え。 |
◆ 千載一遇 _せんざいいちぐう |
またとない絶好の機会のこと。 |
◆ 前車の覆るは後車の戒め _ぜんしゃのくつがえるはこうしゃのいましめ |
先人の失敗は、後の人の教訓になるということのたとえ。 |
◆ 栴檀は双葉より芳し _せんだんはふたばよりかんばし |
大成する者は、幼いときから人並み外れてすぐれていることのたとえ。 |
◆ 船頭多くして船山に上る _せんどうおおくしてふねやまにのぼる |
指図する人が多くて方針の統一がはかれず、物事がとんでもない方向にそれてしまうことのたとえ。 |
◆ 善は急げ _ぜんはいそげ |
良いと思ったことは、ためらわずただちに実行するべきだということ。 |
◆ ?は蛇に似たり、蚕は?に似たり _せんはへびににたり、さんはしょくににたり |
人は利益のためなら恐ろしいことも嫌なことも、平気でやるものだということのたとえ。 |
◆ 千篇一律 _せんぺんいちりつ |
多くの詩文がみな同じ調子・体裁で変わり映えしないこと。転じて、どれも似たような傾向で、面白みや変化に欠けること。 |
◆ 前門の虎、後門の狼 _ぜんもんのとら、こうもんのおおかみ |
一つの災難を逃れても、またもう一つの災難が襲ってくることのたとえ。 |
◆ 千里の馬も蹴躓く _せんりのうまもけつまずく |
どんなに有能で名人と呼ばれる人でも、時には失敗することがあるということ。 |
◆ 千里の馬も伯楽に逢わず _せんりのうまもはくらくにあわず |
いつの時代にも有能な人はいるものだが、その才能を見抜き、発揮させてくれる人と出会えることは滅多にないということのたとえ。 |
◆ 千里の道も一歩から _せんりのみちもいっぽから |
どんなに大きな事業でも、まず手近なところから着実に努力を重ねていけば成功するという教え。 |
◆ 千慮の一失 _せんりょのいっしつ |
どんなに賢い人でも、多くの考えの中には一つくらい間違いや思い違いがあるということ。 |